2012年11月01日 (木)正しく知って 女性の更年期の症状


10月18日は、更年期の健康について考える「世界メノポーズ(閉経)デー」。40代、50代の女性で、顔がほてる、イライラするなど、体や心の異変を感じているかた、多いのではないでしょうか。その原因として考えられるのが「更年期」です。日本の女性は平均50.5歳で閉経を迎えますが、その前後のおよそ5年間ずつは女性ホルモンの分泌が急激に減り、さまざまな不調が起こりやすくなる時期です。ある調査では、更年期世代の女性の4人に1人が、受診が必要なほどの症状を抱えていることが分かりました。更年期の症状というと、ほてりや寝つきが悪いといった症状を思い浮かべるかたが多いと思いますが、ほかにも頭痛や腰痛、関節痛、動悸、耳鳴りなどさまざまな全身症状が出ることがあります。診療科をいくつも回っても原因がわからなかったり、更年期による症状だと気付かないまま適切な治療を受けずに仕事を休んだり、長年勤めてきた会社を辞めてしまったりするケースも出てきています。その実態を取材しました。

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女性から健康相談を受けている東京のNPO法人「女性の健康とメノポーズ協会」の事務所です。

20121101-2menoegg.jpg最近増えているのが、働く女性からの電話相談です。「体がだるい」「退職するしかない」といった深刻な相談が多く寄せられています。

20121101-3menoegg.jpg長年相談を受けてきたNPO法人の理事長の三羽良枝さんは「不調を感じても、それが更年期の症状と気が付いていないということもある。そうするとついつい我慢してしまい、さらに症状が悪くなるという状況がある」と言います。

20121101-meno4egg.jpgこちらは首都圏に住む50代の女性です。更年期の症状だとわからないまま、不調に苦しんできました。

20121101-5menoegg.jpg大学を卒業し、医療関係の仕事に就いた女性。結婚後も仕事を続けながら、2人の子どもを育ててきました。子どもが成人し、自らも管理職となり、仕事にまい進できると思ったのもつかの間。頭痛や不眠、不整脈などに悩まされるようになりました。

20121101-meno6egg.jpg循環器科や診療内科などを受診しましたが薬を飲んでも症状は改善せず悪化する一方。次第に物忘れなども起こるようになり、部下との人間関係もぎくしゃくしていったといいます。

20121101-meno7egg.jpg原因がわからないまま女性は1年近く仕事を休むことになりました。「まっすぐ続くと思っていた道で(子育てが終わり仕事にまい進できると)アクセルを踏んだとたん、崖に落ちたような感覚だった。こんなことが私の人生に起るんだというショックと戸惑いが大きかった」と女性は語ります。

20121101-8menoegg.jpg休職している間に訪れた婦人科で、女性は初めて更年期特有の症状であることを知りました。女性ホルモンを補う治療を始めると症状は和らぎ、職場に復帰することもできました。いまでは仕事以外の趣味も持ち、充実した毎日を送っているといいます。当時を振り返り女性は言います。「認識が少し足りない、甘く見ていたと思う。(治療を受けて)これが更年期症状の一つだったんだっていう風に、やっと理解できたという状況です。」

20121101-meno13egg.jpg更年期については、正しい知識や理解がまだ社会に広がっていないのが実状です。この10月、婦人科の医師などで作る日本女性医学学会メノポーズ週間が、45歳から55歳の女性500人余りを対象に行った調査結果が発表されました。

20121101-meno9egg.jpgその結果、ほぼ全員に不眠、イライラ、憂鬱など、更年期特有の症状があり、医療機関での受診が必要なレベルの女性は24%。これは全国では17万人にのぼると推計されるということです。一方で、症状が更年期に関係すると自覚している人は全体の半数以下にとどまっています。

20121101-meno10egg.jpg専門家は適切な治療につなげるためには、本人が症状について知るだけではなく、周囲の人の理解も必要だと指摘しています。調査を行った日本女性医学学会の監事で聖マリアンナ医科大学の石塚文平特任教授は、「周りの人が理解してあげてケアしてあげるということが非常に重要です。医療者や職場を管理する人たちにも、更年期についての正しい理解を広げていかなくてはいけないと思います」と話していました。

20121101-meno11egg.jpg男女雇用機会均等法が施行されて26年。責任ある役職に就く女性も増えました。こうした女性たちが「更年期」世代になっています。仕事のある、なしにかかわらず、更年期で苦しむ女性はたくさんいます。ただ働いていると簡単に休むこともできず、仕事の重責と自らの健康問題のはざまで悩みます。働く女性の更年期症状の悩みは、今後ますます増えることが予想されます。更年期の症状が全身症状として出ることを多くの人が知ることや、そうした症状が出たときに気軽に相談できる婦人科のパートナードクターを(女性が)もつことが大事です。また、女性が働く企業や組織に、更年期をはじめとする女性の健康相談ができる窓口を設けるなど環境を整えていくことが求められていると感じました。

投稿者:伊達裕子 | 投稿時間:06時00分

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コメント

この3年半、父の余命宣告、父が望む最期への歩、看取り、母の心のケア、原発のガンを2個抱え、その影響から2次性の糖尿病、慢性硬膜下血腫、認知症…まあ、色々な経験をさせて頂きました。母は現在、グループホームにお世話になっています。不穏が強く、家族は遠くから姿を見るだけに。インスリンがある為、中々施設の入居の目度がたたず、不安な日々でした。その頃は、これだけ大変な事をしているのだから、体調が悪いのは当たり前と思っていたのですが、入居先が決まりホッとした後急に今までに無い不調をかんじました。疲れ、絶望感、集中力の無さ、イライラ、腰痛etc 仕事も思うようにはかどらず、ミスばかりが気になり、このまま辞表を出して退職したいと真剣に思いました。だけど、このままでは、負けたことになり自分が一生後悔する…家族や信頼できる上司に相談したことで、少し気持ちが楽になりました。そんなある日、Twitterで、認知症や地域医療を紹介してくださる方の更年期という文字に惹かれ、ある方のブログを読むと、自分のことではないかと思うような症状が…切羽詰まっていて休暇を取ることもし辛かったのですが、思いきって婦人科へ。最終生理が何時だったかもはっきりしないくらい母の介護と仕事、家事で追われていたようです。検査をしホルモン注射、漢方薬で今はだいぶ楽になってきました。人には分かってもらいづらいことですが、ちょっとした治療で改善される症状なら、まず、恥ずかしがらずに病院へ。それと、もう少し呼び方を変えたら良いのにと思います。若い頃は子育て、40-50と親の問題を抱え、自分の事は後回し。気を付けなきゃいけない年齢です。通勤電車の中、思いつくままで失礼します。

投稿日時:2012年11月01日 17時58分 | ねこ

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