熊本 球磨川
(くまがわ)


 


日本三大急流の一つ熊本県・球磨川。
急流下りで有名なこの川には、他の川とは、一味違った、おもむきがあります。
標高1700メートルを超える九州山地から流れだす川は、急峻な山を駆け下りた後、中流域の盆地でゆったりとした流れとなり、その後、再び、渓谷を流れる急流となります。
変化に富んだ流れは、様々な生きものを育みます。上流には、アユやヤマメが群れを成し、中流では、サギやシギが見られます。また鍾乳洞にはコウモリもすんでいます。
また、秋から冬にかけては、幻想的な川霧や雲海の風景も、見ることができます。
番組では、急流・球磨川のさまざまな表情を紹介します。
球磨川の急流です。両岸の切り立った崖は、石灰岩です。急流は、この岩を浸食しながら流れています。
標高1100メートルから流れだす源流。石灰岩のガレ場のあちこちから、勢いよく水が吹きだしています。
東北地方に多いブナです。九州でも標高の高い場所では、山を代表する大木となっています。
ヤマジノホトトギスです。鳥のホトトギスの腹部の斑点と花びらの模様が似ているのでこの名がつきました。

雲海です。秋から冬にかけて、放射冷却により、よく見られます

球磨川では、尺アユと呼ばれる30センチもの大きなアユが育ちます。

(語り)

黒沢保裕(NHKアナウンサー)

(取材地・取材時期・交通手段)

取材地 :球磨川
(上流:熊本県球磨郡水上村 中流:熊本県人吉市、熊本県球磨郡球磨村)
取材期間:平成15年8月20日〜8月29日
交通手段:*公共交通機関 JR鹿児島本線・熊本駅より鹿児島方面へ乗車。
八代で、JR肥薩線に乗り換えます。球磨川は、線路に沿って流れています。鍾乳洞へは、球泉洞駅で下車。
人吉へは、人吉駅で下車。所要時間 約1時間半。
*九州自動車道、人吉ICから国道219号方向へ
*飛行機の場合、鹿児島空港が便利。空港から車で1時間。
(登場する生き物、植物) ○九州中央山地
熊本県と宮崎県の境にまたがる山地。広大な落葉広葉樹の森は、国定公園に指定されています。主な樹木は、ブナ、イタヤカエデ、サワグルミ。秋には、美しい紅葉が見られます。国道338号線沿いの、市房ダム付近から九州自然歩道があります。
○球磨川源流
源流は、九州中央山地の中央部、球磨郡水上村の石灰岩のガレ場から。源流へのアクセスは、水上村役場から車で1時間(駐車場あり)。
そこから、徒歩1時間半。麓の湯山温泉で、宿泊可能。
○人吉盆地
昔の湖の跡。秋から冬にかけて、美しい雲海が見られます。
雲海ビューポイント;アポロ峠。人吉から国道445号線を五木村方面へ北上。途中上下坂で、県道48号線へ入ると、3分ほどで左に北嶽上り口が見えるので、その道を40分ほど走ります。道沿いにアポロ峠と書いた石碑があります。

○球磨川急流
人吉盆地の下流、球磨村を流れる球磨川は、石灰岩の岩肌を浸食して流れる急流。有名な川下りは、48の瀬や巨石の横を下ります。出発地点は人吉と、球磨村渡りの2箇所。最近は、ラフティングも用意されています。

○鍾乳洞
1973年に発見された球泉洞は、全長4800メートル、九州最長。
観光コースの奥にある探検コースに入れば、心は、探検家気分。
球泉洞のすぐ下には、鍾乳洞からの水が球磨川に注ぐ大瀬洞があります。
○樹木以外の植物
・ヤマシャクヤク
(ボタン科ボタン属):関東以西の本州〜九州
花期5月〜6月
黒い実と、不稔の赤い実が鮮やか。
白い可憐な花をつけます。
・ヤマジノホトトギス
 (ユリ科ホトトギス属):北海道南西部〜九州
           花期8月〜10月
お腹に斑点がある鳥のホトトギスが名前の由来。
○魚類
・ アユ(キュウリウオ科アユ属) 
球磨川は、30センチを超える尺アユが育つことで有名です。特に、急峻な山肌の迫る球磨村付近の急流は、8月末から9月、特に大きなアユが育ちます。
○哺乳類
・キクガシラコウモリ 洞窟に棲むコウモリの一種。分布:北海道から九州体重17g〜35g。
           
・ユビナガコウモリこちらも洞窟に棲むコウモリの一種。
分布:本州〜九州。体重10g〜18g。

○流域で見られる鳥類
・アオサギ
・ホオジロ
・セグロセキレイ
・イソシギ
・ヤマセミ
・ササゴイ

(より詳細な情報の入手先)
○球泉洞 年中無休8時20分から17時30分
住所 球磨村大字大瀬
電話 0966-32-0080

○球磨川下り
電話0966-22-5555