2013年05月28日 (火)増えています!料理や片づけする父親たち


みなさんの家庭では、お父さんは料理を作っていますか?いま、30代と40代の父親の半数以上が「料理を作り」、7年前の同じ調査より大幅に増えているという調査結果がまとまりました。料理だけでなく「食器洗い」や「食事後に食器を運ぶ」人も大幅に増えているということです。

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この調査は、農林中央金庫がことし3月に行い、首都圏に住む30代と40代の父親400人が回答しました。調査では、家の食事に関して参加していることを尋ねました。その結果、▼「食品の買い物」 70.8% (7年前の調査では 53.5%)▼「食事の後、食器を運ぶ」 53.3%(7年前の調査では 34.5%)▼「料理を作る」 52.5%(7年前の調査では 29.8%)▼「食器を洗う」 40.3% (7年前の調査では 25.5%)▼「食器を並べる、料理を運ぶ」 36.0%(7年前の調査では 21.5%)となり、いずれも7年前の同じ調査と比べて大幅に増えていることがわかりました。

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このほかにも、▼「野菜や果物を育てる」が8.3%、▼「魚を釣る」が4.0%、▼「お米を作る」が0.8%と、生産から関わる父親もいます。一方、「何もしない」という回答は11.5%で、7年前の調査に比べて17ポイント減り、(7年前は28.8%)、準備や片付けを含めて食事に関わる父親が増えていることがうかがえる結果となりました。

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JR新橋駅近くで父親たちにインタビューしたところ、30代の父親の中には、「土日がメインになるが、そこでカレーや煮込み料理など作り置きしている」と話す男性もいました。また、40代の男性は「妻に頼まれてパスタを作り、友人などにも振る舞うことがあるが、食器の片付けは妻のやり方があるのでやらない」と話していました。一方、「妻に任せきり」という30代の男性は「私が食器を洗っても『汚いからやめて』『意味がないからやめて』と言われるのでやらない」と話していました。

調査結果からもわかるように、料理はするけれど、食器洗いまではちょっと・・・というお父さんも多いのではないでしょうか。川崎市に住む滝村雅晴さんは、長女が生まれて妻が育児に追われる中、料理を作るようになりました。それまでほとんど料理をしたことがなかったということですが、レシピ本のとおりに作ればおいしく作ることができると気づき、料理に目覚め、週末によく作るようになったといいます。

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 しかし、鍋や食器は洗わず汚れたまま。妻がいつも洗っていました。料理をするようになって2、3年経ったある日、滝村さんがホームパーティーで友人に料理を振る舞い、いつもより多い大量の食器を洗わないまま寝てしまった時、妻の幸子さんから不満が噴き出したといいます。滝村さんが朝起きて挨拶しても幸子さんは口を聞かず、「どうしたの?」と尋ねると、「言わせるの?」と答えたということです。幸子さんは、滝村さんが寝た後に深夜遅くまで食器を洗い続けたということで「『疲れたなあ。きちんと片付けてくれればいいのになあ』と思いながら『こんなに散らかして!』とか不満を言いながら洗っていました。それまでも、夕飯を作ってもらい食べ終わるとかなり遅くなっている場合が多かったので、自分も眠くなっているし、子供のフォローなどもあるので、そうしたこともやりながら後片付けをしなければいけないのは体力的にきつく、だんだん不機嫌になっていきました。でも、一生懸命やってくれているのはわかっていてあまり怒るとかわいそうだと思ったのでなかなか『洗って』とは言いづらかったのです」と話していました。

 

幸子さんの「言わせるの?」ということばを聞いて、後片付けがすべて妻任せだったことに気づいた滝村さん。「作る」だけでなく、食器洗いやゴミ捨てもきちんとすべてやってこそ「料理=パパ料理」だと考え、それから食材の買い出しからゴミ捨てまで一連の流れをしっかりやるようになったということです。現在は「パパ料理研究家」として活動している滝村さん。滝村さんに片付けが楽になる方法を教えてもらいました。


