2012年11月10日 (土)"乾せん"は感染しない 病気に理解を


薄皮に覆われた赤い発疹が、体のさまざまな部分に出る「乾せん」と呼ばれる皮膚病への理解を深めてもらおうと、患者や医師が美容学校を訪れ、「人との接触でうつる病気ではないことを理解し、患者と接して欲しい」と学生たちに訴えました。

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この催しは、乾せんの患者への偏見を少しでもなくそうと、開かれたもの。患者たちは東京・品川区の美容学校を訪れました。

20121108_kansen03.jpg乾せんは、白い薄皮に覆われた赤い発疹が頭やひざなど体のさまざまな部分に出て、痛みやかゆみ、それに出血を伴う皮膚病で、「鱗屑」(りんせつ)と呼ばれる白い薄皮がふけのようにぽろぽろとはがれ落ちます。国内におよそ10万人の患者がいると言われています。

20121108_kansen04.jpg会場では、まず医師が学生を前に、人にうつる病気ではないことや病気が理解されず、美容院に行けない患者もいると説明し、「患者を理解し快く接して欲しい」と訴えました。

20121108_kansen05.jpg患者会によりますと病気への理解が進まず、銭湯で入浴を断られたり、職場で人と接する仕事を外されたりした患者がいるということです。

20121108_kansen06.jpgこのあと学生たちは、「皮膚を刺激して症状が悪化しないよう、シャンプーなどの泡を利用して洗うことで刺激を和らげる」ことや「頭皮をすっきりさせるトニックや洗浄力が強いシャンプーは避けて、弱酸性のシャンプーで優しく洗う」などと医師のアドバイスを受けながら患者の髪の洗い方を学んでいました。

20121108_kansen07.jpg学生の1人は「来年から働くので、乾せんのお客さんが来たら、丁寧に対応して絶対に失礼がないように、きょう学んだことをいかしたいです」と話していました。

20121108_kansen08.jpg患者の阿高一男さんは「患者は理容室や美容院に行きにくい現状があるので、乾せんの患者のことを理解して接して欲しい」と話していました。

「乾せんは“かんせん”という名前ということもあり、うつるという誤解が広がっているように感じる」、患者の中にはそう話している人もいます。患者会に話を聞きますと、ふけのような「鱗屑」がはがれ落ちるため部屋の掃除が大変な上、電車で避けられたり、発疹があるため人目が気になって半そでが着られない、プールにいけないという人もいます。さらにひどい場合は引きこもりになってしまうケースもあり、生活の質の低下を余儀なくされているということです。乾せんのことを詳しく知らなかったとしても、「乾せんは人にはうつらない」というだけでも理解が広がれば、患者の生活の質の低下に歯止めをかけることができると思います。今後も詳しく取材を続けていきたいと思います。

投稿者:宮本知幸 | 投稿時間:06時00分

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