理科ってこんなにおもしろかったのか
「どうも理科は苦手」という方も多いのではないでしょうか。かく言う私もそんな一人でした。新学期から小中学校の理科の授業時間が大幅に増えました。授業時間数が増えたからと言って、知識、知識と追い立てても子どもたちの科学的な関心が膨らまないのでと心配になります。しかし、理科っておもしろいのだなと思う出会いがありました。
■そのひとりは、ノーベル賞学者の恩師
澤柿教誠(さわがき・きょうじょう)さんは、ノーベル化学賞を受賞した田中耕一さんの小学校時代の恩師で、のちに富山県上市町(かみいちまち)の教育長を務めました。
小学校時代の田中少年のエピソードです。ある時、理科の授業でロウソクに火をつけたところ「あれぇ、小っちゃくなったぞ」と実験を見守る子どもたちの後ろのほうから声がしました。多くの子どもたちはその声に振り返ってしまい、炎が小さくなったあと再び大きくなる瞬間を見逃してしまいました。そこで先生は「田中、いいところに気がついたな」と声をかけ、みんなに「もう一度やるから、よく見とけよ」と言って、次のロウソクに火をつけました。今度は、子どもたち全員が見ることができました。そこで、先生はさらに3本目に同じように火をつけました。すると、子どもたちは「何でやろ」とざわつき始めた。これが、田中少年が投げかけた「科学する心」だった。「変わっていたけれど、おもしろい反応をする子だった」。そう澤柿さんは言います。
「田中のせいでみんなが見られなくなったではないか」とか「うるさい。黙っとけ」とやったら、田中少年はクラスの中で浮いてしまったかもしれない。「よく言った」と言ってあげることが、浮いた存在にさせず、本人にとっての自信になったのではないかというのです。
偶然の出会いですが、「不思議なことは不思議だと口にしていい」ことを教わったのが、その後ノーベル賞を受賞することになる田中耕一さんの「科学する心」の原点だったのではないかと思います。
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投稿者:解説委員 | 投稿時間:15:00 | カテゴリ:早川解説委員の教育コラム | 固定リンク
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新番組『ひょうたんからコトバ』 国語の先生に活用法を聞く
『ひょうたんからコトバ』は、子どもたちが“豊かなことばの使い手”になることを目指す番組です。ことわざ・慣用句・故事成語などを取り上げ、これらのことばの生まれた歴史や使い方をさまざまな形で紹介します。番組の企画にもご協力いただいているお茶の水女子大学附属小学校の松木正子先生に、番組利用のアイデアなどを伺いました。
--『ひょうたんからコトバ』は、2011年度に完全実施される新学習指導要領の「言語活動の充実」「伝統や文化に関する教育の充実」を意識して制作しています。こういった力をつけようという背景には、子どもたちのどんな状況があると思いますか?
今回の改定の背景には、日本のことばがやせてきたことに対する危機感があると思います。携帯電話やメールが普及した影響か、コミュニケーションが骨組みだけのことばのやりとりですんでしまっているのではないでしょうか。日本語特有の、お互いの気持ちをおもんぱかった言い回しが、どんどん少なくなってきていると感じます。
また、古典が読めない人が多くなっていますね。別に生活をするうえで支障はないのですが、古典を読むことを通して身につけたことばや知識は、思考する目を確実なものにする効果があると思います。子どもたちは知らないことばや習っていない漢字を目にすると、心の中でそれを伏せ字にしたまま十分理解できないで読み進めることになります。だから読むことをおっくうがるのでしょう。でも日ごろから古典に親しんでいると「だいたいこんな意味かな」と予想して先に読み進めることができます。小学生のころからこういう感覚を育てておくと、中学校や高校で本格的に古典を勉強するときに抵抗なく入ることができるでしょうね。
古くから伝わることわざや故事成語は、ひと言で非常に多くの情報量を含むことばです。例えば「五十歩百歩だね」と言うだけで相手に言いたいことが伝わる。そういうことばが子どもの中に増えていくのは、とても意味のあることだと思います。ことわざ・慣用句・故事成語などは、かつては生活の中で自然に学べたのですが、今はそれがありません。そんな中で授業だけでそれを教えても、なかなか子どもの中に定着していかないんです。『ひょうたんからコトバ』では映像を使って、いろいろなことばに文脈をつけて扱うので、子どもたちは意味を持ったものとして吸収していけるでしょう。それを重ねることで、日本語のよさを発見していけると思います。
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投稿者:デジタル教材スタッフ | 投稿時間:14:00 | カテゴリ:番組紹介 | 固定リンク
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初登場!理数差し込み教科書
今回は、新学期からお目見えする教科書についてです。この教科書、これまでの教科書とはちょっと違うものなんです。
■どんな教科書?
