2018年02月16日 (金)ドラム式洗濯乾燥機でまた死亡事故 どう防ぐ?


※2018年1月30日にNHK News Up に掲載されました。

5歳の男の子がドラム式の洗濯乾燥機の中に入って出られなくなり死亡するという痛ましい事故がまた起きました。同じような事故は3年前にも起きていて、ネット上では相次ぐ死亡事故に子育て中の親などから不安や対策を求める声が相次いでいます。事故を防ぐにはどうすればいいのでしょうか?

ネットワーク報道部記者 後藤岳彦・藤目琴実・宮脇麻樹

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<3年前にも同様の死亡事故>
今月27日、大阪 堺市の住宅で5歳の男の子がドラム式洗濯乾燥機の中でぐったりしているのが見つかり、その後、死亡しました。警察は自分で洗濯槽に入った後、ふたが閉まって出られない状態になり窒息したと見ています。

同じような事故は3年前にも起きていました。東京都内で7歳の男の子がドラム式洗濯乾燥機の中に閉じ込められて出られなくなり死亡しました。

家庭での後を絶たない痛ましい事故。「我が家も使っている。どうしたら事故防げるんだろう?」 ネット上では子育て中の親などからの書き込みが見られます。


<洗濯乾燥機の安全対策は?>
ツイッターでは事故を受けて「なぜふたが完全に閉まったのか?」「どうやってふたをしめたんだろうか?」という疑問の声も目立ちます。

dra180130.2.jpgドラム式洗濯乾燥機のふたはガラスが使われるなど構造上しっかりした作りになっていて、ある程度の重さがあります。このため勢いよくふたを開けると、反動で戻ったふたが完全に閉まりロックされてしまうことがあります。
その安全対策はどうなっているのでしょうか?

業界団体の「日本電機工業会」によりますと、最近のほとんどの洗濯機には子どもがいたずらできないようにする「チャイルドロック機能」が付けられています。消費者庁もこの機能を使うよう呼びかけています。

dra180130.3.jpg業界団体の注意喚起のチラシ
今回の堺市の事故では「チャイルドロック機能」はありましたが、残念なことに使われていなかったということです。

このほか、メーカー各社では3年前の東京での死亡事故を受けて、もし“閉じ込め”が起きても内側から子どもの力でふたを開けられるよう設計を変更しているということです。

さらに、メーカーの中には使用しないときに、ふたの部品の一部を取り外しておくことで、完全に閉まらない状態にしておける製品もあるといいます。

dra180130.4.jpgメーカーの取扱説明書
一方、ツイッターには「5キロ以上の重さを感知したら閉まらない機能がほしい」とか「洗濯中以外はドアが閉まらない機能が必要では」など、ユーザー目線の具体的な安全対策の提案が書き込まれています。


<ふたを閉めておけば安全だけど…>
洗濯機を使わないとき、完全にふたを閉めておけば今回のような事故は防げます。しかし、ふたを閉めておくと洗濯槽にカビが発生して嫌な臭いが発生するからと開けっ放しにしておく人も少なくありません。

そうしたユーザーの中には開けたふたにバスタオルなどをかぶせて完全に閉まらないよう工夫しているという人もいるようです。ただメーカーはパッキンが破損して水漏れの原因になるため推奨できないとしています。

臭い対策としては、毎回洗濯が終わると槽の中を真水で洗い流す機能が付いた製品もあるということです。

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<痛ましい事故を防ぐために>
日々の生活に欠かせない洗濯機で子どもが幼い命を落とす痛ましい事故。安全のためには「中で遊ぶと危険だ」と子どもに言い聞かせるのが近道であることに違いありません。

dra180130.6.jpgしかし、それができないのが子育ての難儀。幼い子どもがいる家庭では面倒がらずにチャイルドロックなどの機能をきちんと使うことが欠かせません。
業界団体によると、洗濯機の性能は年々向上し、ドラム式の事故防止機能も進化しています。性能・安全面でドラム式、縦型のどちらがすぐれていると一概にいい切ることは難しいといいます。

決して安い買い物ではない洗濯機。直ちに買い換えるのは現実的ではありませんが、もし買い換えの時期にあたっているのなら「子どもの安全」を検討要素に加えてみるのもよいのではないでしょうか。

投稿者:後藤岳彦 | 投稿時間:17時18分

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