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① まな板のすぐそばに小さな容器を置き、野菜などを切った後に出るくずは容器にすぐ入れる。くずがまとまったらゴミ箱へ。流しにそのまま捨てたり、まな板の周りに散らかしたりすると後で面倒。
② 洗い物を増やさない。たとえば、ゴマをすった後のすり鉢は洗うのが大変なので、すり鉢を使わずにゴマを手でつぶしてそのまま食材に振りかける。
③ ゴミを減らすため食べられる所はすべて食材に。たとえば、「あまり野菜でおやき」。ほうれんそうの芯の部分を細かく刻み、小麦粉と水とかつお節と味噌汁を混ぜ、焼く。(ほうれんそうの葉の部分は、この日はおひたしでいただきました。)ほうれんそうは捨てるところなく食べることができますし、多く作りがちで残り物の味噌汁もリメイク。だしが効いていてとてもおいしかったです。

また、滝村さんは、料理の段取りを向上させるためには、使う食材や調味料、皿を調理する前にすべて準備しておくことが大事だと話していました。さらに、料理初心者のお父さんは、たくさんの材料を使うと大変なので、まずは1つの材料から始めてみてはとアドバイスしていました。
(取材で滝村さんに作ってもらったおやきやパスタなどや、滝村さんがいつも作っている料理のレシピなどを紹介したブログhttp://blog.livedoor.jp/tuckeym/(取材の時の料理レシピは5月15日))

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滝村さんの料理は、家族とのコミュニケーションにも役立っています。娘と一緒に料理を作る機会も増え、その結果、自然と会話も増えたといいます。

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滝村さんは「最初の頃は男の料理といったら豪快な料理とか、ふだんとは違う特別な物というイメージがあって、自分が食べたいものを自分の都合でたっぷり時間をかけて作っていました。男の趣味の料理だったのです。でも、家族がいれば料理は特別なものではなく、妻や子供がおなかがすいたことに気づいて家族のために家庭料理を作ることが大切で、それこそが『パパ料理』だと考えるようになりました。お父さんがごはんを作ると、自然に一家団らんが生まれるんです。お父さんがでーんとちゃぶ台に座って、座っていればごはんが出てくるという時代ではなく、皆で支え合わないと回っていかない時代だと思います」と話していました。

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家族心理学が専門の白梅学園大学の福丸由佳教授は、調査結果について、「『イクメン』ということばが出てきたりした今、父親もどんな形で家事や育児に関わることができるのか模索していると感じられます。その中で、自分に身近で生活の基本なので関わりやすい『食』から家事に関わろうという姿勢が見られるし、食にまつわるいろいろな行動を通して家族とのコミュニケーションをちょっと意識しようとしているお父さんたちの姿をかいま見ることができると思います」と話していました。また、いまの30代、40代の父親像について「父親はこうあるべきだとか、一家の経済的な担い手であるとかにあまりこだわらない、とらわれなくなっている人も少しずつ増えているかもしれません」と話していました。

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私のまわりでも、週末に何か作って、家族や友人に振る舞うお父さんたちが増えてきました。父親に参加してもらうコツについて、取材した滝村さんに聞くと、滝村さんは「男性が作る料理教室やホームパーティーに参加させて、『男性も料理するんだ』と自分の目で見てもらうといいですね。それから、母の日や妻の誕生日をきっかけに作ってもらうこともいいです」と話していました。そして、大事なことは「長い目で温かく見守ること」で、「『おいしいね』とか『お父さんの味好きだよ』と必ず声をかければお父さんは自信がつきます」と話していました。
最初は段取りが悪く、時間もかかり、片づけも満足にできないかもしれません。でも、そこであきらめずに、家族のために、買い物から料理、片づけ、ゴミ捨てまで、一連の流れにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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投稿者:中村織恵 | 投稿時間:06時00分

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