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札幌市の藻岩山(標高531m)と円山(標高226m)は大都市の中心部に接しながらも、カツラやトドマツの巨木が残る自然豊かな森です。時に気温が氷点下15度近くまで冷え込む厳しい寒さの中、冬の森ではアカゲラやイスカなどの鳥たちが懸命に食べ物を探します。一方、エゾリスは秋に貯えたクルミを掘り出しながら、雪に閉ざされた森を元気に跳び回ります。厳冬の森で、躍動する生きものたちを見つめます。

番組内容

藻岩山から見た円山

藻岩山から円山にかけては、北海道開拓の頃から守られてきた森が広がっています。広葉樹と針葉樹が入り交じる、豊かな森です。

枝の上でじっとしているエゾリス

エゾリスは日本では北海道だけにいます。長い冬毛と厚い脂肪で寒さから身を守りながら、森を活発に動き回ります。

キバシリ

木を走るかのように、幹を上ることからこの名が付きました。樹皮の裏に隠れる虫などをついばみます。

松ぼっくりをついばむイスカ

先端が交差した特殊なくちばしで、松ぼっくりの隙間から種だけを巧みに取り出します。

雪の下からクルミを掘り出したエゾリス

エゾリスは秋のうちに、木の実を地中に埋めておきました。こうした食べ物は森の至る所に貯えられています。長い冬を生き抜くための貴重な食糧です。

樹洞から顔を出す2匹のエゾリス

まだ雪深い時期に、エゾリスは恋の季節を迎えます。木から木へ追いかけっこを繰り返しながら、やがてカップルとなっていきます。

情報

語り 吉岡大輔(よしおかだいすけ)NHKアナウンサー
取材時期 2008年1月
取材地 札幌市 藻岩山(もいわやま)、円山(まるやま)、およびその周辺。生息地保護のため、撮影地に関する情報はお知らせできません。ご了承下さい。
交通手段 藻岩山へは札幌市電(路面電車)の「ロープウェイ前」で下車。
もいわ山ロープウェイ(TEL011-561-8177)を利用して山頂へ行くか、登山道を利用
円山へは市営地下鉄東西線「円山公園駅」で下車。
登場する地形
  • 藻岩山
    標高531m、市街地の西方に位置する山。登山道だけでなく、自動車道路やロープウェイも整備されており、気軽に山頂へ行くことが出来る。山頂には、札幌の街並みを一望できる展望台がある。
  • 円山
    標高226m。市街地の西に位置する、こんもりとした山。周囲には北海道神宮、円山公園、円山動物園があり、札幌市民に親しまれている。
  • 藻岩原始林・円山原始林
    藻岩山と円山の森は大正10年、「藻岩原始林」、「円山原始林」として国の天然記念物に指定された。森にはカツラ、イタヤカエデ、シナノキ、トドマツなど100種類を超える樹木が生い茂る。大都市に隣接しながら、これだけ豊かな森林が残されているのは世界でも珍しいと言われている。
登場する動物
  • エゾリス
    リス科 体長25cm 尾長20cm。北海道の森林原野に生息。札幌では丘陵の森に近い公園などにも現れる。営巣は、樹皮などを丸めて作ったボール状の巣や樹洞で行い、冬眠はしない。秋のうちにクルミなどの木の実を地中に埋めておき、冬になるとこうした貯えを掘り出して食べる。
  • アカゲラ
    キツツキ科 体長24cm。北海道でよく見られるキツツキの仲間。後頭部に赤色部分があればオス、なければメス。樹皮の裏や木の中に潜む虫などを食べる。冬場はシジュウカラやヤマガラなどのカラ類とともに「混群」と呼ばれる群を作ることがある。
  • キバシリ
    キバシリ科 体長14cm。お腹は真っ白で、背中は樹皮のような複雑な色で保護色になっている。名前の通り、木の幹を下から上へ螺旋状に「走る」ように上り、樹皮の下に隠れる虫を細いくちばしでつついて食べる。通常は単独でいることが多いが、冬はカラ類の混群に混じることがある。
  • エゾフクロウ
    フクロウ科 体長50cm 翼開長98cm。主に広葉樹の樹洞に営巣する。本州のフクロウに比べて全身の色が薄いことが特徴。ネズミや小鳥、モモンガなども捕らえて食べる。夜行性で、日中は樹洞でじっとしている。

取材日記




 枝の下を走るエゾリス
今年の札幌は20日近くも真冬日が続き、1月はとりわけ寒さの厳しい月となりました。早朝の森では、気温は時に氷点下15度まで下がり、冷気が靴底からジンジン響いてきます。そんな中、森でじっとしていると、やがて風もないのに上からサラサラと雪が舞い散り、樹皮をカサカサひっかく音が聞こえてきます。エゾリスの登場です。雪を蹴散らして枝を駆け抜け、地上ではひっきりなしに雪を掘って食べ物を探し出すエゾリス。その逞しい姿は、静寂の森ではひときわ目立ちます。ところがある日のこと。一晩で雪が30cm以上も降り、枝には10数cm積もっていました。いつものように姿を現したエゾリスは、枝に積もった雪を見ると、躊躇したように立ち止まりました。さすがのエゾリスも大雪にはお手上げかと思いきや、次の瞬間、雪の塊をピョンとジャンプ!更に、厚く積もった雪が何メートルも続く枝では、まっ逆さまにぶら下がる「逆さ走り」まで披露してくれたのです。寒さに震えながらのロケでしたが、雪の森で力強く生きるエゾリスから元気をもらったロケでもありました。
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