実践リポート

中橋 雄 教授

学校放送・ICTを授業に生かすには?

中橋 雄 武蔵大学教授

学校放送・ICTを授業に生かすには?

中橋 雄 教授

中橋 雄
武蔵大学教授

1.このサイトの目的と内容

わが国の教育のあり方については、世界の動向や社会的な状況を踏まえながら様々な議論がなされています。例えば、「主体的・対話的で深い学びを実現させる教育」「基礎的・基本的な知識及び技能を確実に習得させる教育」「知識及び技能を活用して課題を解決する教育」「思考力・判断力・表現力等を育む教育」「主体的に学習に取り組む態度を養う教育」「個性を生かし多様な人々との協働を促す教育」「タブレットや電子黒板などのICT環境を活かした教育」など、教育現場が考え、取り組んでいくべき現代的な教育課題は、数多く存在します。

NHK for Schoolは、こうした現代的な教育課題に対応した教育実践を行うための教育用コンテンツの充実に努めています。しかし、目的を達成するためには、そうした教育用コンテンツがあるだけでは、十分ではありません。視聴するだけでも楽しく学習できる学校放送の番組ですが、授業での活用方法には無限の可能性があります。効果的な活用ができるように教師の授業力に磨きをかけていく必要があります。NHK for Schoolの学習コンテンツをフル活用して授業力アップを目指す教師のお手伝いをすることが、このサイトの目的です。そのために、以下のように多様なコンテンツを公開しています。

実践リポート 授業力アップ11の技
実践リポートは、学校放送の番組を活用した実践事例を紹介しています。番組を視聴させる目的や場面、放送番組と関連した短い動画クリップの活用方法なども参考になるでしょう。子どもたちの反応や授業の雰囲気をイメージして、授業づくりに活かして下さい。 番組の見せ方やICT環境を生かした教材の使い方に関するバリエーションを11の技として整理して紹介しています。授業力を向上させるために、これらの技を時と場合に応じて使い分けられるようになりましょう。
実践のつぼ 授業力チェック
実践のつぼは、授業研究を専門とする研究者が、番組活用のポイントを解説しています。「こころ」をはぐくむ、考える力を伸ばす、伝え合う力を伸ばすなど、目的に応じた番組と教材の活用術を身につけましょう。 授業力チェックでは、授業力として意識すべき観点をチェックリストとして整理してあります。自分が高めたい授業力はどのようなものか、実践を通じて授業力が高まったかどうか、このリストで確認してみましょう。
実践リポート
実践リポートは、学校放送の番組を活用した実践事例を紹介しています。番組を視聴させる目的や場面、放送番組と関連した短い動画クリップの活用方法なども参考になるでしょう。子どもたちの反応や授業の雰囲気をイメージして下さい。
授業力アップ11の技
番組の見せ方やICT環境を生かした教材の使い方に関するバリエーションを11の技として整理して紹介しています。授業力を向上させるために、これらの技を時と場合に応じて使い分けられるようになりましょう。
実践のつぼ
実践のつぼは、授業研究を専門とする研究者が、番組活用のポイントを解説しています。「こころ」をはぐくむ、考える力を伸ばす、伝え合う力を伸ばすといった目的に応じた番組と教材の活用術を身につけましょう。
授業力チェック
授業力チェックでは、授業力として意識すべき観点をチェックリストとして整理してあります。自分が高めたい授業力はどのようなものか、実践を通じて授業力が高まったかどうか、このリストで確認してみましょう。

2.このサイトの活用方法

こうしたコンテンツは長年の蓄積によるもので、授業力アップにつながる内容です。しかし、内容が充実しているだけに、放送教育の経験が少ない方には、何からはじめてよいかイメージしづらいかもしれません。そのような場合には、まず次のように段階を踏んで番組を活用してみることをおすすめします。

 

(1)放送教育の経験が少ない方へ

放送教育の経験が少ない方は、授業の導入で番組をまるごと視聴するところからはじめるとよいでしょう。特に観点を定めず「まず、テレビを観ましょう。」と視聴させてみましょう。

視聴中は、先生も一緒に番組を楽しみ、自分なりの感想を考えておきましょう。同時に子どもの反応を確認することも重要です。集中しているか、楽しんでいるか、疑問をもった表情ではないかなどを確認しておくと、視聴後の活動で何を問いかけるべきか見えてきます。

番組を見終わったら感想を聞き出し、板書してまとめていきます。はじめは多少的外れな発言でも強く正すことはせずに、手を挙げて自由に発言できる雰囲気を作ることが大切です。

残りの時間を使って、該当する内容について教科書・黒板・ワークシート・ノートなどを使った一斉指導、あるいは、話し合い、実験や観察、調べ学習や制作活動などを通じて学習を進めましょう。

はじめのうちはこうした方法で番組を継続視聴して視聴態度を育むことが重要です。楽しんで学び、視聴後には感想を言わずにいられない学級の状態を目指しましょう。継続視聴をすると番組ごとのよさや特徴、制作者の意図、子どもの反応がわかってきます。それを利用して授業の工夫をすることが、次のステップです。

(2)放送教育の経験を積んだ方へ

放送教育の経験を積んだ方は、導入以外での活用可能性も考えてみましょう。例えば、導入では考えさせる活動をしておいて、展開で番組を視聴してゆさぶりをかけるという使い方があります。あるいは、内容の定着を図るために、まとめで番組を使うというやり方もあります。

そこまで授業の見通しがたてば、ウェブサイト上に公開されている番組と連動した動画クリップや教材の活用も検討してみましょう。例えば、問いを投げかけて終わる番組を導入で視聴し、展開では実験・観察を行い、一斉指導のまとめで動画クリップを再生して定着を図るといった授業の構成などが考えられます。

教室のICT環境が整っていれば、教師が子どもたちに動画クリップを一斉視聴させるだけでなく、子どもたちが興味関心に従って個別に視聴する活動もできるでしょう。自ら調べて学ぶ姿勢が育ちますし、納得いくまで繰り返し視聴できることも利点です。

ここで教師に求められる役割は、子どもの学習を豊かなものにするための支援を行うことです。例えば、調べたことをまとめるワークシートを配布したり、うまく調べられない子どもを個別に支援したり、わかったつもりになっている子どもに疑問を投げかけたりすることなどが考えられるでしょう。

以上のようなステップと並行して、このサイトを活用してください。たくさんのヒントが得られるはずです。授業力は実践的な力ですから、このサイトを閲覧しただけで授業力が高まるとは考えられません。授業実践を通じて授業力に磨きをかけていく他ないのです。このサイトを閲覧して授業を構想し、授業を実践した後は、またこのサイトを閲覧して自分の実践を自己評価すると、さらに授業力に磨きをかけることができます。これまでに蓄積された数々の授業実践を参考にしながら、NHK for Schoolで授業力をアップさせましょう!

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