2012年09月23日 (日)新しい子育て支援 いつから何が始まる?


待機児童の解消などを目指して、8月、新しい子育て支援の関連法が成立しました。平成27年10月の消費税10%への引き上げにあわせて実施することになっていますが、どのようなスケジュールで進めるのか、内閣府は9月18日、自治体の担当者を集めた説明会を開きました。

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子育て支援に関する新しい法律では、幼稚園と保育所の機能をあわせた「認定こども園」に関する手続きを簡素化して、認定を受けやすくしたり、これまで国の補助を受けられなかった19人以下の小規模な保育施設にも補助を出して設置を促したりして、待機児童の解消を目指します。

この仕組みは、平成27年10月の消費税10%への引き上げにあわせてスタートすることになっていますが、入園準備などを考慮すると年度途中での実施は難しいのが実情です。内閣府は9月18日に全国の都道府県や政令市などを集めて説明会を開き、10%への引き上げの半年前に当たる平成27年4月に実施できるよう準備を進めて欲しいと呼びかけました。

具体的には、来年度(平成25年度)、保育が必要な人がどのくらいいるのかなど、子育て支援が必要な人数を把握する調査を市区町村が行います。今でも保育の必要な人数を独自に予測している市町村は少なくありませんが、新しい制度では保育園を申し込みたくてもあきらめているいわゆる「潜在需要」も見込むことが求められます。そして、再来年、平成26年の秋にはすべての保育が必要な子どもを認定する制度をスタートさせるとしています。

この認定制度が始まると、子どもを保育園などに預けて働きたい人すべてが認定を受けることになるため、「潜在需要」が湧き出てくるのではないかという見方があります。

これに危機感を抱き始めたのが、主に専業主婦の子どもが通っている幼稚園です。なぜ共働き世帯では幼稚園が難しいのでしょうか。まず幼稚園に通える年齢が問題です。幼稚園に通えるのは3歳から。育児休業は最大でも1年6か月のため、働き続けようと思うと保育園に入れることになります。では、いったん仕事をやめて、子どもが幼稚園に通うようになってから仕事を再開しようとする場合はどうでしょうか。幼稚園で子どもが過ごすのは原則午後2時頃まで。さらに、夏休み、春休み、冬休みもあり、難しいのが現状です。

このため、保育園を希望する子どもがさらに増えると、幼稚園の経営が厳しくなるとして、早くも対策を取り始めているのが神奈川県鎌倉市にある私立のおおぞら幼稚園です。

20120923kosodate_02.jpg3歳から6歳まで200人近くが通っていますが、ことし初めて定員割れしました。園長の山田誠一さんは、子どもを幼稚園に通わせる専業主婦が減っているためではないかと考えています。何も手を打たないまま新たな子育て支援の仕組みがスタートすれば、働く女性がさらに増えて園児が半減しかねないと危機感を募らせています。

20120923kosodate_03.jpgそこで、共働き世帯の子どもも受け入れられるようにしようと、幼稚園から歩いて2分の場所にテナントを借り、来年保育園をオープンさせることにしました。0歳から2歳まで45人を預かる予定です。

20120923kosodate_04.jpg山田さんは「保育園に行くべきお子さんでもお母さんによっては幼稚園教育を受けさせたいという方がたくさんいる。この地域のすべての子どもたちが対象となる施設にしたい」としています。さらに、保育園で2歳まで過ごした子どもも3歳になったら幼稚園に通ってもらいたいと、山田さんは幼稚園を弁当から給食に切り替え、預かる時間も伸ばそうと考えています。

幼稚園の保護者の中には、「パートに行きたくても幼稚園だと2時にお迎えで時間の余裕がなかったので、夕方まで預かってくれるところがあると安心して働きに出られる」と話す人もいました。

保育園を作るにはおよそ5000万円かかと言います。山田さんは借り入れをしてでもいち早く保育園を作ることが生き残りの道と考えています。

20120923kosodate_06.jpg「幼稚園も時代の要請でできました。時代の要請がなくなったら幼稚園も終わる。今の時代の要請は何かというと母親が就労するのが当たり前という時代。新しい子育て制度が始まっていない今の段階で作るのは補助金がもらえないなどデメリットもあるが、ノウハウなどをいち早く知っておくのが今後の生き残りには重要だ」と山田さんは話していました。

新しい子育て支援に関する制度改革をめぐっては、当初の政府案では、できるだけ多くの幼稚園や保育園を「総合子ども園」にするよう政府が誘導していくことになっていました。しかし、民主・自民・公明の三党の合意によって、希望する園が「認定子ども園」に移行することになりました。「総合こども園」も「認定こども園」も幼児教育と長時間の預かりをするという、その中身に違いはありません。変わったのはそれぞれの園の判断が尊重されることになったことです。それだけに、幼稚園、保育園それぞれが、時代の、そして、地域のニーズをどのように判断して対応していくのかが問われることになります。

投稿者:内田明香 | 投稿時間:06時00分

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