実践リポート

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「さんすう刑事ゼロ」で考えることの楽しさを!

福田 隼人 広島市立南観音小学校

福田 隼人 広島市立南観音小学校

これまで「さんすう刑事ゼロ」のいろいろな放送回を活用してきました。継続視聴する中で、今回の事件は、「何を解決すればよいのか」「解決のためのヒントはどこにあるか」を考えながら視聴する姿が見られるようになりました。また、「自分たちで事件を解決したい。」「理由をはっきりさせたい。」という問題解決に向けての意欲を高めることができたと思います。そんな日々の実践の一部を紹介します。

さんすう刑事ゼロ【対象】小学校4~6年/算数

さんすう刑事ゼロ

この番組は、ベテラン刑事ゼロと新米刑事イチが、「算数」を使って難事件に立ち向かうミステリードラマです。2人が所属する「さんすう課」は、数字や図形に関する事件を 捜査する部署。若いイチは熱血でまっすぐだが、難題にぶち当たると諦めがち。ゼロは そんなイチを励ましながら推理を進め、事件を解決していきます。

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活動のねらい

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算数科では、日常生活や社会の事象を数理的に捉え、数学的に処理し、問題を解決することが大切にされています。そこで、日々の授業の中で学習した知識・技能を活用する場面として番組を活用しました。

番組の中で繰り広げられる事件をゼロとイチといっしょに解決することで学ぶ意欲を引き出せると考えました。また、二人が事件解決のために奮闘する様子もいっしょに体験することで考える楽しさにも触れられると思います。

授業の様子

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まず、番組を途中まで視聴しました。(6分35秒まで)番組の中で出てくる登場人物や場面は、視聴している間に板書しました。視聴後に今日の事件の内容について、また、解決しなければならないこと「どうして400円高く請求できたのか」を子どもたちと確認しました。

次に、全体でどうしてお客さんが代金を6000円だと思ってしまったのかについて確認しました。子どもたちは、これまでの学習をもとに10000円を40%引きすると6000円になることに気付くことができました。

そして、どうして6400円になるのかということについて自力解決の時間をもちました。自力解決では、自分の考えを式だけでなく、図やことばを書かせました。

最後に、考えを班でもちより話し合ったり、全体で考えを交流したりして考えを深めていきました。お互いに考えを説明し合うことで、多くの子どもたちが解決のポイントとなる「もとになる量が違う」ということに気付くことができました。

最後に残りの部分を視聴し、自分たちの考えを確かめました。

子どもの変容

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授業の最後に書かせた子どもたちのふり返りより

〇 学習を生活に生かそうとする様子が読み取れるふり返り
「割引された値段が書いていなかったらきちんと計算してみようと思った。」「ちゃんと計算して買わないといけないと思った。」

〇 もとにする量がポイントだと気付くことができた様子が読み取れるふり返り
「もとにする量をかん違いせずに、計算しようと思った。」
「割引の計算は、もとにする量が大事だということが分かった。」

グループで意見を交流したときには、ノートに書いた自分の考えを見せ合い、どうして6400円になったのか一生懸命説明する姿が見られました。相手に自分の考えを伝えるために表現を工夫したり、式と図を結び付けたりすることができました。

「算数が好きになった。算数の授業が楽しみ!」4月当初、算数が苦手だ、嫌いだと言っていた子が最近よく言うようになった言葉です。番組を活用することで考えることの楽しさを感じてくれています。番組を活用して高まった意欲が日々の学習の意欲へとつながっています。

実践を振り返って

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番組を活用するときには、単元の中のどこで活用するかを考えています。必ずしも単元の最後で活用することが有効とはならないと考えているためです。また、事件を解決するためにどのような知識・技能を習得させる必要があるかを考えます。番組を活用することは自分自身の日々の教材研究にもつながっています。

今後も番組を効果的に活用し、算数が好きな子、楽しみながら考えることができる子を育てていきたいと思います。

授業プラン「本時案」

学習展開

本時の目標:もとにする量と割合が分かっている場面を適切にとらえ、比べられる量を求めることができる。

学 習 活 動 指導上の留意点
10分
  1. 活動①

(~6分35秒)

    番組に集中させるためにメモは取らないようにし、視聴している間に登場人物などの情報を板書する。


本時のめあてを確認する。
400円高くせいきゅうしたトリックを見やぶろう
テレビショッピングは嘘をついているのではなく、正当に6400円を請求していることを確認する。
5分 活動②
10000円がどのような計算で6000円になったのかを考える。【全体思考】

    これまでの学習をふり返りながら、6000円になる式を確認するようにする。

7分

活動③
10000円がどのような計算で6400円になったのかを考える。【個人思考】

自分の考えを筋道立てて説明することができるように式だけでなく、図や言葉を書かせるようにする。

13分

活動④
考えをグループや全体で交流し深める。

自分の考えと比べながら考えさせたり、友達の考えを説明させたりすることでお互いの考えの理解を深める。

5分

活動⑤


(6分36秒~)

自分たちの考えと二人の推理を比べさせながら視聴させる。

5分

まとめ・ふり返り
もとにする量をかん違いさせて400円高くせいきゅうした。

分かったことやこれから生かしたいことなどを書かせる。

寺嶋 浩介

「さんすう刑事ゼロ」を活用した福田先生の実践は・・・福田先生の実践には、算数において特に重視される「算数的活動」へのヒントがたくさん詰まっています。番組に出てくるようなことがなぜ起きるのか自分で考え、それについて班で話し合ったり、ともに考えたりして、その理由に気づいていきます。ここに番組「さんすう刑事ゼロ」が貢献しているのは言うまでもありません。日常の生活とひもづけながら、解決する必要のある問題状況をストーリー形式で楽しく紹介してくれます。同じような場面設定を先生方自身で行うのは準備に時間がかかります。番組を活用することで、児童の主体的で対話的な学びを計画することができ、その中で知識の定着を図ることにもつながります。(寺嶋 浩介)

寺嶋 浩介

「さんすう刑事ゼロ」を活用した福田先生の実践は・・・福田先生の実践には、算数において特に重視される「算数的活動」へのヒントがたくさん詰まっています。番組に出てくるようなことがなぜ起きるのか自分で考え、それについて班で話し合ったり、ともに考えたりして、その理由に気づいていきます。ここに番組「さんすう刑事ゼロ」が貢献しているのは言うまでもありません。日常の生活とひもづけながら、解決する必要のある問題状況をストーリー形式で楽しく紹介してくれます。同じような場面設定を先生方自身で行うのは準備に時間がかかります。番組を活用することで、児童の主体的で対話的な学びを計画することができ、その中で知識の定着を図ることにもつながります。(寺嶋 浩介)

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