GIGAスクール元年、私自身がICTを活用した授業に興味があり、道南情報教育ネットワークをはじめ、たくさんの方々のご助言をいただきながら『SEED なやみのタネ』(やっちゃんのなやみ~お店、あけてもいいかな?~)を使った授業を行いました。番組は、駄菓子屋を営む主人公が新型コロナウイルスの感染拡大を受け、店は休業に追い込まれ、いつ営業を再開できるのか葛藤する物語。私が授業を行った時点では、まだ授業プランがまだない状態(現在は番組ホームページに授業プランがある)だったため、内容項目C-14勤労、公共の精神〔第5学年及び第6学年〕「働くことや社会に奉仕することの充実感を味わうとともに、その意義を理解し、公共のために役に立つことをすること。」を達成することを目標にした。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、児童同士が顔を向かい合わせて従来通りの交流活動を行うことが難しく、今後オンライン授業の需要が増加することを見越し、Google Workspace for Educationを使ったコロナ渦での交流場面の工夫に重点を置いて授業を構成した。授業のポイントは次の3点である。
①Googleドキュメントを活用し、全員が自分の意見を表明する。
②Googleフォームを活用し、画面上で意見交流を行う。
③AIテキストマイニングを活用し、児童の勤労観の変化を視覚的に捉えさせる。
【成果】
・言葉を使わず端末の画面上で交流するという当初の目的を達成することができた。
・ドキュメントを使い、他の児童の意見を参考にしながら自分の考えを作ることで、すべての児童が自分の意見を示すことができた。
・AIテキストマイニングを用いた児童の勤労観の変容が捉えやすかった。
【課題】
・実際に言葉を使った交流に比べると、表情や声色等がなく、従来の交流活動と同等の効果が得られるわけでは無かった。
『SEED なやみのタネ』には,、高学年が心の底から悩み、考えることのできるコンテンツがたくさんある。これからも、この番組に関わらず、NHK for Schoolのコンテンツを活用した授業づくりを行っていきたい。