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長野と岐阜にまたがる乗鞍岳(標高3026メートル)。冬、中腹の森ではニホンザルやカモシカがわずかな食べもので生き抜きます。標高2500メートルまで上がると一面の銀世界。激しい吹雪はシュカブラと呼ばれる波模様を雪面に刻みます。ここで冬を過ごすのがライチョウ。10羽ほどの集団で力強く躍動します。晴れ渡ると広がる壮大なパノラマ、朝日を浴びて赤く染まる白銀の山々など、高山の自然が見せる一瞬のきらめきと山の命を厳冬の乗鞍岳で描きます。

番組内容

いてつく山麓の滝

本州の内陸部にある乗鞍岳は冬、厳しい寒さに包まれます。標高1500メートル付近の山麓にある滝は、水が凍りついて氷瀑(ひょうばく)となります。

地上に舞い降りる美しい雪の結晶

冬の北西風は日本海側の北アルプスの山々にぶつかって湿った雪を落とします。風下にあたる内陸の乗鞍岳に降るのは、水分の少ないさらさらの雪。寒く乾燥した気候の中で、ガラス細工のようにきれいな形をした結晶が舞い降りてきます。

標高2500メートルに広がる極寒の世界

最高峰剣ヶ峰(3026メートル)をのぞむ雪原。氷点下20度になることもある極寒。烈風が吹く厳しい環境では、ダケカンバやオオシラビソなどしか育ちません。

冬羽のライチョウ

真冬も高山で暮らしているのが、ライチョウです。真っ白の冬羽に身を包み、群れで暮らしています。

星降る乗鞍岳の夜

大気の澄んだ冬の高山で、夜空にきらめく無数の星。天の川が乗鞍岳のりょう線に沈みます。

厳冬の高山で迎える朝

雲海の彼方から朝日が昇ります。雪と氷の世界が、鮮やかな赤に染まる瞬間です。

情報

語り 森山春香(もりやまはるか)アナウンサー
取材時期 2014年1月上旬
取材地 長野県乗鞍高原 乗鞍岳の位ヶ原近く
交通手段 ●乗鞍高原まで 松本ICから車で1時間ほど
●位ヶ原まで MT乗鞍スノーリゾート場上部より、2時間ほどの雪山登山
より詳細な情報の入手先 乗鞍高原観光案内所 0263-93-2147
登場する動物
  • ニホンザル
    乗鞍高原に広がるシラカバやミズナラの森を、群れで移動しながら暮らしている。
  • ニホンカモシカ
    乗鞍高原の森の中で、木の枝を食べたり、食べものを探して雪を掘りかえしている姿がよく見られる。
  • ライチョウ
    日本でも限られた高山にすむ鳥。乗鞍岳では、夏は標高3000m近くに広がるハイマツ帯で暮らしている。厳冬期はハイマツが雪に埋もれてしまうため、食べものとするダケカンバのある標高2500m付近で群れを作って冬を過ごす。撮影したのは、オスとメスが混ざった、7羽ほどの群れ。
登場する植物
  • ダケカンバ
    カバノキ科 赤茶色で薄くはがれる樹皮が特徴の落葉樹。標高2300m付近から上部に、雪原に点在するように生える。ライチョウが冬の間食べているのは、ほとんどがダケカンバの冬芽。
  • オオシラビソ
    マツ科。乗鞍高原から標高2500mにかけて、濃い緑の森をなす。

取材日記





真冬のライチョウたちを見た印象は、「のほほん」という言葉が一番、合うでしょうか。白くて真ん丸い、大福餅のような姿。群れで雪面を闊歩(かっぽ)したかと思えば、自分で雪風呂を掘って、中でウトウト。雪が降りしきる悪天の日など、ガタガタ震える私たち人間を尻目に、なお一層活発に歩き回るのです。「え!ライチョウってこんなに早く動けたの??」と思うほど。ライチョウはもともと、極寒のツンドラに適応して進化した鳥。氷河期に日本に渡って以来2万年、彼らにとっては真冬の雪山こそ、最もくつろげる季節なのかもしれません。パウダースノーが舞い散る雪景色と、そこに生きるライチョウたち。乗鞍岳の“白”に、すっかり魅せられた取材でした。
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