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日本海に突き出る能登半島。そのほぼ中央部に七尾湾は広がります。春、湾に広がる浅瀬の藻場はアマモの白い花で彩られ、数メートルにも伸びたホンダワラが生い茂ります。この時期、生き物たちもにぎわいを増します。深い海から湾内にわき上がってくる潮流に乗って様々なクラゲが押し寄せ、温暖な海に生息するミナミハンドウイルカも、豊富な食べ物を求めて沿岸に姿を現します。雪が残る立山連峰を背景に、春を迎えた七尾湾を訪ねます。

番組内容

能登半島東海岸にある七尾湾

湾の入り口は、水深1000mを越える富山湾に続いています。毎年、春先に深い海から豊かな潮が湾に流れ込んできます。

豊かなアマモ場

能登半島に囲まれた湾はいつも穏やかです。入り江には砂地が広がり、たくさんのアマモが生えています。

海中に花を咲かせる海草

大きな株を作るスゲアマモは海草。春になると、茎を伸ばし、その先に白く小さな花を付けます。

海底の掃除屋 ナマコ

穏やかな海底に生きるマナマコです。腹側には口があり、そこから伸びる触手を使って、砂と一緒に有機物をとって食べます。

海面まで伸びるホンダワラ

潮の流れがいい岩場には、ホンダワラとよばれる海藻がたくさん生えています。食用にもなる海藻です。

潮にのって来たオワンクラゲ

春、たくさんのクラゲが外海や深海から入ってきます。オワンクラゲは、繊細な姿とは裏腹に他のクラゲを食べてしまうクラゲです。

湾に住みついているイルカ

七尾湾には、10年程前から数頭のミナミハンドウイルカがくらしています。冬の水温が低い北陸の海では珍しいことです。

情報

語り 森山春香(もりやま みか)アナウンサー
取材時期 2010年4月。
取材地 主に能登島沿岸で撮影
交通手段 ・車で 金沢市街より北陸自動車道を使い約2時間40分
・電車・バスで JR七尾線・和倉温泉駅下車、タクシーで能登島へ約40分。
より詳細な情報の入手先 ・ダイビングについて
七尾湾では、潜水可能なエリアが限られています。地元のダイビング店などを通せば、湾に潜って楽しむことができます。
登場する植物
  • スゲアマモ
    砂地の海底に根を張り、大きな株をつくります。高さは1m以上になる。
  • ホンダワラ
    七尾湾には、アカモク、ヤツマタモクをはじめ、十数種類のホンダワラの仲間が茂っている。
  • モズク
    「藻につく」ことから、モズクの名がついたといわれ、七尾湾では、ヤツマタモクやアカモクなどのホンダワラにつく。
登場する動物
  • クジメ
    大きさ15cmほど。アマモの根元に潜む小さなエビやゴカイなどを探って食べる。
  • ツノナガコブシガニ
    甲羅の大きさ2cmほど。砂地にすみ、横歩きではなく、前に歩く。
  • マコガレイ
    大きさ20cmほど。砂の色そっくりに体の色を変化させる。
  • マナマコ
    大きさ20cm前後。腹側にある「管足(かんそく)」と呼ばれる突起を使って、毎分5cm前後のゆっくりしたペースで移動する。
  • カギノテクラゲ
    大きさは3cmほど。藻場にすむクラゲ。強い毒をもち、小魚などを捕らえて食べることもある。
  • ハナアカリクラゲ
    大きさ2cmほど。春のわずかな期間だけに姿を現す珍しいクラゲ。
  • カミクラゲ
    髪の毛のような細い触手をもつクラゲ。
  • アカクラゲ
    カサのしま模様が特徴のクラゲ。毒のある長い触手を1m以上伸ばして漂う。
  • ミズクラゲ
    カサの大きさ20cmほど。流れてくる動物プランクトンを食べる。七尾湾では春から夏にかけて現れる。
  • オワンクラゲ
    ボストン大学名誉教授・下村脩さんのノーベル化学賞受賞で注目された光るクラゲ。緑色蛍光タンパク質を持ち、興奮すると発光する。他のクラゲを食べる獰猛さも持つ。
  • キタカブトクラゲ
    水深1000mの深海でも見つかるクラゲ。
  • ミナミハンドウイルカ
    体長は2mから3mで、ハンドウイルカに比べるとやや小柄。

取材日記




今回、春の能登半島、七尾湾を取材しました。海は、例年より水温が低い状況でしたが、浅瀬から続くアマモの藻場や、生い茂るホンダワラの森は、とても美しく感動しました。番組では、様々な生きものたちを紹介していますが、注目していただきたいのは、七尾湾の名産品でもあるマナマコです。海の中のナマコの姿を見る機会はなかなかないと思いますが、海底を動くようすを撮影できました。そして、もう一つがイルカです。数年前から5頭のミナミハンドウイルカが定住し、日本海側では最北限の定住場所として知られています。取材に行く前は、「何でわざわざ北限で定住しているのだろう?」と思いましたが、行ってみてわかったような気がしました。穏やかな湾と、様々な生きものたちでいっぱいの湾。少し冷たいのを我慢すれば、こんなに住みやすい海はないのでしょう。
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