2009年5月

高校生に不況の影


教育格差が社会問題になっていますが、そこに金融危機による景気の悪化が追い打ちをかけています。NHKが行ったアンケート調査の結果から高校生にどんな影響が出ているのかをみていきたいと思います。

■この調査は…

ことしの3月から4月にかけて、景気の悪化が高校の現場にどう影響しているかを調べるために、全国の公立と私立の高校、計200校を選んで、アンケート調査をしたものです。52%にあたる104校から回答がありました。
調査結果の特徴として3点あげたいと思います。(1)景気悪化の影響が授業料滞納の増加と長期化となって表れていること。(2)滞納が退学など生徒の将来そのものに直結する影響を与えていること。(3)経済的に苦しくなっている生徒に有効な手立てが打てない現実が垣間見えることです。

■(1)授業料滞納の増加と長期化の現状は…

090525imadoki1.jpg授業料を滞納している生徒がいる」と答えた高校は88%にのぼりました。なかには、在校生の2割から3割の生徒が滞納している高校もありました。また、「去年の秋以降、滞納が増えたと感じるかどうか」を尋ねたところ、「感じる」という割合は全体の42%にのぼりました。とりわけ私立は52%と、授業料の安い公立に比べ滞納が実感として増えたと感じていることがわかりました。                            ちなみに、授業料と入学金などをあわせた納付金の額は、公立が年間およそ12万5千円なのに対し、私立は70万7千円と5.7倍にもなります。負担が大きい分、景気悪化が直撃したと言えるようです。いったん滞納し始めると長引いてしまうのが特徴で、「滞納について去年と違う点」について「滞納期間の長期化」をあげる学校が全体の32%ありました。

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投稿者:解説委員 | 投稿時間:15:00 | カテゴリ:早川解説委員の教育コラム | 固定リンク
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新番組『えいごルーキーGABBY』の見どころ


『えいごルーキーGABBY』は、小学5・6年生を対象とした新しい英語学習番組です。メインキャラクターであるロボットのGABBY(ギャビィ)が、さまざまなことにチャレンジしながら英語を話す姿を通して、英語で会話する楽しさを伝えます。番組制作者の話を交えながら、その見どころやねらいなどを紹介します。

★GABBYって、どんなロボット?

090525osusume1.jpgGABBYは、身長40㎝ほどの家庭用言語学習ロボット。番組は、主人公JACKの11歳の誕生日に、両親がGABBYをプレゼントしたところから始まります。
GABBYとは英語で「おしゃべり」という意味ですが、はじめはことばをしゃべれません。周囲が英語を教えるとだんだん会話ができるように作られているのです。相手とコミュニケーションがとれるとうれしそうにするGABBYを見て、周りの人たちはもっと英語を教えたくなり、言語力を上げていきます。慣れない英語をけんめいに話そうとするGABBYの姿は、英語に初めて接する小学生の思いを体現しているそうです。

 

090525osusume2.jpgGABBYの撮影は、実際にロボットを動かして行っています。設計・制作したのは、ロボット業界の次世代を担うクリエイター、高橋智隆さん。高橋さんが作ったロボットのひとつはアメリカTIME誌で「最もクールな発明」に選ばれるなど、世界の注目を集めています。
スタジオでGABBYを動かすのは、Cロボット研究会の3人組。腕や足、まぶたや口といった細かい動きを手分けしてリモコンで操作します。彼らが目指すのは、人間の女の子のような自然な動き。見ている子どもたちがGABBYに自分を重ねられるように、くふうを重ねています。
撮影の前、GABBYはエネルギーを充電します。エネルギーを使い切ると壊れてしまうので、1回の撮影で何度か充電する必要があるとか。世界に1体しかない大切なロボットGABBY。万が一壊してしまったらたいへんなので、スタッフ一同で慎重に扱っています。

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投稿者:デジタル教材スタッフ | 投稿時間:14:00 | カテゴリ:番組紹介 | 固定リンク
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学力テスト 見えてきた限界


