岐阜 根尾川(2006年1月22日放送)



岐阜県と福井県にまたがる能郷白山を源に持つ根尾川は、濃尾平野で揖斐川に合流し伊勢湾に注ぎます。源流のブナや落葉広葉樹、中流の常緑樹など、流域には多様な植生が見られます。下流域には典型的な里山の風景が広がります。「富有柿」の果樹園に残された柿を目当てに野鳥が集い、タヌキも姿を現します。変化に富む根尾川の表情と生きものたちの営みを紹介します。

根尾川の中流域
根尾川の中流域
根尾川の中流域です。渓谷が深く切れこみ、斜面にコナラなどの落葉広葉樹とアラカシなどの常緑樹が混ざります。

カワガラス
カワガラス
カワガラスは水辺に生息する中型の鳥です。水中の昆虫や魚を捕まえて食べます。根尾川では上流から中流にかけて年間を通して見ることができます。

アメドジョウ
アジメドジョウ
中部地方の河川に分布するアジメドジョウです。清流の石についたコケ類を食べます。

クロスジフユエダジャク
クロスジフユエダジャク
晩秋から冬にかけて発生するシャクガの仲間・クロスジフユエダジャクです。映像のガはコナラの樹幹で見つけました。

スズメ
スズメ
甘くなった渋柿を食べるスズメです。


語り 與芝由三栄アナウンサー
取材地・取材時期
交通手段
●取材期間 : 11月14〜20日(秋)、1月4〜6日(冬)
●交通手段 : 周辺には、JR大垣駅より終点樽見駅までのびる樽見鉄道が便利です。
登場する地形
動物・植物
登場する地形
●根尾川 : 能郷白山を源とし濃尾平野で揖斐川に合流、伊勢湾に流れ込みます。河口は木曽川、長良川と揖斐川が接近します。
●両白山地 : 岐阜県と福井県をまたぐ山地で、加賀白山と能郷白山の両峰がそびえることから両白と呼ばれています。
●ブナ林 : 能郷白山の山頂付近に自生します。近年伐採により面積が著しく減少しています。
登場する動物
●ダイサギ : 大型のサギ類で根尾川流域では川原や耕作地で通年観察できます。番組中では冬羽になっていました。
●アオサギ : ダイサギより一回り大型のサギ類。根尾川周辺では季節により移動します。取材中アメリカザリガニやカエルを捕食する姿を観察できました。
●カワガラス : 水辺に生息する中型の鳥で、根尾川では上流から中流にかけて通年観察されます。水中の昆虫や魚を補食します。
●セグロセキレイ : 小型のセキレイの仲間。上流にキセキレイ、中流にセグロセキレイが分布するといわれていますが、根尾川ではどちらも同じ場所を利用していました。
●キセキレイ : 根尾川流域で繁殖している小型の鳥。冬も南下せずに川で姿を見られます。
●マガモ : 代表的なカモ類で、根尾川では冬鳥。下流域で狩猟が始まると移動します。
●オシドリ : メスは灰色、オスは秋から美しい羽に変わります。両白山地には繁殖に利用できる大木があるといわれています。晩秋には群れを作って根尾川中流に飛来します。
●スズメ : 里の鳥の常連です。耕作地から住宅地まで普通に分布します。
●ヒヨドリ : 根尾川上流から下流域にかけて最も普通に見られた鳥です。果実が好きで柿や他の農産物に集まっていました。
●ムクドリ : 里の鳥。大野町では春から初夏にかけて戸袋などに入り込み繁殖します。秋には群れを作り大群となります。
●ムササビ : 植物食の齧歯(げっし)類で体側の皮膜を広げて飛行します。白山神社から谷汲村、大野町にかけてスギの大木の残る場所に生息していました。
●タヌキ : ホンドタヌキ。根尾川流域では山林から耕作地まで広く分布します。地元では近年交通事故に遭う個体がしばしば目撃されるということです。
●メダカ : 小型の淡水魚。水面近くを泳ぎます。根尾川の淀みや周辺の用水路などに生息していました。
●アジメドジョウ : 中部地方の河川に分布します。清流の石についたコケ類を食べます。根尾川東谷はダム建設の際に土砂が流失し、本種は全滅したということです。
●クロスジエダフユシャク : 晩秋から冬にかけて発生するシャクガの仲間。幼虫はナラ類やサクラなど幅広く食べます。映像のガはコナラの樹幹で見つけました。
登場する植物
●ヤマゴボウ : 荒れ地や耕作地周辺に自生する植物。秋にはブドウに似た種子をつけます。
●マユミ : 各地に普通に自生する樹木です。秋に赤い実をつけます。映像のマユミは後で弾けて種子が現れます。
●フユウガキ : 富有柿。岐阜県で改良された食用柿。渋みがなく美味です。


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