2018年08月21日 (火)3連休 ボランティアするその前に


※2018年7月13日にNHK News Up に掲載されました。

“被災地のために役立ちたい”
14日からの3連休、現地でボランティア活動に参加したいと考えている人も多いと思います。
でも、現地のニーズに合わなかったり、準備が十分でなかったりすると、助けるつもりが、結果として、迷惑をかけてしまうことも。
ボランティアに向かう前にぜひ知っておいてほしいことをまとめました。

ネットワーク報道部記者 佐藤滋

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3re180713.2.jpg各地のボランティア活動に関する情報の取りまとめや発信をしている「全国社会福祉協議会」は3つのポイントをあげています。


<その1 各地のボランティアセンターの最新情報を確認して!>
今回の豪雨災害は広範囲に及んでいて、被災地はそれぞれ状況が異なり、さらに日々変化しています。

多くの支援を求めている一方で、懸念されるのが現地のニーズと参加者の「ミスマッチ」です。
「被害が甚大な場所で支援しよう」と現地に向かっても、受け入れ態勢が整っていない、道路や交通機関が被害を受けていて移動手段がない、さらには、渋滞の要因になってしまったなど結果として被災者の支援につながらないケースが考えられます。

どのくらいの人数や内容の支援を求めているかは募集を行うボランティアセンターがホームページやSNSなどを通じて発信しています。自治体によっては募集をしていなかったり、突然受け入れを中止したりするところもあります。

さらに、ボランティアの参加者は、地元に限定している自治体もあります。

事前の下調べが重要です。

最新の状況は全国社会福祉協議会のホームページからhttps://www.shakyo.or.jp/

今回の豪雨災害の最新の情報についてのバナーをクリックすると確認できます。


<その2 “自己完結”の活動を!>

3re180713.3.jpg被災地では、断水が続き、飲料水や食料などの確保が難しいところも多くあります。

必要な物品や服装は自分自身で用意してください。
現段階のボランティアでは、土砂のかき出し、がれきの撤去、家財道具の移動や運び出し、家の清掃が主な活動になっています。
力仕事ができる人を求めています。

そのうえ、この暑さ。
体調が整っていない中での作業は禁物です。


<その3 ボランティア活動保険に加入を!>
最寄りの社会福祉協議会で活動保険に加入してから、現地に入るよう呼びかけています。

自宅と活動場所の往復の間も補償の対象になっています。
被災地では思わぬけがをすることも想定されるとして、社会福祉協議会は「必ず加入してください」と話しています。

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<持ち物リストは…>
ボランティアに入る際に必要だと思われる持ち物をまとめました。

地震や水害で被災した人たちの支援活動を続けているNPO法人「レスキューストックヤード」のホームページに「水害ボランティア作業マニュアル」がまとめられています。
詳細に見てみると、身につける物や持参する物にも細かな注意点があることがわかります。

3re180713.5.jpg「レスキューストックヤード」の担当者にも補足で取材してまとめました。

・暑くても長袖
・長ズボン→流木などで切り傷、すり傷を負わないように肌を露出しない
・手には厚手で長めのゴム手袋(軍手はNG。ただゴム手袋の中で、さらに軍手をするのは汗を吸うのでGOOD)
・水筒の中身は水がベスト→目や手を洗う時にも使えるから
・荷物はウエストポーチやデイパックでひとまとめにする→両手を使える。泥だらけで置く場所がない事が多いため
・梅干しを持参→熱中症対策。塩あめなど塩分を取ることが大切
・ヘッドライトがあれば役立つ→床下での泥だし作業に大活躍

出発前に、足りないものがないか、チェックしてください。


<心構えも、事前に>
マニュアルには、被災者の心境に配慮する心構えについても記されています。

「廃棄する物でも、家族にとっては大切な思い出がつまった物ばかりです。取り扱いには十分配慮しましょう」

たとえ泥だらけのものが見つかっても、無下に扱ってはなりません。被災した人にとっては、とても、とても、大切なもので、ようやく見つかったものかもしれません。

3re180713.6.jpgこんなケースにも注意です。

「これは捨てますか、捨てませんか」と被災者に即決を迫ってしまうこと。

ボランティア側にとっては「早く作業を進めてあげたい」という善意だとしても、被災者側にとっては、いったん「捨ててください」と伝えても、後になって「やっぱり捨てたくない」と思い直すことが少なくないそうです。
でも、言い出せない…こともあります。

「被災された方の気持ちとペースにあわせよう」という心構えが大切です。

<話をたっぷりと聞きましょう>
被災した人たちと距離を少しでも縮めるためには、何気ない会話も大切です。

「大変でしたね」とお茶を飲みながら話を聞いてあげることで、“少し気持ちが晴れた”と喜ぶ方も多いそうです。

「若い人だけが求められているわけではありません。たとえ重い物を持つことができなくてもお年寄りの話をゆっくり聞くことができる、そんな人たちもボランティアとして活動してもらいたい」(NPOの担当者)

3re180713.7.jpgその後の手続きや、思わぬトラブルが起きないよう気をつけるべきこともあります。

・片づけの前に保険や補償(り災証明など)のために被災の現状を写真で撮るなど記録する→記録を残す前に慌てて片づけてしまうと、逆に面倒な手続きが必要になってしまうため。
・水につかった車はエンジンをかけない→発火やエンジンが壊れるおそれも
・冷蔵庫やエアコンは、フロンガスの回収を忘れずに


<まとめ>
(1)現地の情報収集
(2)自己完結
(3)保険に加入、そして、持ち物と心構えのチェックも忘れずに

ボランティアで現地に入る時、十分すぎるほどの装備をしていくことはもちろんですが、何より大切なのは被災した人たちへのこまやかな配慮だそうです。
助けを必要としている被災地の人のために、あなたの力を貸してください!

投稿者:佐藤滋 | 投稿時間:15時15分

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