2018年04月17日 (火)初めての出勤 2018


※2018年4月2日にNHK News Up に掲載されました。

4月2日は新年度が始まって最初の平日。ネット上には、「初出勤」や「新社会人」に関するつぶやきがあふれています。一人ひとりの声と思い、追ってみました。

ネットワーク報道部記者 飯田暁子・大窪奈緒子

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<新入社員たちの朝>
早朝。初出勤を前に新社会人たちが続々とネット上に気持ちをつぶやきます。

「初出勤、緊張しすぎて吐きそう」
「楽しみ半分、不安半分。はやく仕事覚えられるように頑張ろ」「初出勤緊張する働きたくない…」
「気合い入れて笑顔でがんばるぞ~!!!」

電車に乗ってもつぶやきは続きます。
「初出勤、満員電車はキツい、、、」
「初出勤で電車が遅れるとか笑えない」
「乗る電車間違えた。初出勤から遅刻かも」

haj180402.2.jpgこうした姿を見かけた先輩社会人も負けずにつぶやきます。
「電車で新社会人らしき若者たちがいる。ピカピカの革靴の履き心地を確かめる人、ネクタイがぴしっとしめられていない人など。頑張れ!」

新社会人は、会社の前に到着してもつぶやいています。
「初出勤やったから早めに来たら早すぎてもう20分くらい会社の近くで待ってるんやけどもう入ってもいいかな・・?」
ツイートやめて早く入ってください!


<緊張の母親たちも>
緊張しているのは新卒採用者だけではありません。
きょうから保育園に子どもを預けて仕事に復帰した母親たちもつぶやきます。仕事が医療関係なのでしょうか。

「産休明け、3か月ぶりの仕事だし、診療改訂したばかりだし、切り替えに脳内大パニック」

子どもが複数いる母親は。
「今日から仕事復帰。初出勤みたいな感覚。不安しかない…歩いて学童クラブ→保育園(長女)→保育園(次男)で1時間かかった。すごく余裕を見ていたのに、結果、出勤ギリギリ」


<初出勤を見送る親たち>
初出勤の子どもを見送る親からも多くの書き込みがありました。

haj180402.3.jpgスーツで初出勤する18歳の次男の後ろ姿とともに「パパと同じ電車で初出勤!頑張れ二号!」と投稿した、母のむぎっこさん。

むぎっこさんは次男に大学への進学を薦めましたが、次男は「やりたい仕事をしたい」と信念を曲げず国家公務員の道を選びました。さわやかな笑顔で「行ってきます!」と家を出て行く姿を見送ったむぎっこさん。

「背中が大きく見えて思わずうれしくて涙が出てしまいました」と話していました。

ちなみに次男の左側を歩いていた父親はあえて写真には入れなかったそうですが、「一緒の通勤がうれしそうだった」ということです。
一方、こちらはおいしそうなお弁当の写真。

haj180402.4.jpg「母はもう昨晩からドキドキですが、本人に悟られなきように平然を装っています」

ツイートした柚花さんにお話を聞くことができました。いつもより30分ほど早く起きて初出勤する18歳の息子のために、ウインナーやミートボールなど息子の好物がたっぷり入ったお弁当を作ったそうです。

その息子さんは小学校3年生ごろから不登校になり、中学校まで続いたそうです。通信制の高校で学びながら就職活動をしましたが、不登校だったことを面接で話すと採用担当者の態度が急変し不採用になることも。そんな中でも不登校だったことに理解を示し、「一緒に楽しく働いていこう」と言葉をかけてくれた社長の経営する企業に就職が決まりました。
ここ1週間ほど、息子さんの態度から不安や緊張を感じたという柚花さん。けさは、「頑張ってきてね」という言葉をぐっと飲み込み、「せっかく採用してもらったのだから、まずは行ってみよう」と声をかけ笑顔で見送ったということです。


<それぞれの入社式>

haj180402.5.jpg各地で行われたさまざまな企業などの入社式。NHKも各地で取材しました。

haj180402.6.jpg「不正会計をはじめ3年にわたり困難な状況に直面しましたが、新しいスタートラインに立ちました。危機とも言われたなかで選んでくれた皆さんは真の仲間」と会長が呼びかけたのは、2年ぶりに入社式が行われた経営再建中の「東芝」。

haj180402.7.jpgアメリカが鉄鋼製品の輸入を制限する異例の措置を発動する中行われた「新日鉄住金」の入社式では、社長が、「取り巻く環境は楽観できるものではない」と厳しく訓示しました。
一方、ある官庁の新人職員のあいさつ。
「上司の職務上の命令に従い、不偏不党かつ公正に職務の遂行にあたることを固く誓います」
佐川前長官が辞任した国税庁の入庁式での言葉です。


<入社式終わった!>
お昼どきになると、入社式を終えた新社会人の書き込みが相次ぎました。
「入社式終わった!同期めっちゃいい奴らだしこの会社なら切磋琢磨して成長できそう」
「これから社会人として頑張っていくぞー!」

多かったのは緊張や疲れを訴えるもの。
「入社式終わった-、既にめちゃくちゃ疲れてる」
「入社式緊張したな、自己紹介1番最初だったから余計疲れた」「明日から仕事とか考えられない」
「明日から本格的に8時~5時出勤だ、、、」


<伝えたいこと>
こんな新社会人に向けてツイッターには「新社会人に伝えたいこと」といったハッシュタグが作られ、先輩たちからのアドバイスが次々と投稿されています。

haj180402.8.jpg「力が入って気づいていないだけで相当なストレスがかかっています。体力を過信せず、まずしっかり休むこと」
「とにかく挨拶しましょう」
「学生時代と違って会社は様々な世代がいるのでいろんな考え方がある。いいところは取り入れて、悪いところは反面教師」
「最初から完璧にできるやつなんていない!大事なのはどうリカバリーするかだ!」
最後にこんなメッセージを選んでみました。
haj180402.9.jpg「まずは1か月の我慢。初任給で飲むビールはうまいぞ」
「いっぱい失敗して、いっぱい学んでください」

そして「新社会人おめでとう!」

投稿者:飯田 暁子 | 投稿時間:15時17分

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