いざ、バンクーバー 【冨坂 和男】
私も実況中継要員として現地に参ります。
私と曽根アナは、日本向けの実況中継放送を制作する「ジャパンコンソーシアム=JC」の一員として派遣されます。
そう、NHKの一員としてではありません。
それどころか、私や曽根アナの声が、民放のチャンネルから流れてくることもあります。
なぜそんなことが起こるのでしょうか?
そこで今回は、JCという組織についてご説明しましょう。
「JC」というのは、五輪などの際、一時的に結成される中継放送のための組織です。
NHKと東京にある民放キー局5社が共同で組織する、いわば「放送の日本連合チーム」です。
アナウンサー、ディレクター、技術、事務・支援業務など各社から集まった大混成部隊で、その大会の頭文字をとった名称が付けられます。
今回はバンクーバー五輪なので「VOJC」です。
VOJCの実況アナウンサーは、全部で11人。
内訳はNHKが6人、民放が5人です。
この人数でほぼ全ての競技の中継をお届けします。
競技会場では、解説者・アナウンサー・ディレクター・通訳の4人1セットという極めて少人数で業務に当たります。
カメラマンなど技術スタッフは現場に同行しません。
そうです、JCは中継放送の全てを制作するわけではないのです。
映像や会場音、画面に出るタイムなどのグラフィック類は全て、五輪組織委員会が設置する五輪放送機構が世界共通のものとして制作します。
これを「国際信号」と呼びます。
私たちJCが行うのは、この国際信号に「日本語の実況音声を加えて、日本に送る」作業です。
料理に例えれば、ゆでたてのパスタが国際信号、そこにしょうゆなどで味付けをし和風パスタに仕上げるのが私たちJCの仕事ということになります。
先述の通り、現場は最小限の人数しかいませんから、実況者が放送席のデータ端末を自分で操ったりしながらしゃべります。しかも冬は悪天候などで競技日程が頻繁に変わりますから、翌日の業務が突然変わったりします。
とにかく、現場は自転車操業もいいところです。
現地での私たちは、競技の中継を「送り出すのみ」。送り出した中継が、日本でどのように放送されているかは、分かりません。
放送権はJCに参加している全社が持っていて、どの種目をどの局で放送するかは、話し合いや抽せんで決められています。そのため、私や曽根アナがしゃべった試合が、民放のチャンネルで放送される、なんてことがあるわけです。
今回、曽根アナは氷上種目が行われるバンクーバーからアイスホッケー・カーリング・バイアスロンを、私は雪上種目が行われるウィスラーという街からアルペンスキーの中継をお送りします。
現地では孤軍奮闘ですが、精一杯頑張りますので、ぜひご覧下さい。
五輪本番を前に、札幌では今、ジャンプ大会が真っ盛り。
NHKでは、1月14日のワールドカップ札幌大会をBS1で、1月31日のNHK杯ジャンプを総合テレビでお伝えします。どうぞ、NHKのスポーツ放送で、迫り来るバンクーバー五輪への期待をふくらませて頂きたいと思います。
NHKでは、北海道出身や北海道にゆかりのある選手に送る応援メッセージを、みなさんから募集しています。
このNHKのホームページから応募できますので、たくさんのメッセージをお待ちしています。
投稿者:冨坂 和男 | 投稿時間:15:52 | カテゴリ:冨坂 和男 | 固定リンク
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