2013年10月09日 (水)早発閉経患者 卵巣組織凍結で出産


若い時期に排卵がなくなってしまった女性の卵巣の組織を取り出して特殊な方法で凍結保存し、ここから培養した卵子で体外受精を受けた女性が世界で初めて赤ちゃんを出産することに成功したと聖マリアンナ医科大学などの研究チームが発表しました。「将来的には広く不妊に悩む人の治療にも応用したい」としています。

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川崎市の聖マリアンナ医科大学やアメリカのスタンフォード大学などで作る研究チームによりますと、出産したのは若い時期に排卵がなくなる「早発閉経」と診断された31歳の女性です。

touketu20131009-2.jpg排卵がなくなっても卵巣の中には卵子のもととなる細胞が残っていることから、研究チームでは卵巣を摘出してこの細胞を含む組織の断片を特殊な方法で瞬時に凍結保存した上で、女性の体調を診て組織を解凍し、卵子のもとの細胞を培養して女性の卵管に戻しました。

touketu2031009-3.jpgそして、受精できる状態の卵子にまで育ったところで再び取り出して体外受精を行った結果、女性は去年12月に男の赤ちゃんを出産したということです。

touketu20131009-4.jpg卵巣の組織を瞬時に凍結する今回の方法の場合、卵子のもととなる多くの細胞の中から受精できる確率が高い卵子を効率的に育てることができるということで、研究チームでは今回の方法で出産まで至ったのは世界で初めてだとしています。聖マリアンナ医科大学の石塚文平特任教授は「卵巣機能が低下しても自分の卵子で出産できる可能性が広がった。将来はこの手法を発展させて高齢などで不妊に悩む女性の治療に応用したい」と話しています。

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研究チームによりますと聖マリアンナ医科大学でのこの方法による治療は全国から問い合わせが相次いでいて、来年10月まで予約がいっぱいだということで、チームでは、他の医療機関でも実施できるよう現在準備を進めているということです。また加齢による不妊治療患者の治療にも応用できるよう今年度中に関係する学会などに申請を行いたいとしています。この治療を希望する患者向けにホームページが開かれています。(http://www.ivafertility.com/IVA/index.html

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投稿者:山本未果 | 投稿時間:06時00分

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