4月の新学期から小中学校で理科と算数・数学の授業時間が大幅に増えることは、前々回で取り上げましたので、ご記憶の方も多いと思います。授業時間数の増加に合わせて増やされた学習内容を盛り込んだ文部科学省版の補助教科書が初めてつくられたのです。今回取り上げるのは、この補助教科書です。表紙のデザインはほとんど同じですが、単色刷りでページ数も少ない、教科書にしては地味で薄っぺらな印象があります。最近の教科書と言えば、多色刷りで色鮮やかなカラーの表紙や口絵のものがほとんどですので、ひと目で補助教科書とわかります。ページ数は、各学年とも平均して10ページから30ページの範囲ですが、小数と整数のかけ算、わり算が加わる小学校5年の算数では各教科書の平均が56ページと最も多くなっています。
どんな内容が増えたかは、目次を見るとわかるようになっています。教科書のこのページまでを終わったらこの補助教科書を使おうというように書かれています。新学期には従来の教科書とこの補助教科書がセットでわたされますので、学校で教わる内容が増えたと実感するのではないでしょうか。
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投稿者:解説委員 | 投稿時間:15:00 | カテゴリ:早川解説委員の教育コラム | 固定リンク
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新番組『カラフル!』への思い
子どもたちの日々は、カラフルな彩りに満ちている。一人ひとりその色は違っているけれど、みんな輝いている!新番組『カラフル!』は、そんな気持ちで名付けられた新しいタイプのドキュメンタリー番組です。
毎回、主人公は10歳前後の子ども。日々の生活で挑戦していることや、喜びや悲しみなどを自分のことばで語ります。番組のもうひとつの特徴は、日本だけでなく、世界の子どもたちもたくさん登場すること。そのねらいや利用法などを紹介します。
★国を越えて通じ合う、番組づくりへの思い
『カラフル!』は教育テレビ開局50周年にあたり、20か国が参加する国際共同制作「ド
キュメンタリーシリーズ子ども」と連動して制作しています。年間シリーズ35本のうち19本をEBU(ヨーロッパ放送連合)各国が、16本をNHKが国内で制作します。
家族で移動遊園地をしているため転校を繰り返すクロアチアの少年の話、新しい父親やきょうだいとともに家族を作っていこうとするベルギーの少年の話、家族から離れて2週間自転車旅行をすることにしたデンマークの少女の話・・・。番組で取り上げる子どもたちの国や環境は実にさまざまです。
制作を担当した村井晶子ディレクターは、昨年スイスで開かれた番組の制作者会議に参加しました。その感想として、国によって制作者の考え方がかなり違うだろうと予想していたのにそうではなかったと語ります。「わたしはこれまで、同じく子どもが主人公のドキュメンタリー番組『みんな生きている』を制作してきました。その中で、子どもを一人前の人間として扱って、その気持ちをしっかり受け止めることを大事にしてきました。この会議でいろいろな国の制作者の話を聞いたら、みんな同じ思いなんだとわかってうれしかったですね。やっぱり大事なことなんだなと再認識できました」。
特に印象に残ったのは、アイルランドのプロデューサーが語った「このシリーズで大事にしているのは“子どもの威厳”です」ということば。子どもを子ども扱いするのではなく、一人前の人間として向き合い、ちゃんと気持ちを聞いていくという考え方に感銘を受け、ぜひこの番組を日本でも多くの人に見てもらいたいと強く思ったそうです。
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投稿者:デジタル教材スタッフ | 投稿時間:14:00 | カテゴリ:番組紹介 | 固定リンク
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