 |
標高3千m級の山々がそびえる長野県の白馬連峰。その麓、標高千m付近に落倉(おちくら)湿原があります。太古の昔、白馬連峰の地すべりによって作られた窪地に出来た湿原です。4月下旬、豊富な雪解け水で一帯が潤います。傾斜が少なく、水の流れが緩やかなため独特の生態系が見られます。固有種のハクバサンショウウオが本格的に動き出し、産卵期を迎えます。湿原の周りでは様々な植物がいっせいに地面から顔を出します。薄い青紫色の花を咲かすキクザキイチゲ、春の陽炎と呼ばれるニリンソウなどが群生。それらの植物はハクバサンショウウオの隠れ家になります。落倉高原の湿原を舞台に、春の訪れとともに輝きを増す生命の営みを見つめます。 |