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南アルプス・仙丈ヶ岳(2007年9月30日放送)

長野県と山梨県の境、南アルプス北西部にそびえる仙丈ヶ岳(標高3033m)は、高山植物の宝庫として知られます。8月、山ではヨツバシオガマやトウヤクリンドウなど様々な高山植物が咲き競い、ライチョウが花畑を歩く姿が見られます。また、氷河が作ったカールは、独特の景観を作り出し、動植物の生活にも大きな影響を与えています。仙丈ヶ岳からの絶景とともに、彩り豊かな花畑と、そこで暮らす生きものを紹介します。

番組内容

南アルプス 仙丈ヶ岳

仙丈ヶ岳山頂にはカールがあり、その山容から「南アルプスの女王」と言われています。

お花畑

カールの中には、お花畑が広がっていました。

ミヤマオダマキ

カールの中と稜線、環境の違いで咲いている花も異なります。

カヤクグリ

カールの中の水場には、カヤクグリが水浴びにやってきます。

稜線からの眺め

早朝、雲海の上に中央アルプス、北アルプスなどの大パノラマが広がります。

情報

語り 青井実(あおい みのる)NHKアナウンサー
取材地 南アルプス、仙丈ヶ岳
取材時期 2007年8月
交通手段 山梨県側からは、甲府駅から広河原経由で北沢峠までバス。車の場合、途中の広河原までしか入れない。長野県側からは、高遠駅などから仙流荘経由で北沢峠までバス。車の場合は、途中の仙流荘までで、ここからはバス。北沢峠から登山で、山頂まで5時間程度。
登場する地形
  • 仙丈ヶ岳
    南アルプス北西に位置し、長野県と山梨県の境。標高は3033m。山頂には、藪沢カール、小仙丈カール、大仙丈カールの3つのカールがあり、陰影のある優美な山容の山。南アルプスの女王とも呼ばれている。高山植物の多い山としても有名。
  • カール 
    氷河の浸食作用で出来た、広い椀状の谷の事。圏谷(けんこく)ともいう。寒冷だった氷河期には、日本の高山の山頂にも氷河があった。仙丈ヶ岳以外にも、千畳敷カール、荒川カール、涸沢カールなどが有名。カールの下には、運ばれた土砂が堆積した「モレーン」が見られることが多い。
登場する植物
  • ハクサンイチゲ(キンポウゲ科)
    大群落を作ることもある高山植物の代表。仙丈ヶ岳では、他の高山ほどは多くはない。
  • ミヤマオダマキ(キンポウゲ科)
    カール中腹の岩場に咲いている。仙丈ヶ岳の2000m付近では、標高の低い場所に生えるヤマオダマキを見ることができる。
  • ミヤマダイコンソウ(バラ科) 
    大きくて丸い葉が特徴。水場の周りに花畑を作っている。
  • ミヤマダイモンジソウ(ユキノシタ科) 
    下の2枚の花びらが長く、大の字の形をしている。高山帯の岩場などに生える。
  • チシマギキョウ(キキョウ科)
    稜線の風が強い場所で良く見られる。似た仲間にイワギキョウがあり、花びらの毛やがくの形などで見分ける。
  • タカネビランジ(ナデシコ科)
    ほとんどが南アルプスに生育。南アルプス北部のものは赤い花だが、南部には白い花のものが分布する。
  • ミネウスユキソウ(キク科)
    エーデルワイスの仲間。仙丈ヶ岳では、稜線などで数多く見ることが出来る。
  • タカネツメクサ(ナデシコ科)
    稜線などの岩場に多く見られる。白い花が密集しているので、仲間のイワツメクサよりも派手に見える。
登場する動物
  • マルハナバチ(ミツバチ科)
    多くの植物の受粉を担う、重要な送粉者。日本には15種のマルハナバチが分布している。
  • キアゲハ(アゲハチョウ科) 
    海岸から市街地、高山帯まで、幅広く見られる蝶。ユーラシア大陸と北米大陸に分布し、日本でも全国でよく見られる。
  • カヤクグリ(イワヒバリ科)
    ハイマツ林や岩場に生息。冬季には標高の低い場所へ移動し、単独もしくは数羽からなる小規模の群れを形成し生活する。
  • ホシガラス(カラス科)
    亜高山帯、高山帯で繁殖をする。秋には、ハイマツの種を食べ、食べきれないものは貯食する。冬季は標高の低い場所へ移動する。
  • ライチョウ(ライチョウ科)
    高山帯で一年を過ごす唯一の鳥。氷河期の生き残りとも言われる。
  • ニホンジカ(シカ科)
    北海道から九州、その他の島々に広く棲息し、日本人にとってなじみ深い大型哺乳類。5年ほど前から、頻繁に姿を現すようになった。

取材日記





仙丈ヶ岳は、南アルプスの中では比較的容易に登ることができます。撮影期間中は好天に恵まれ、太陽の動きと共に刻々と変わるカールの表情は、眺めていても飽きることがありません。






高山植物の豊富な山としても知られていますが、最近麓からシカが高山植物を食べに登ってくるようになりました。地元の方によるとこのような様子は昔はほとんど見られなかったということです。シカの食べ跡や糞を見つけるたびに複雑な気持ちになりました。
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