実践リポート

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『ストレッチマンⅤ(ファイブ)』で心と体を目覚めさせる

金子 健一 教諭

金子 健一 沖縄県うるま市立高江洲小学校教諭

とにかく楽しんで番組を視聴しています。5人のキャラクターになりきって身体を動かすことが大好きです。遊びのコーナーが充実しているので、飽きずに毎日取り組むことができます。
※この実践および所属は、2013年度のものです

ストレッチマンⅤ【対象】全学年・特別支援

ストレッチマンⅤ(ファイブ)

主に知的障害や肢体不自由など障がいのある子どもたちに、ストレッチマンとともにストレッチ体操をしたり、いっしょに体を動かす遊びをすることで、「体を動かす楽しさ」に触れ、「学習や生活の基礎」が楽しく身につきます。

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活用のねらい

本校の特別支援学級(知的障害)では、「体を動かす楽しさ」を知り、ストレッチや遊びから1日の活動を元気よくスタートすることを番組視聴のねらいとしています。

『ストレッチマンⅤ』に出てくる5人のストレッチマンはそれぞれが輝く個性を持っており、助け合い、励まし合いながら怪人と戦うという子どもたちにわかりやすい設定で障害の有無にかかわらず楽しんで視聴することができます。また、「感覚運動遊び」のコーナーでは、簡単にできる遊びが紹介されるので、視聴後に「さっきの遊びやりたい!」とリクエストが出ます。1日のスタートに体を動かすことで、苦手なことにも挑戦しようという意欲が湧くようです。

授業の様子

本学級のクラス構成は2、3、4、6年生が一人ずつの異年齢集団であり、障害、発達の程度にも違いがあります。しかし、体を動かすことに関しては発達の差に合わせて活動することができます。

そこで、「自立活動」の一つとして「身体を動かすこと」の学習に『ストレッチマンV』を取り入れようと考えました。番組のねらいにもあるような「体を動かす楽しさ」を感じ、「学習や生活の基礎」を養うことを目標としました。

授業のはじめに『ストレッチマンV』を視聴させます。番組を楽しく視聴することで「体を動かしたい」という意欲が湧いてきます。座って見ているのですが、だんだん体を動かしたくなり、立ち上がってストレッチマンのまねをしたり、ジャンプしたりするようになります。

その後、遊びのコーナーを視聴させます。「やってみたい?」と投げかけることもあれば、子どもたちの方から「この遊びやろう!」と視聴中から言われることもあります。準備不足な時でも身近にある道具や体だけで活動できるので、すぐに取り入れることができるのがよいと思います。

視聴当初は、番組で紹介された遊びをすることが多かった子どもたちでしたが、次第に、「これは○○でやろう」「こんな風にしよう」といった工夫をして遊ぶようになりました。例えば、箱を使った遊びがあります。マット板を使って自分たちで大きな箱を作ったり、中に入って遊んだりして遊ぶようになりました。さらに、「箱の大きさによって何枚必要か?」と考える場面も見られるようになりました。番組を通して「遊び」から「考える力」も育むことができるんだなぁと教えられた場面でした。

『ストレッチマンV』の番組時間の長さは授業を組み立てるときに使いやすいと感じています。45分という一単位時間の長さは必ずしも集中力が持続するとは限りません。『ストレッチマンV』は導入で使うだけではなく、「○○をがんばったからストレッチマン見ようね。」といった柔軟な使い方もインターネットを使ってできるようになりました。授業で生かせる視聴方法を探りながら、学習を進めていこうと思います。

子どもの変容

『ストレッチマンV』を視聴したり、体を動かす遊びをしたりするようになってから、いくつかの変化が見られました。

それまでは、朝が弱く学校に登校後今一つ元気が足りずに、交流学級での自分に自信が持てなかった子の変化です。朝から体を楽しく動かすようになってから、登校時間が日ごとに早くなり、今では進んで交流学級のみんなと学習をすることができるようになりました。「先生、がんばってくるね」「行ってきまーす!」という元気な声に体と心の関わりの重要さを実感することができました。体を動かすことで、他教科の学習にも意欲的に取り組めています。

また、声の大きさが十分でなかった子が少しずつ元気な声を出せるようになるなど、『ストレッチマンV』の視聴からさまざまなことが見えてきたようです。

実践を振り返って

特別支援学級を担任して分からないこと、戸惑うことがたくさんありました。普通学級とは違った授業の進め方、発達に応じた支援のしかた、学校生活を安心して過ごせるようにどうやったらいいのか、教師も悩みます。

そんな時、『ストレッチマンV』をはじめとして、たくさんのウェブ教材に助けられました。インターネットを使えば視聴したいコンテンツをすぐに子どもたちに提示できます。障害の有無にかかわらず「楽しい」「タメになる」番組が豊富です。どのコンテンツも優れた教材として使うことができました。あとは、使う教師側がいかに授業にスムーズに取り入れていくか、という課題がありますが、今後も『ストレッチマンV』を活用し、心も体ものびのび育てられる指導につなげていきたいと思います。

本時案(授業プラン)

学習活動 指導上の留意点
1 めあてての確認
  • 学習内容を明確にする。
2 『ストレッチマンV』の視聴
  • 楽しんで視聴する。(一緒に体を動かす)
3 遊びのコーナーの視聴
  • あらかじめ内容を確認し、準備をする。
4 実際に遊ぶ
  • 番組を見直しながら遊ぶ。
5 遊びを工夫する
  • 遊びの中で「身体の動き」や「コミュニケーション能力」を高めていくよう支援する。

中橋 雄

「ストレッチマンⅤ(ファイブ)」を活用した金子さんの実践は…体を動かす楽しさを知るだけでなく、互いに遊びの工夫を伝え合う力を育むことにも番組のよさが生かされています。番組では、5人のストレッチマンが、対話したり、協力したりするストーリーを通じて多様な人間性への理解を促します。そして、多様な仲間と一緒に体を動かすよさを伝えています。特に「感覚運動遊び」のコーナーは、番組視聴後に仲間と一緒に体を動かすきっかけを作ります。自然に対話が生まれ、遊びを工夫するというような高度な思考につながることも期待できるでしょう。(中橋 雄)

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