大気上層では、太陽系外からの高エネルギーの宇宙線によって、窒素原子の一部が質量数14の炭素原子に変化します。炭素14は放射性同位体で、半減期約5700年でβ壊変し、もとの窒素14に戻ります。
炭素14の生産率は、太陽の活動が激しいほど低く、太陽の活動が低下しているときには大きくなります。これは、太陽系内では太陽風のつくる磁場の影響で、太陽活動が激しく、太陽風が強いときには、太陽系外からのエネルギーの高い宇宙線をしゃへいする効果があるからです。
植物は光合成活動のために、大気中の二酸化炭素を取り込み、その一部が毎年、年輪に蓄積されていきます。大気中の二酸化炭素には大気上層でつくられた炭素14がある割合で含まれています。大気の混合は速いので、質量分析計で、この年輪に含まれた炭素14を測定することで、年輪がつくられた年の炭素14の生産率を推定することができます。そこから逆に、長期間にわたる太陽活動の強弱の変化の様子を復元することができるのです。
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