実践リポート

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「10min.ボックス テイクテック」で身の回りにある機器の仕組みを可視化する

福田晃教諭

佐藤 陽 宮城県仙台市立田子中学校教諭

「テイクテック」は、身の回りにある技術がなぜ生まれてどのように動いているかについて考える番組です。身の回りの機器をよく観察することで、その中にあるコンピュータがどのように命令を行い、機器がどのように動いているかについて学ぶことができます。「テイクテック」を利用することで生徒の技術への興味・関心を高め、理解を深めることができました。

テイクテック【対象】小5・6・中・高/技術

テイクテック

世の中にはどのような技術があって、それがどのように活用されているのかを分かりやすく伝える番組です。今はブラックボックス化してしまっている、身の回りにある機械や電子機器をよく観察し、どんな仕組みで動いているのかを学びます。そして、そこで使われているキーテックを1つ取り上げ、その効果と役割を紹介していきます。また、のこぎりや金づちといった道具の上手な使い方や、ロボットを動かすためのプログラムの組み方など、実践的な技術を学び、自分や世の中のために使いこなしていく力も育みます。ナレーションは。蛭子能収(漫画家)。

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活用のねらい

我々は、身の回りの機器を日常的に使用しているにも関わらず、その仕組みを知っている人はほとんどいないのではないでしょうか。機器は、ブラックボックス化されており中身を見たり仕組みについて考えたりする機会は少なく、教師が実物を準備して見せることも容易ではありません。

そこで、身の回りにある技術についての関心を高めること、機器の仕組みや中身について理解を深めることねらいとして「テイクテック」を活用することにしました。

授業の様子

題材名 生活の中にある計測・制御のしくみについて学ぼう
ねらい コンピュータを用いた計測・制御の基本的なしくみを知る。
番組名 テイクテック 第8回 「決まった動きをさせる」

授業導入では、身の回りにある機器で自動化されているものはどんなものがあるか発問しました。生徒からは、電子レンジやルンバ、エアコンなどの回答がありましたが、具体的な仕組みについてイメージできない生徒がいました。

番組を視聴するとセンサ、コンピュータ、アクチュエータの働きについてワークシートにメモをしたり頷いたりしながら視聴していました。番組は生徒がより見やすくなるように生徒一人一人のパソコンのディスプレイに番組を投影し理解が深まるように配慮しました。

授業展開では、今後自動化されるシステムの仕組みやそのシステムのセンサ、コンピュータ、アクチュエータの働きについてグループごとに考えさせました。どのグループも色々な意見を出し合って考えを深めていました。

グループからは、調理ロボットや掃除ロボット、介護用自動ベッドなど様々な意見が出され、それらのセンサ、コンピュータ、アクチュエータはどんなものが必要かを真剣に考えていました。

子どもの変容

授業前は計測・制御の仕組みについて理解をしている生徒は少数でした。しかし、視聴後の感想からは、計測・制御をするためにはセンサ、コンピュータ、アクチュエータが必要だと書いている生徒が多くおり、理解が深まっていることが分かりました。

また、家庭にある機器に関心を持ち始めた生徒も多くいて、身の回りの技術に目を向けさせることができました。番組を視聴することで技術への興味・関心を高めることができたようです。

  • 計測・制御をするためにはセンサ、コンピュータ、アクチュエータ(以下S,C,A)が必要で一つでもなかったらうまく動かないことを学びました。
  • 単純な三つの要素で機械はこんなにも人類の暮らしを豊かにできるのだと感心しました。
  • 実際に身の回りで家庭電化製品が自動的に動いているのはS,C,Aのおかげだと知ることができました。
  • 家にある機器はどのようなシステムで動いているのか調べてみたいと思いました。
  • S,C,A について学んだことで今後このシステムを利用してどんな機械が自動化されているのか楽しみになりました。

実践を振り返って

これまで、技術の学校向けの番組は少なく、ディジタルコンテンツなどは教師が個別に用意する必要がありました。「テイクテック」という番組が制作されたことは技術科にとって非常に大きい出来事だと言えます。番組が10分間にまとめられているので深める時間を確保できる所は、番組を授業内に取り入れやすい点だと思います。

機器の中身や仕組みは教師が言葉や図で伝えるよりも映像の方が伝わりやすく、「テイクテック」を活用することで身の回りにある技術について興味・関心を高めるだけでなく、機器の仕組みについて視覚的に理解を深めることができたと考えます。

本時案(授業プラン)

時間のめやす 学習の内容・展開・発問例 指導上の留意点(準備するもの等)
5分

身の回りにある機器で計測・制御されているものをあげる。

挙手・発言をさせる。(ワークシート)
10分

テイクテック・決まった動きをさせるを視聴する。

番組を全て視聴し、メモをさせる。

5分

計測・制御システムの構成について確認する。

センサ、コンピュータ、アクチュエータについて理解させる。

15分

今後自動化されるシステムの仕組みについてグループごとに考える。

グループごとに考えさせ、発表させる。

5分

本時の自己評価をする。

本時の学習で分かったことを記入させ、自己評価をさせる。

稲垣 忠

「テイクテック」を活用した佐藤さんの実践は… 身の回りの電気で動くものの多くは、データを入力するセンサー(S)、コンピュータ(C)による処理・判断、アクチュエーター(A)による制御の3つで成り立っています。番組ではこのS,C,Aの組み合わせをエレベーターや自動販売機などの解説を通して伝えています。佐藤先生の授業では発展課題として、さらにどんなものが自動化されていくのか、そのためには何が必要かを話し合いました。S,C,Aの役割が番組を通じてビビッドに伝わったからこそ、身についた考え方をもっと他の場面に応用してみたくなります。基礎的な事項を理解させる、知りたい、分かりたい気持ちを引き出す、この番組が持つ2つの効果を上手に引き出した授業です。 (稲垣 忠)

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