戦争が起きるとどうなるの?
戦争が続いているシリアの人びとの様子から考えるぞ!

「くろげん+」ではこんな映像えいぞうがながれたよ

シリアでは6年前から、国民どうしの戦争、つまり内戦がおきています。
2人に1人が家をうばわれ。およそ500万人が国外に避難ひなんしています。
どうして戦争が起こったのか、戦争が起きると人びとのくらしはどう変わるのか、
もう一度動画をみてみよう。

  • 山田瑛瑠えるくんがドイツに避難ひなんした
    シリア難民なんみんのマーヘル君に話を聞く

    サッカーをしている様子は僕たちと変わらないように見えたね。
  • 爆撃ばくげきを受け足を失った
    マフムード君

    義足ができてきてとってもうれしそうだったわね。
  • シリア内戦とは

    誰が敵で誰が味方かわからなくなるだに。

大人(池上さん・瀬谷さん・美輪さん)が答えます!

難民なんみんとは?

池上彰池上彰いけがみあきらさん

国の中で戦争が続いていると、そこからげる人たちが出てきます。こういう人たちを難民なんみんといいます。
難民条約なんみんじょうやく」という世界の約束があって、難民なんみんが助けてくださいって来た場合、その国は助けてあげなくてはなりません。

どうしてドイツにいるの?

池上彰池上彰いけがみあきらさん

ヨーロッパでも、経済的けいざいてきまずしい国もあれば、ゆたかな国もあります。難民なんみん積極的せっきょくてきに受け入れているのがドイツ。それに対してほかの国は、なん民を受け入れても、やしなうことができません。
ヨーロッパには国境こっきょうえてほかの国に行ってもいいという約束があるので、難民なんみんが入ってきた場合、私たちの国を通り過ぎて、ドイツに行ってくださいという国が多いのです。

たとえばシリアの難民なんみんは、イラクやトルコ、ヨルダンなど、いろんなところに逃げています。
特にトルコに逃げた人たちは、地中海ちちゅうかいえてイタリアやギリシャに入ります。しかしこの2つの国は、経済的けいざいてきにかなりつらいので、ほかへ行ってくださいと受けながしています。

ドイツには難民なんみん収容施設しゅうようしせつがあり、そこでらせて、生活費せいかつひもドイツが出してくれるようになっています。だから、みんな延々えんえんと歩いてドイツを目指めざすのです。

シリアからげられない人もいる?

瀬谷ルミ子瀬谷せやルミ子さん

シリアの外にげることができた人たちはとてもラッキーです。たくさんの人たちはシリアからげる交通手段こうつうしゅだんもお金もなく、どこへ行ったらいいのかという情報じょうほうもなくて、国内こくないまわっています。こうした人々を避難ひなん民とびますが、実はこういう人たちの方が難民なんみんよりも多いのです。

池上彰池上彰いけがみあきらさん

シリアないにいる避難ひなん民は、ほかの国の人たちがいろいろ支援しえんしたり、たすけたりすることがむずかしくなっています。

「くろげん+」ではこんな意見やお話が出たぞ!

梨央ちゃん

げてきた子どもたちは前にいた場所とちがって、いま楽しいのかな?

瑛瑠えるくん

みんなドイツからほかの国に行きたくない、シリアに帰ることはないだろうって言ってました。

福くん

たとえば、日本で内戦が起きて中国に行ったとしたら、ぼくも帰りたくなくなるのかな。いまの日本はすごくいい国だけど、やっぱり内戦が続いたりするといやになっちゃうのかな。

国外に逃げられない人の方が多いんだね 逃げても自分の国に帰れないなんてさみしいね。 僕は納豆が食べられないなんていやだに。

かつて日本も戦争していたんじゃぞい!

ここまでシリアの人びとをみてきましたが、かつて日本でも戦争をしていました。
およそ70年前の太平洋戦争です。
各地で空襲くうしゅうを受けたり、広島と長崎ながさきには原爆げんばくが落とされたりしました。
子どものころ、長崎ながさきでくらしていた美輪さんが原爆げんばく体験について話してくれました。

美輪明宏美輪明宏みわあきひろさんの戦争体験

原爆げんばくが落とされたのは雲1つない晴れの日で、とてもいい気持ちでした。わたしは宿題の絵をいていて、出来上がってふと後ろに下がったんですよ。

そのとたん、ピカって光ってたんです。こんないいお天気の日にカミナリ?って思うか思わないかぐらいで、今度はドバーって爆風ばくふうが来て、そこいらへんじゅうがガタガタして、ガラスが一瞬いっしゅんで飛んでしまったんです。

それで外へげたら、なんとおじさんが全部焼けただれて、ぼろぼろになってび上がってるの。ちょうど、豆をなべってるみたいに、ポンポンポンポンねてるの。焼けただれて泣きわめいている人、肉がぶら下がってる人、頭がずるむけてる人とかたくさん見ました。

焼けてしまった人が一生懸命けんめい、体から何かを取っているから、何だろうと思って見てみると、夏だからウジ虫がいて、体じゅうウジだらけになっていた。それを取っててるけど、またウジがはい上がってきて、それをり返していたの。地獄じごくですよ。それが戦争なの。

戦争中は、理不尽りふじんはらが立つことばかりだった。
うちで働いていたとても絵の上手なサンちゃんというボーイさんが、兵隊として出征しゅっせいすることになったとき、みんなで一緒いっしょに駅まで送りに行ったの。バンザーイバンザーイって。
サンちゃんのお母さんは小柄こがらな人だけど、汽車が出るとき、わたしたちをしのけてサンちゃんの足元にしがみつき、「死ぬなよ、どげんことがあっても死なないで帰ってこいよ」とおっしゃったのね。

そこに軍人がいたんだけれど、「貴様きさま! なぜ軍国の母が立派りっぱに死んでこいって言わんのだ。非国民ひこくみんめ」と言って、サンちゃんのお母さんの襟髪えりがみをつかんでバンと放り投げたの。それで後ろにあった鉄柱に頭をぶつけて、サンちゃんのお母さんは血だらけになってしまった。そのとき、わたし、サンちゃんの顔を見たんだけど、あの顔を一生わすれません。
サンちゃんは戦死してしまったけれど、最後に見た母親の顔が血だらけなんて、かわいそうでしょ。

戦争って、あなたたちのお父さんやお母さん、きょうだいとか、そういった人たちが全部取られて死ぬの。大好きなボーイフレンドや家族が、死んでしまったらどうする?

わたしは戦争のエピソードを山ほど持っているけれど、あんまりつらいから、これまでしゃべるのを遠慮えんりょしてきました。でも、みなさんにこういうことを知っていただきたい。ぜひ覚えといてくださいね。

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日本は原爆が落とされたただ一つの国なのよね。 いま日本で戦争が起きたら、ぼくらどうなっちゃうんだろう。 プリンは食べられる? 太平洋戦争のときのくらしをNHK for Schoolのどうがでみて、考えてみるのじゃぞい!

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