2013年10月16日 (水)卵高値 年末商戦に影響


早くも街では、クリスマスケーキやおせち料理の予約受け付けが始まっています。ところが、この夏の猛暑の影響で鶏が産む卵の数が減ったことなどが原因で、卵の卸売価格が夏場のうちから値上がりしています。こうした卵の値上がりは、年末商戦が本格化するクリスマスやおせち料理などの食品の製造現場に影響を与えています。

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卵の卸売価格は、猛暑で鶏が産む卵の数が減ったことなどが原因で、例年は安値で推移する夏場から値上がりしています。卵の卸売価格の目安となる大手販売会社、「JA全農たまご」のMサイズ、1キロ当たりの価格は、10月10日の時点で、東京地区の平均で220円と、去年の同じ時期より27円、率にして14%高くなっています。こうした卵の値上がりが、クリスマスケーキやおせち料理用の食品の製造現場に影響を与えています。

eggs-28.jpgeggs-26.jpg神奈川県小田原市のかまぼこ店では、原料の魚と卵の値上がりを受けて、9月から、店頭で販売するだて巻きやかまぼこの価格を6%ほど上げました。

eggs-5.jpgお歳暮やおせちなど、12月の売り上げが年間の半分にも上るというこの会社では、一番の繁忙期を迎えています。この工場が1日に使う卵の量は、およそ600キロ。だて巻きは、重量の半分を卵が占めます。

eggs-9.jpgさらに、かまぼこにも卵が使われています。照りを出すために、卵白を大量に使っているのです。
魚のすり身の高値に加えての、卵の値上がりに耐えかねて、やむなく贈答用のかまぼこやだて巻きのセットは、去年より数百円ずつ値上げすることになりました。

eggs-12.jpg籠淸静岡工場の青島嘉之工場長は、「泣きつきたいくらいで、何とかしてほしいですよね。商品の値が上がるということは、家計の負担を考えて足踏みするような人も出てくるのではないかと心配しています」と話していました。

eggs-13.jpg夏の卵の値上がりは、長期的な需給バランスにも影響を与えています。
卵を液状に加工した「液卵」を作ってケーキやパンなどの製造現場に納入している会社です。

eggs-14.jpg例年、卵の価格は、夏場に安く、冬場に高くなります。そこで会社では、価格の安い時期の卵で液卵を作って冷凍し、1年で最も需要が増えるクリスマスやお正月のシーズンにあわせて出荷しています。

eggs-16.jpgしかし、ことしは、猛暑で鶏が弱り、産む卵の数も少なくなりました。供給が減ったことで、卵の価格は急上昇。9月は、去年より、およそ2割高くなりました。会社では、夏の時期に卵を安く仕入れることができなくなりました。

eggs-17.jpg凍結した液卵を保存している倉庫には、本来、夏を終えて、大量の液卵を冷凍保存している時期にもかかわらず、ことしは例年の半分程度しか在庫がありません。これから年末にかけての液卵の発注に応えるためには、秋以降の高い卵を仕入れるしかないといいます。

eggs-29.jpgイフジ産業の藤井宗徳専務は、「原料となる卵を、つど買い増ししていかないとならないので、価格がさらに上がっていくようなことが予想されます」と話していました。

eggs-18.jpg一方で、卵の値上がりを簡単に価格に転嫁できない事情もあります。
東京の大手洋菓子メーカーでは、小麦と乳製品に加えて、1日平均、15万個を使う卵も値上がりしたことで、ケーキの生産コストがかさんでいます。

eggs-20.jpgしかし、10月からの受け付け開始に備えて、クリスマスケーキの種類や価格は半年前には決まっており、パンフレットもすでに出来上がっています。これから価格を変えるのは難しく、原料高に苦しみながらのクリスマス商戦になりそうです。

eggs-24.jpg銀座コージーコーナー商品部の木村剛征部長は、「正直、影響が大きいです。原料価格が上がったからといって、商品の価格を上げるということはやりたくはないのですが、それでも限界がそろそろ来ているというのが本音です」と話していました。

eggs-25.jpg農林水産省は、「秋になって、卵の生産は 徐々に回復してきてはいるが、これから年末にかけて需要が増えるため、年内いっぱいは価格の上昇傾向が続くのではないか」と話していて、ことしの猛暑の影響は、年末商戦まで響きそうです。

投稿者:角田 舞 | 投稿時間:06時00分

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