2009年6月

教育のバリアフリー研究を


東京大学は「教育のバリアフリー」について研究する「バリアフリー教育開発研究センター」をこの4月に発足させました。「教育のバリアフリー」と言われてもすぐにはピンとこないのではないでしょうか。そこで、今回は、東京大学が新たな研究領域として立ち上げた「教育のバリアフリー」研究とは何かについて取り上げます。

■研究の対象になる「教育のバリアフリー」とは?

バリアフリーという言葉から障害児教育や特別支援教育を思い浮かべるかもしれませんが、それだけのせまい概念にとどまらず、教育を受ける側が感じる障壁(バリア)について研究することを意味します。センター設立の目的は二つあります。一つは、バリアフリーという概念は、本来だれもが身につけておくべき市民的な教養であるという新しい認識を広めること。もう一つは、将来のバリアフリーの担い手となる人材の養成にあたること、そのための教育・研究の拠点となることをめざすとしています。
 施設・設備面のバリアフリーは、今や社会のいたるところで当たり前に取り組まれるようになっていますが、実は、東京大学ではそうしたことすら遅れていたことが研究に取り組むそもそものきっかけだったのです。

■そのきっかけとは…

教育学部で、去年、大学院に車椅子の学生を受け入れることになって初めてバリアフリー化されていないと気づいたことです。学内の施設・設備面のバリアフリーはそれなりに進んでいましたし、学内にはバリアフリーを専門の領域として研究に取り組んでいる先生もいました。ところが、肝心の教育学部では、いたるところに段差があって、バリアフリーになっていなかったのです。
 正面入口の階段は急すぎてスロープを設けることができず、結局は地下1階まで車いす用のゆったりとしたスロープをつけることで対応しました。日本の教育界をリードする先生たちの間で、ふだんから理念的に教育の機会均等や差別のない教育の研究に取り組んできたはずなのに、これではまずいと議論になり、教育学の新たな研究領域として「教育のバリアフリー」研究に取り組むことになったのです。
一方で、東京大学では大学として「社会への知の還元」を掲げて全学的に取り組んでいます。その一環として、教育学部を中心に「大学発の教育支援」つまり大学が持っている知恵を高校までの教育にも役立ててもらおうという全学的なプロジェクトに取り組もうとしていたことも、センター発足を後押しする格好となりました。hayakawa.jpg

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投稿者:解説委員 | 投稿時間:15:00 | カテゴリ:早川解説委員の教育コラム | 固定リンク
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新番組『コミ☆トレ』のねらいと活用法


『コミ☆トレ』は、コミュニケーションや社会参加の技術、また学習に困難を抱えた子どもたちを支援する、特別支援教育向けの新番組です。番組制作者の話を交えながら、その見どころやねらいなどを紹介します。

★ゲストとふれあいながら、毎回コミュニケーションの技をゲット!

不思議な番組名『コミ☆トレ』。番組では年間を通して、花影流忍者の子090622osusume1.jpg孫で継承者であるきょうだい、しおんとみくりが一人前の忍者になるため「伝説の巻物」を手に入れていく様子を描いていきます。
 この伝説の巻物には
〈「年上の人には「です」や「ます」をつけてていねいに話そう〉〈質問するときは、知りたいことをハッキリさせよう〉
といった、生活を送るうえでの重要な技が記されています。2人はBK財団と競いながら、教育係のらんとともにこの巻物を手に入れることで、だんだんと社会生活を気持ちよく送るためのルールや技術を身につけていくのです。

『コミ☆トレ』では、毎回個性豊かなゲストが登場して番組を盛り上げます。
例えば第5回「近代忍者 増刊号~聞き上手になろう」のゲストは、タレントの黒柳徹子さん。自分たちが企画する雑誌で、話を聞く極意を達人にインタビューすることにし090622osusume2.jpgた3人は、30年間以上にわたりトーク番組『徹子の部屋』の司会をする黒柳さんに、人の話を上手に聞くコツを伺うことにします。収録は、実際に『徹子の部屋』のセットに伺って行われました。黒柳さんはどうやって毎回相手から興味深い話を聞き出しているのでしょうか?初めは緊張していた聞き手のみくりですが、人に話を聞くときのマナーをしっかり守って、極意をしっかり聞くことができました。

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投稿者:番組制作スタッフ | 投稿時間:14:00 | カテゴリ:番組紹介 | 固定リンク
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新型インフルエンザ 学校への教訓は?


