2013年09月06日 (金)ごまなどアレルギー表示を推奨へ


アレルギーを引き起こすおそれがあるとして、原材料としてできるだけ表示する品目に新たな食品が加えられることになりました。その食品というのがゴマです。これまで食品衛生法では、卵や小麦など7つの品目が、アレルギーを引き起こす恐れが大きいとして表示が義務づけられ、大豆やクルミなど18の品目については、できるだけ表示することとしています。この中に新たにゴマとカシューナッツが加えられることが、消費者委員会の部会で正式に決まりました。決定の背景にはアレルギーに苦しむ患者の切実な声がありました。

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神奈川県内に住む小学3年生の男の子です。男の子がゴマをたべるとアレルギー症状がでることがわかったのは1歳になる前の頃でした。

goma20130906-2.jpg母親は「ひどい時は本当にもうぐったり、意識もなくなって、注射と点滴で回復しました」と話していました。

goma20130906-3.jpgアレルギー症状は年齢とともに改善することがあります。この日、男の子はゴマの入った食事を食べる検査を受けました。しかし、3グラム食べたところで、じんましんと腹痛が起こり、ゴマを取り除いた食事を当分続ける必要があることがわかりました。

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母親は「やっぱりまだだめなんだなっていうことがわかりました。そろそろ大丈夫かなって思いを打ち砕かれた感じですね」と話していました。

国内のゴマの消費量は年々増え続けています。栄養価が豊富で健康にいいとして、20年間で1.5倍になりました。

goma20130906-5.jpg香りや風味をつけるために、すった状態や練ってペーストにした状態、さらにはごま油として、目に見えない形で混ぜるケースが増えています。

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食物アレルギーが専門の国立病院機構相模原病院の海老澤元宏医師は、表示がなければ、患者がゴマを口にしてしまう危険性が高くなると指摘しています。海老澤医師は「すってあるようなケース、あるいはペーストになるとかなりのごまの量が実際には使われているんです。加工品の中に練り込んで使われていると症状が出やすいですね」と話しています。

goma20130906-7.jpgこの親子も、思わぬ食品でひやりとさせられた経験があるといいます。それは「あんまん」です。こしあんのなかに、ゴマが練り込まれていたのです。

goma20130906-8.jpg母親は「まさか入っていると思っていませんでした。肉まんのほうはもしかしたら中華風味なので、入ってるかなと思って表示をきちんと見ていたのですが・・・」と話していました。この時は、「ゴマ」という表示があったため、食べさせる直前に気づくことができました。母親は「表示が徹底してあると、私も助かりますし、将来的には自分で大きくなってからもチェックできるんですけど、やっぱりそれができないところで使われていると、食べて、何か起こってから『実は入っていた』ということになるのが最も怖いです」と話していました。

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消費者庁が専門医の協力を得て、全国の病院でアレルギー症状を起こして手当を受けたおよそ3000の症例を調査した結果、12例はゴマが原因とわかりました。知らずに食べてしまうと、場合によっては重い症状を引き起こす危険もあります。しかしゴマはあんまんのほかにいろんな加工食品に使われています。「かりんとう」などの菓子類に、とんかつソースなどのソース類、そしてカレーやそうめんでも使われている商品があります。カレーは、材料のルーのなかに風味づけとしてペースト状にしたごまが練り込まれている商品があり、そうめんは、仕上げの際に表面にごま油が塗られている商品があるんです。

goma20130906-10.jpgメーカーの関係者は「原材料に本当にゴマが含まれていないか精査したり、限られたスペースの中でどうわかりやすく表示すべきか検討したり、課題は多い」と話していました。しかし国は、メーカーに対して1年以内にできるだけ対応するよう求めることにしています。

goma20130906-11.jpgゴマ自体は栄養もあって、人気の高い食材です。ただ、アレルギーがある人たちにとっては表示が安全な食品を選ぶための大きな選択手段となりますので自分で自分の身を守ることができるよう、メーカー側も協力していく姿勢が問われていると思います。

投稿者:山本未果 | 投稿時間:06時00分

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