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高知県の中部、太平洋に沿い東西におよそ10キロに渡って伸びる横浪半島。「荒波が押し寄せる外海」と「波の穏やかな内湾」という異なる2つの顔を持っています。夏、外海には海底を覆い尽くすほどのサンゴの群落が広がっており、チョウチョウウオの仲間の稚魚の楽園になっています。一方、内湾には干潮時に干潟が現れ、ハクセンシオマネキが胴体よりも大きなハサミを一斉に振り、メスを誘います。独特な地形の半島で行われる、命を巡る営みを見つめます。

番組内容

太平洋に面する外海

沖合を温暖な黒潮が流れる外海。急しゅんな岩場が続き、風光明美な海岸線として知られています。

外海に広がる楽園

潜ってみると、水深5メートル付近まで広がる見渡す限りのサンゴの群落。エサにも隠れ家にもサンゴのおかげで、外海は南の魚たちの楽園になっています。

海底を彩るチョウチョウウオの仲間

最も多く見られる、チョウチョウウオの仲間の稚魚。黒潮に乗って温暖な南の海から流れてきました。

内海に広がる干潟

半島の内側に広がる内海、浦ノ内湾です。湾の入り口が狭いため、中に入ると波は穏やか。干潮時には干潟が広がります。

夏は恋の季節

山に囲まれ、砂や泥だけでなく砂利も混じるこの干潟には多くの種類のカニが住んでいます。ハサミを懸命に動かし求愛をするのはハクセンシオマネキです。

森から海まで大移動

森の中で一生のほとんどを過ごすアカテガニです。夏の大潮に合わせて、胸に抱いた卵から子どもを離れた海まで放しに行きます。

情報

語り 樋口 綾子(ひぐち あやこ)キャスター
取材時期 2012年 8月上旬〜9月上旬
取材地 横浪半島の外海と浦ノ内湾(土佐市と須崎市)
※具体的な取材場所は、自然環境保護のためお伝えできません。
交通手段 【公共交通機関】JR須崎駅から、バスで約20分。
【車】高知自動車道「須崎東IC」から東へ約12km。県道23号から47号へ。
より詳細な情報の入手先 四国自然史科学研究センター TEL: 0889-40-0840
登場する動物
  • クロサギ
    本州以南の岩礁帯に生息する小型のサギ。魚類や甲殻類、貝類を食べる。
  • クマノミ
    主に熱帯・温帯の海に生息。イソギンチャク類と共生している。
  • コロダイ
    浅い海のサンゴや岩礁域、またその周りの砂底に生息する。幼魚と成魚では身体の色や模様が異なる。
  • ホンソメワケベラ
    掃除魚として知られており、他の魚の身体についたゴミや寄生虫を食べる。
  • ナンヨウツバメウオ
  • 幼魚は枯れ葉に擬態し、他の魚に見つからないようにしている。
  • チョウチョウウオの仲間
    横浪半島の外海では数多くのチョウチョウウオの仲間を見る事ができるが、特にトノサマダイ、ミスジチョウチョウウオ、アケボノチョウチョウウオが多い。
  • ミサゴ
    魚食性のタカで、エサのほとんどを魚類に依存する。水中に飛び込み、足で獲物を捕らえる。
  • ハクセンシオマネキ
    片方のハサミが大きく成長し、求愛のためハサミを振ったり、メスを巡ってケンカをしたりする。
  • アカテガニ
    一生のほとんどを森で過ごすカニ。葉っぱや木の実、虫など何でも食べるので、森は エサの宝庫。
  • クロベンケイガニ
    アカテガニと同じく陸で生活するが、水辺からはあまり離れず生活する。
登場する植物
  • ハマナデシコ
    海岸性の花で、岩の割れ目に強く根を張り日射しや潮風に強い。夏から秋にかけて海辺の岩場を彩る。
  • ハマゴウ
    海岸性の花。種が浮きやすいため、海流に乗って広がったと見られています。
  • ハマサジ
    塩性湿地を好むハマサジは干潟に生え、満潮時には水の中に浸かる。国の絶滅危惧U類。

取材日記




横浪半島は元々「横浪黒潮スカイライン」という風光明美なドライブコースとして知られていますが、高知市の中心部から車で1時間もかからない所に、こんな環境があった事にとても驚きました。番組で紹介したチョウチョウウオの仲間。なぜ稚魚だけかと言いますと、南の海の魚なので横浪半島では冬になり海水温が下がると死んでしまうのです。しかし近年、海水温の上昇からか、冬を越す個体も出てきました。このまま温度が上がっていくと、成魚が産卵して定着する日が来るかもしれません。またサンゴがこれだけ広がったのも、ここ30年近くの事だそうです。チョウチョウウオを通年で見ることができますが、その背景を考えると手放しで喜ぶ事ができません。今後も見守っていきたいと思います。
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