2012年08月01日 (水)医療的ケアが必要な子 1割が地元の小中学校に


病気や障害のため、呼吸の補助などの医療的なケアが必要な小中学生は全国におよそ6000人います。こうした子どもたちは専門のスタッフがいる「特別支援学校」に通うのが一般的ですが、文部科学省が初めて調査したところ、このうち1割を超える670人が、地元の小中学校に通っていることが分かりました。 受け入れ態勢は十分なのでしょうか。

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長野市に住む小学1年生の宮下有生さんです。生まれた時から肺の発達が未熟なため、夜寝る時は、のどから酸素を吸入し、たんが詰まらないよう、機械による医療的なケアが必要です。

20120801_2.jpg父親の治さんは、入学にあたって受け入れ態勢の整った「特別支援学校」ではなく、自宅近くの小学校を選びました。「普通の子どもたちとまじっていた方が、すごく刺激というか感じるところがあって、子どもがいろんなものを吸収して成長しているのを感じるので、通常の小学校に行かせたいと思った」と話しています。

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有生さんのように、医療的ケアが必要な小中学生は全国におよそ6000人います。このうち、小学生572人、中学生98人の、合わせて670人が、「特別支援学校」ではなく、地元の学校に通っていることが文部科学省が初めて行った実態調査でわかりました。

20120801_4.jpg親の要望に応える形で、長野市は、今年度初めて受け入れ態勢を整えました。ことし入学した有生さんのために、学校に看護師資格を持った支援員を配置しました。1日に3回程度、支援員からたんの吸引をしてもらっています。

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有生さんは、同級生と同じ授業を受け、休み時間は友達と遊んでいます。のどから空気が漏れ、声が小さい有生さんが話す時には、自然に周りの友達が静かになります。

20120801_6.jpg担任の先生は、「有生さんが自分でできることをハンディを乗り越えながら一生懸命やっていることが、ほかの子どもたちが、自分ももっとやってみようという、意欲向上につながっていると思います」と話しています。

20120801_7.jpg父親の治さんは、「すごく成長して、行かせて良かった。いろんな人のおかげで学校に通えるんだということをかみしめてほしい」と話しています。一方、医療的ケアが必要な子供たちの受け入れ方法は自治体によって異なり、地域によって差があるのが実情です。文部科学省は、自治体が支援員を増やすための支援制度や態勢作りを行い、地元の学校に通わせたいという親の要望に応えたいとしています。文部科学省特別支援教育課の千原由幸課長は「医療的ケアをはじめ、障害のあるお子さんが可能な限り地域の学校で学ぶために、必要な態勢の整備を国としてしっかりやっていきたい」と話しています。

20120801_8.jpg医療的なケアが必要な子どもたちは、医療の進歩もあって年々増えているということで、受け入れの態勢づくりが重要になっています。
 

投稿者:米原達生 | 投稿時間:06時00分

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