実践リポート

  • 幼児保育

『ノージーのひらめき工房』で自由な創作と共感するこころを!

林 美緒 教諭

林 美緒 北海道旭川宝田学園わかば幼稚園教諭

日常生活から得たヒントを、キャラクターがそれぞれ自分のひらめきで作って遊ぶ『ノージーのひらめき工房』。子どもたち一人ひとりが、ひらめくことの面白さやそのひらめきを形にする楽しさを感じ、友達と共有することで新しい発見をすることができます。私たちもひらめくことができる番組です。
※この実践および所属は、2013年度のものです

ノージーのひらめき工房【対象】幼児保育

ノージーのひらめき工房

「うごくむしをつくろう!」

4~5歳児から小学校低学年の子どもたちを対象とした、工作・造形あそびの番組です。 ひらめきや発想を大切にしながら作品を生み出すことの楽しさを伝え、子どもたちの創造的な思考を育みます。

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活用のねらい

自分の考えやひらめきを形にして遊ぶことができるようになってきている4歳児にとって、この番組は良い刺激となり、ひらめくことが面白いと思える年齢に合った番組だと思います。

視聴する中で、大好きな友達や教師と一緒に視聴することで、ひらめきや、笑ったり、驚いたり、楽しいということも共有し、その共有体験を大切に、感じたことを言葉で伝え、友達と自分の思いを比べてみたり、共感する喜びを感じることをねらいとしています。それらの経験を通して日常生活でも、友達と協力し合って遊んだり、ひらめきを形にしたり共有したり、工夫したりするなどより発展的な活動につながっていくと考え視聴しています。

保育の様子

昨年度の年少組では、『ピタゴラスイッチ』を視聴していた子どもたち。視聴する番組が『ノージーのひらめき工房』に変わり、初めは「ピタゴラじゃないの?」と言っていましたが、すぐに大好きな番組になりました。

視聴中は「え?」「すごい!」「これつくりたいな…」「ひらめき~♪」と一人ひとりがさまざまなつぶやきをしています。その回によっては、つぶやきが出ないほど見入っているときもあります。

視聴後は、全員に「今日のテレビをみてどう思った?」と聞いています。

「○○がすごいと思った!」「○○を作りたいと思った。」「どうしてノージーが○○をひらめいたのか不思議だった。」などさまざまな思いを一人ひとりがクラス全体に伝えることができています。さらに、友達の思いを聞いて「同じだ!」と共感したり、「あっ、ちょっと同じだけどちょっと違う!」など、思いの違いに気付いたりもしています。

事後活動は、子どもたち自身がやりたい活動をしています。もちろん番組を視聴した後なので、その回のテーマに沿ったものを子どもたちは自分自身で作って遊んでいます。キャラクターや友達のひらめきをもとに、オリジナルの作品を作っています。完成した作品は友達同士見せ合ったり、時にはクラス全体で見せ合いができるよう配慮しています。

また、材料もあらかじめ用意せず、子どもたちと一緒に準備しています。同じものが無かった場合は、子どもたち自身が「これを使えばできるんじゃない?」とひらめいていす。その回によっては、視聴だけを楽しみ、事後活動に参加しない子もいます。それはそれで良しとしていますが、声をかけたり何らかの形で参加できるよう配慮しています。

そんな中、「うごくむしをつくろう!」の回では初めて全員が参加し、虫だけではなく、「うごくタコ」や「うごく花」などオリジナルのものがたくさん出来上がりました。さらに、「楽器をつくろう!」の回では、園にはない材料に代わるものを考え、ひらめきの楽器ができました。さらに、「演奏会をしたい!」というある子の発言から「いいね!」とクラス全体が賛同し、隣のクラスの子どもたちを誘って演奏会もしました。

子どもの変容

4月から、月に2、3回継続して視聴をしています。

これまで視聴を重ねていく中で「みんなで楽しく見る」ことから「キャラクターと同じものをつくりたい」に変わり、「こうしたら良いかな?」「これはどうかな?」などの変化がみられるようになってきました。キャラクターのまねから、自分のひらめきを加えオリジナルの作品を作ったり、工夫することの面白さを感じ始めているように思います。また、一人ひとりの感想も具体的なものになり、友達の感想を聞いて共感したり、友達と自分の思いの違いにも気付く姿が多く見られるようになってきました。

一人のひらめきがクラス全体に広がり、クラス全員で何かをするということもできるようになってきました。さらに、友達の良いところを素直に褒めたり、ケンカをしても自分たちで解決しようと話し合ったりする姿も見られ、4歳児なりのコミュニケーション力が高まっているのを感じます。

実践を振り返って

私たち教師も子どもと一緒に生で番組視聴し、楽しみ、驚き、ひらめくことは大切です。そうすることで、子どもたち一人ひとりのひらめきのすごさをとても感じることができると思います。また、事後活動のスタートは一人ひとりがイメージしたものを形にできるよう、丁寧に援助をする必要があると思います。そして、みんなで共感したり違いに気付くことができる大切さを感じていけるように視聴を継続していきたいと思っています。

1 日の保育の流れ

学習活動 指導上の留意点
9:00
わくわくタイム・片づけ・朝の活動
 
10:25 視聴準備
  • 子どもの発語や表情を大切にし、一人ひとりの気持ちを受け止める。
10:30
「ノージーのひらめき工房」を視聴する
  • 驚きや楽しさなどを共感できるよう子どもたちと視線を合わせる。
10:45 話をする
  • 一人ひとりの気持ちを読み取り、事後の話し合いに役立てる。
  • 一人ひとりがスムーズに発言できるような場をつくる。
  • 発言を受け止め、共感する。
  • 友達の発言を聞き、共感できるような場をつくる。
10:55 保育室で事後活動
  • 一人ひとりつくりたいものをイメージできるよう配慮する。
  • 自分の思いやひらめきを表現できるよう配慮する。
  • 一人ひとりのひらめきを、友達やクラスで共有できるようにする。
  • 一人ひとりのひらめきや作品を具体的に褒めるなどし、達成感や満足感を持てるようにする。(活動の振り返り)
11:30 片づけ、お弁当など
 
14:00 降園  

堀田 博史

『ノージーのひらめき工房』を活用した林先生の実践は・・・ わかば幼稚園では、“共有”をキーワードに、番組視聴と事後活動を構成され、日常生活でもその広がりを考えています。「ノージーのひらめき工房」の視聴では、キャラクターや友達のひらめきをもとに、オリジナルの作品が共有されている姿が浮かびます。ひとつのひらめきが刺激となり、新たなひらめきを生みます。ひらめきとひらめきが重なって、演奏会のような大きなひらめきに繋がったりします。今後、ひらめきが、縦割りクラス、園外の小学校や家庭にも広がる実践になることも期待しています。(堀田 博史)

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