2013年03月13日 (水)糖尿病 運動で死亡リスク 半減


40代以上の3人に1人が、患者、またはその可能性があると推定されている「糖尿病」についての最新の研究結果がまとまりました。毎日、30分以上の早歩きに相当する運動を行った患者は、ほとんど運動しない患者と比べて病気が悪化し死亡するリスクが半分以下になることが厚生労働省の研究班の調査で明らかになりました。

tounyou_20130313_1.jpg

 

新潟大学などが参加する厚生労働省の研究班は、全国59の医療機関の糖尿病患者1700人余りを対象に、仕事や日常生活以外での1週間の運動量が多い順に3つのグループに分けて8年間追跡調査しました。

その結果、心筋梗塞など糖尿病の合併症などで死亡するリスクが、運動量が最も多かったグループは、ほとんど運動していない、運動量が最も少ないグループの0.47倍と、半分以下になっていました。また、脳卒中を発症するリスクも、最も運動量が多いグループが最も少ないグループの0.57倍と、4割近く低いという結果になりました。

最も運動量が多いグループは、時速6キロの早歩きに相当する運動を毎日30分以上していた人たちで、運動時間の平均は1時間10分程度だということです。

tounyou_20130313-8.jpgtounyou_20130313-9.jpg

こうした運動の運動の治療効果に着目し、糖尿病の患者1人1人の体力や生活習慣に応じたプログラムを作って実践している病院があります。

福島県郡山市の太田西ノ内病院は糖尿病患者専門の「運動指導室」を設け、週5日、運動プログラムを行っています。

tounyou_20130313-2.jpg専属トレーナーが4人いて、患者が運動をしても問題がないと診断されると、詳しい体力検査を行います。筋力や柔軟性をはじめ、どのくらいの歩行速度が適しているのか、心肺機能の程度を調べます。その結果に基づいて、生活習慣を聞き取ったうえで、それぞれの人に合った運動プログラムを組み立てます。

tounyou_20130313-3.jpg70歳の男性は10年前、重い糖尿病と診断され、運動指導室に通い始めました。指導は、まず、楽しみながら運動することに慣れてもらいました。そのうえで、「ややきつい」と思う程度まで運動量を増やしていきました。

tounyou_20130313-4.jpg男性は運動を続けた結果、体重は15キロ減り、筋力は20%アップしました。体力もついたため、今では毎日朝と夕方、大型犬を連れて30分、散歩をしています。血糖値も落ち着いているといいます。

tounyou_20130313-5.jpg病院では、頻繁に通えなくても数か月に1度、定期的に運動量が合っているかどうかをチェックし、運動を続けてもらうことを目指しています。男性は、「やはり体調がよくなったのと体も軽くなりました。これからも年齢に合った運動を続けて、糖尿病とうまくつきあっていきたいと思います」と話していました。

tounyou20130313-6.jpg運動指導室の星野武彦室長は、「糖尿病をきっかけに運動を始めて、体力が向上して体調も改善する方がたくさんいるので、それだけ重要な役割を運動療法は担っている」と話しています。

tounyou_20130313-7.jpgしかし、医療の現場では専門の運動施設や指導者が少ないのが現状です。日本糖尿病学会などが平成20年に専門医に行った調査では、78%の医師が「初診の患者のほぼ全員に栄養指導を行っている」と答えましたが、「運動指導を行っている」と答えたのは、36%にとどまりました。

tounyou_20130313-10.jpg今回の研究の主任研究者である新潟大学医学部の曽根博仁教授は「糖尿病に対する運動の効果はこれまで考えられていたより大きいといえる。しかし、まだほとんどの病院には運動指導の専門職がいない上、運動の実地指導をするにも運動指導室を備えている病院は極めて珍しいという状況だ。国は、患者が運動指導を受けられる支援体制作りに国を挙げて取り組むべきだ」と話していました。

tounyou_20130313-11.jpg糖尿病の治療の3本柱は、食事、運動、薬といわれています。運動については予防を含めて効果があるとされながら、患者本人の自主性に任されているのが現状でなかなか医療者側からきめ細かな指導は行われてきませんでした。そもそも診療報酬に反映されないなど、普及への課題は多くあります。しかし運動の効果が改めて確認されたことで、国の医療費削減につなげるためにも、患者への運動療法の支援を進める重要性を改めて議論する必要がありそうです。 

投稿者:山本未果 | 投稿時間:06時00分

トラックバック

■この記事へのトラックバック一覧

※トラックバックはありません

コメント

65才の男性ですが私も84キロもありましたが現在74キロにへりました病院で、このまま放っておいたらとうせきをうける事になると脅かされ、初めは、30分なれたら1時間とやっていたらけっかが出て来ました。近くに住んでいる人が足を切断されたのを見ていますから恐ろしくなってやりはじめたわけです。初め歩いているうち足が痛くて痛くて辛かったです。なにしろ私は甘いものが好きで、お酒もすきだし、とくにビールも好きだしラーメンも大好き、こんな事だから太る太るだよね、午前中1時間夕方1時間と犬と共に汗をかきながら歩いています

投稿日時:2013年03月15日 16時28分 | 有木村正

コメントの投稿

ページの一番上へ▲