2014年02月03日 (月)節分 子どもの豆の事故に注意


きょう2月3日は節分です。楽しい行事の一方で、子どもが豆を気管支などに詰まらせる事故が、毎年起きています。実態と注意点をまとめました。

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【知られていない“豆を吸い込む事故”】

節分の豆による事故は、小さな子どもが、豆を食べたり、豆を拾って口に入れたりする際、誤って吸い込んでしまい起きています。20140203bean_4.jpg
しかし、保育園や商店街で話を聞いたところ、ほとんどの保護者は事故の事実を知りませんでした。
保育園で話を聞いた母親は、「大人からすると、こんなに小さい豆が詰まってしまうということがちょっと考えられなくて、びっくりした」と話していました。20140203bean_6.jpg

【ピーナツが最多 大豆は2月に集中】

東京の国立成育医療研究センターでは、この10年間で、子どもが豆類を詰まらせて入院した事故は、46件ありました。
年齢では、4~5歳でもありますが、1歳前後の乳児などに集中しています。
豆の種類は、▼ピーナツが最も多く23件、▼大豆が11件、▼枝豆が8件、その他4件は、▼アーモンドや▼カシューナッツなどです。
時期をみると、10件が、節分のある2月に集中しています。ほとんどが豆まきに使われる大豆です。20140203bean_8.jpg

【メカニズムと最悪のケース】

子どもが豆を口にしたまま、何かに驚いたり、転んだり、泣きやんだりして、息を吸った瞬間、豆が気管や気管支に入り込みます。20140203bean_9.jpg
詰まらせると、呼吸が困難になり、取り除くには、全身麻酔をして内視鏡で気管をのぞき、特殊な細長い器具を喉に差し込んでつかみ取るなど、医師による大がかりな処置が必要です。最悪のケースでは、1歳の男の子がピーナツで死亡した事例もあります。20140203bean_13.jpg

【子どもに豆の事故が起きやすいのは】

国立成育医療研究センター呼吸器科医長の川﨑一輝医師は、子どもに事故が起きやすい理由について次のように話しています。
「ひとつは、豆の硬さや滑りやすさ、それに喉を通る小ささという特徴によるもの。もうひとつは、子どもの幼さによるもの。子どもは歯がはえそろっておらず、そしゃく力が不十分で、うまくかみ砕けない。また、予期せぬことなどで、食べているときに、息を吸ってしまいがち。さらに、いったん入った豆は、大人であれば大きな呼吸で吐き出すことができるが、子どもにはその力がなく、入ったままになってしまう」。20140203bean_10.jpg

【注意表示をするメーカーも】

メーカーの中には、対策に乗り出すところも出ています。
新潟市の菓子メーカーでは、去年7月から、ピーナツが入っている50種類の商品のパッケージの裏側に、「お子様が喉につまらせないよう必ずそばで見守ってあげてください」という注意表示をしています。20140203bean_11.jpg

【保護者が気をつけること】

一方、保護者は何に気をつければよいのでしょうか。
▼日本小児呼吸器学会では、去年、注意喚起のパンフレットを作り、3歳になるまでピーナツは与えないよう呼びかけています。
▼節分で豆をまき終わったあとは、徹底して拾いきることが重要です。小分けにされた商品の封を切らずに袋ごとまいて、事故のリスクを減らす保護者もいます。
▼子どもが豆を口にしているのを見たら、驚かせず、泣かせず、自分で吐き出させるか、そっと口から取り出します。
▼食べているときに、横になる、おむつを替える、歩く、走る、飛び跳ねる、ふざけて大笑いする、くすぐるなどの行為も危険です。20140203bean_12.jpg

【詰まらせたときの症状は】

川﨑医師は、詰まらせた場合について、「最初、激しくむせる。せきこみがかなりはっきり出るので、吸い込んだなと、まずそこで思ってほしい」と話し、兆候を見逃さないようアドバイスしています。
具体的には、日本小児呼吸器学会のパンフレットによると、最も強い症状では、突然、息ができなくなります。
次に強い症状では、急にせきこんで息が苦しそうになり、弱々しいせきしかできず、泣き声もか細い状態になります。
症状が強くなければ、急にせきこんだ後、せきが続いたり、息をすると、喉や胸から「ゼーゼー」や「ヒューヒュー」という音が聞こえたりするようになります。
症状がいったん良くなっても、豆の破片などが残っていれば、数日から数週間でせきや「ゼーゼー」がひどくなり、肺炎を起こしたり、熱が出てきたりします。ちゅうちょせずに医療機関を受診し、豆を吸い込んでしまった可能性も医師に伝えるようにします。vlcsnap-2014-02-03-09h48m53.jpg

【詰まらせたときの応急処置は】

応急処置は、年齢や状態によって違いますが、むせていても、意識があって息ができるようなら、吐き出しやすいよう背中をさすります。
そして、物が詰まって声が出せず、窒息しているようなら、すぐに119番をするとともに、1歳未満では背中をたたくなど、1歳以上では腹部を圧迫するなどの処置が必要です。詳しくは、日本小児呼吸器学会の「気道異物事故対応パンフレット」を参考にしてください。


【取材後記】

繰り返し起きている事故は、何とか防ぎたいという思いで取材をしています。節分の豆で毎年事故が起きているという情報から取材を進めましたが、最も多い原因はピーナツで、1年中起きていることが分かりました。
大豆でもピーナツでも、大人が管理したり、注意したりすれば防げる事故があります。より多くのメーカーが、分かりやすい注意表示をするようになればと思います。
家庭には、口に入れるものだけを見ても、気をつけなければいけないものがたくさんあります。このブログでも、これまで「歯ブラシ」や「ボタン電池」、「餅」などについてお伝えしてきましたが、まずはきょうは節分。
子どもが豆を詰まらせないよう、鬼を追い払ったあとにも、注意が必要です。20140203bean_3.jpg

投稿者:三瓶佑樹 | 投稿時間:10時00分

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