国内で新型インフルエンザの感染が広がり、大阪や兵庫で学校の臨時休校の措置がとられました。教訓をうんぬんするのはまだ早いかもしれませんが、今後にどう備えるのか考えてみたいと思います。

■感染が高校で相次いだのはなぜ?

高校生世代に感染しやすい何かがあるかどうかは感染症の専門家の調査や分析を待たなければなりませんが、その行動から広がりやすい特性があると専門家は指摘しています
一つは、行動の範囲が広いこと
通学の範囲だけを考えても、市町村を超えて、場合によっては都道府県境を超えたりするのですから、通学距離や時間が長い分だけ、感染のリスクが高いというわけです。もう一つは、いくら人間関係が希薄になったといっても大勢が一緒になって行動することが多いこと
若者に多い群れたがる特性は、感染という面だけを考えると、だれかがいったん感染するとその感染が広がるリスクにつながりやすいというわけです。とりわけ、部活動の仲間同士は、一緒に過ごす時間も長いですし、タオルなど一緒のものを使ったり、ペットボトル飲料の回し飲みをしたりと、それでなくても行動そのものが感染につながりやすい特徴をもっています。
だからといって「そんなことはしてはいけない」と禁止しても若者らしさを奪うことになってしまいかねませんので、今回のようにインフルエンザの感染が心配されるようなときに、気をつけるように促せばよいのではないでしょうか。
いずれにしても、高校だけでなく、子どもたちが長時間一緒に過ごす学校は感染しやすい場所だと認識しておくことが必要です。hayakawa.jpg

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投稿者:解説委員 | 投稿時間:15:00 | カテゴリ:早川解説委員の教育コラム | 固定リンク
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小学校の体育にサポーターを派遣


◆心配される、子どもたちの体力低下

文部科学省が毎年行っている「体力・運動能力調査」によると、平成19年度の小学生の体力・運動能力は、昭和60年度と比較して男女ともに、50メートル走、立ち幅跳び、ソフトボール投げで大きな低下がみられました。090608konna1.gif こうした状況を受けて、子どもの体力を向上させようという動きが起こっています。そのひとつである、さいたま市教育委員会の取り組みについて紹介しましょう。

 ◆「小学校体育授業サポーター」とは?

さいたま市では、毎年市立の小中高校で体力テストを行っています。090608konna2.jpgその結果は平成11年度から全体的に低下傾向にあり、全国平均値および埼玉県平均値と比較すると下回る種目が多いのが現状です。
さいたま市教育委員会はこの状況を改善するため、子どもが積極的にスポーツに親しみ、体力を向上させることを目的とした「子どものための体力向上サポートプラン」を策定しました。この中で特に注目を集めているのが「小学校体育授業サポーター派遣事業」です。

「小学校体育授業サポーター派遣事業」とは、小学校の体育の授業にサポーターが入り、学級担任などの指示のもとで子どもたちに模範演技を見せたり、実技の補助をしたりするものです。サポーターは、教員志望の大学生や、派遣会社が選出したスポーツ経験の豊富な人材から選出されています。さいたま市教育委員会の藤田昌一主任指導主事によれば、スポーツが得意なだけでなく、子どもたちに運動のすばらしさを伝えられる人を選ぶようにしているそうです。運動の技術を教えるだけでなく、子どもたちが「あんな風にできるようになりたい」と、運動に興味を持つようになることがねらいなのです。

 

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投稿者:デジタル教材スタッフ | 投稿時間:14:00 | カテゴリ:スタッフ日記 | 固定リンク
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