小学校6年生と中学校3年生230万人あまりが参加して、全国学力テストが4月21日に行われました。3年目を迎えて見えてきた、このテストの限界についてお話ししましょう。

■このテストは

こどもたちの学力低下が語られるなか、現場の指導の改善に役立てるためとして、おととしから43年ぶりに全国一斉に実施されたものです。ことしは、公立でただ一つ参加していなかった愛知県犬山市が参加を決めたことで、公立の参加率が3年目にして初めて100%になりました。一方、私立の参加率は1年目の62%から47%と初めて半数を割りました。

■去年から持ち越された課題は結果の公表問題

大阪の橋下知事の発言に始まり、鳥取や秋田で、市町村ごとの平均点を公表するかどうかをめぐって、「公表すべきではない」とする文部科学省との間で議論になりました。知事たちの考え方はさまざまで、“公表することで市町村同士を競わせる”とする考え方から、情報公開条例との関係で“得られた情報は公開すべきだ”とする考え方までいろいろです。これに対して、文部科学省は、一律の公表は過度の競争につながるとして、「公表しないように」との要請を繰り返し、ことしもこの方針は変わりませんでした。

■市町村の対応は

文部科学省が去年の10月から11月にかけて行った調査では、全体のほぼ4割が、結果について会議やシンポジウム、ホームページなどで公表、または公表予定だと答えています。このうちの7割以上が平均正答率など数値も公表している(または公表予定)としています。一方、全体の95%までが、都道府県が市町村名を明かして公表するようなことはすべきでないとしています。

090511imadoki1.jpgテストをした以上は、その結果は明らかにされるべきだと考えるのは当然です。しかも、全国一斉に行っているのですから、結果を隠すのは不自然です。しかし、市町村ごとに、たとえば中学校が1~2校しかないなどと事情は異なりますので、公表するのであれば、文部科学省や都道府県が一括してではなく、学校に直接責任を持つ市町村の判断で行うのがスジだと言えます。公表をめぐっては、なお十分な議論が必要です。

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投稿者:解説委員 | 投稿時間:15:00 | カテゴリ:早川解説委員の教育コラム | 固定リンク
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新番組『時々迷々』 片桐はいりさんの意気込み


『時々迷々』(ときどきまよまよ)は、だれの心の中にも潜む「迷う気持ち」をドラマ形式で描く新番組です。「迷うと現る 時々迷々。あなたの中にも 時々迷々」という、不思議なことばから始まるこの番組。謎のキャラクター「時々迷々」を演じる片桐はいりさんのお話を交えながら、番組のねらいなどを紹介します。

★自分の問題に引き寄せて見てほしい

『時々迷々』は、1987年から22年間続いた『さわやか3組』の後継として090511osusume1.jpg誕生した、小学校中学年向けの道徳番組です。子どもを主人公とした1話完結のドラマという形式は変えずに、時代に即したテーマとざん新な演出で、より深く子どもの心に届く番組として制作しています。
携帯メールを使ったいじめや、お金をめぐるトラブルなど、主人公が悩む問題はさまざまです。脚本を担当するのは、映画界や演劇界で活躍するクリエーター10人。毎回趣向を凝らした内容で、わたしたちを楽しませてくれます。

それにしても印象深いのが、番組名の『時々迷々』。
組を制作している淋代壮樹ディレクターは、このタイトルについて「『時々迷々』なんて、変な名前だなと思う人が多いのではないでしょうか。人間はだれでも、時々迷うことがあります。迷いながら何かを選択して行動する主人公の姿を見て、子どもたちに自分のことに引き寄せていろいろ考えてほしいと思ってつけました」と語ります。
『時々迷々』というタイトルには、見ている子どもたちにも、主人公といっしょに迷って考えてほしいという願いが込められているのです。そこには道徳的な観念を一方的に教え込むのではなく、子どもたちがいろいろ考えていける番組にしようという制作の姿勢が伺えます。

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投稿者:デジタル教材スタッフ | 投稿時間:14:00 | カテゴリ:番組紹介 | 固定リンク
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