地球と生命の関わり 用語集

【森林と炭素循環】
森林と炭素循環 森林は多様な生物が生活の場とするところですが、土壌の形成や保持、蒸散による継続的な水蒸気の供給、アルベドの低下などによって、局地的な気候の安定化に貢献するとともに、大気中の二酸化炭素の固定や、メタンの発生なども含めて、地球の大気に対して大きな影響を与える存在です。
 森林の固定する炭素は、最終的には分解によって大気に戻ってしまうので、森林の生物量だけが大気中の二酸化炭素の固定に関係することになります。ですから、森林の保全は重要であり、局地的な環境には影響が大きいのですが、全地球的な大気組成にはそれほど影響を与えないことになります。
 それに対し、長い時間をかけて進行する石炭の形成は、植物遺体が湿地で埋没することにより、酸素を遮断されて分解されず、地層中に保存されることで進行します。このため、数千万年のスケールで、大気中の二酸化炭素量がコントロールされることになります。
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【サンゴ礁と炭素循環】
サンゴ礁と炭素循環 サンゴ礁は海の熱帯雨林とも呼ばれるほど、生物の多様性の高い、豊かな生態系をつくっています。サンゴ礁も石灰岩の形成を通じて、炭素を固定し、地球環境の安定化に寄与しています。サンゴ礁がつくった石灰岩は、長い時間をかけて陸上に露出し、それが雨水により化学的風化を受け、溶出することで、大きな物質循環を形作っています。
サンゴ礁と炭素循環 これらの生物活動や、物質循環の仕組みは、直接間接に太陽の光のエネルギーによって引き起こされています。
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【海底油田】
海底油田 資源探査が進むとともに、海底油田の発見も相次ぐようになりました。番組で紹介したのはカスピ海の海底油田で、リグと呼ばれる掘削基地からボーリングを行い、石油を採掘します。
海底油田カスピ海の油田も広い意味でのオラーコジンの産物で、白亜紀のヒマラヤ−アルプス地域につながるテチス海の産物です。
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【アスファルト】
アスファルト アスファルトは石油と関係があります。基本的に原油を材料とする製品で、昔は原油から重油やそれよりも低温で分留できる成分を取り除いた残りをアスファルトとしていました。天然のアスファルトは、石炭から取り出されるタールと同じく、古くから利用されてきた歴史があります。
 縞状鉄鉱を主な原料とする鉄や、石灰岩を加工してつくるセメントも、生物活動なしにはできなかった資源です。アスファルトも含め、現在の鉄筋コンクリートの建物や高速道路は、過去の生物の遺産の集大成と言えるかもしれません。
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【堆積盆地】
堆積盆地 地層が広範囲に厚く堆積する場所を、堆積盆地と呼びます。堆積盆地ができるためには、陸域に近く堆積物の供給が多い場所で、継続して沈降が起こる場所でなくてはいけません。このような条件がそろうのは、きわめて限られた場所になります。  
堆積盆地 大陸分裂の際に、マントルの上昇流によって大陸地殻がちぎれる場所では、地殻には3方向の裂け目が入り、その裂け目では地殻が幅広く引き延ばされるとともに、マグマの活動も起こります。3本のうち2本は大陸地殻がちぎれて海になり、中央には海嶺が出現し、海洋地殻を生み出すようになって、その両側に分かれた大陸が、互いに遠ざかっていくことになります。残りの1本の裂け目は、通常あるところで拡大を停止します。このような場所は地殻が薄くなり、周囲に比べて低くなって大量の堆積物が流れ込みます。また、海洋の縁辺に位置して生物生産が高まり、大量の有機物が堆積物の中に入ります。このような窪地はフェイルドリフトあるいはオラーコジンと呼ばれ、大規模な堆積盆地をつくる場所となり、また大規模な油田の候補地となります。
 世界の大規模な油田の多くは、中生代以降の大陸分裂で分かれた、各大陸の輪郭の屈曲点や縁辺部に位置することが多いのも、ひとつにはこのメカニズムが関係していると考えられます。
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【石油と貯留岩】
石油と貯留岩 石油は地下では液体の層をつくっているのではなく、ほとんどの場合貯留岩と呼ばれる岩石の、岩石の粒子のすきまにはさまれて存在しています。貯留岩となる岩石は、石灰岩や砂岩のような堆積岩が多く、まれに片麻岩のような変成岩に含まれている場合もあります。
 石灰岩が石油のよい貯留岩になりうる可能性は、かつて1960年代に学会発表で濱田博士が指摘したことがあり、のちに発見された多くの油田でそのことが実証されました。
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【軽質原油と重質原油】
軽質原油と重質原油 原油は性質の異なるさまざまな炭化水素からなっています。原油を分留することによって、ガソリン、ケロシン(灯油)、軽油、重油など、さまざまな石油製品が作られます。
軽質原油と重質原油 原油は産地によって構成する成分の量比が異なり、したがって流動性や密度などの性質も異なります。分子量の多い、沸点の高い成分の多い原油は重質原油と呼ばれ、採掘時には地下の方が温度が高いので流動性を持っていますが、地上の温度では流動しないものもあります。
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【国内の石炭】
国内の石炭 かつての日本には夕張や常磐、美祢、筑豊など、多くの炭田があり、終戦後の経済復興の際には、産業の基盤として各地の炭田から大量の石炭が生産され、石炭は黒ダイヤとも呼ばれました。
 日本の石炭は世界の主要な炭田とは形成時期が異なり、中生代から新生代、特に新生代古第三紀のものが多い傾向があります。
 1960年代からエネルギーと呼ばれる石油への産業の以降と、日本の複雑な地質条件や外国産の安い石炭の供給などで、国内の石炭産業は衰退し、現在はほとんど見ることができなくなっています。
 スタジオで紹介した大きな石炭標本は、北海道の芦別で1960年頃に採掘されたものです。
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萩谷宏(アドバイザー)


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