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インタビュー

信繁の兄・信幸を演じる大泉洋さん。
ふだんのイメージと違った役に対しての思いは!?

 

真面目で思いやりのある“信幸公”

ふだんの私ですと、記者会見の場はせっかく来ていただいた皆さんに、せめて笑って帰っていただこうという使命感に燃えているのですが、『真田丸』の出演者発表会見の時はできませんでした。
同じように、真田家を大切に思っている方々が集まる「松代藩 真田十万石まつり」(長野県長野市松代町)に参加した時もそうでした。……とても、ふざけられない。そのことを強く意識した結果、かたくなり過ぎて、うまくしゃべれない自分にガッカリしましたが(笑)。

脚本の三谷さんによれば、信幸さんは、嫡男ゆえに真田を継いでいかなければならないという思いが強く、一族のためにはなんでもできる男だと。戦国時代なのでシビアな決断をしなければならないし、運命的にそういう時がきます。弟は迷うけれど、兄には迷いがない。嫡男の責任感で決断すべきところはしっかりと決めた、真田家存続の礎となった人物。そのようにお聞きし、「なるほどな」と吹っ切れました。

史実の信幸公は、家族をとても大事にした人のようです。真田家はとても仲がよかったといいます。後に弟や父と分かれて戦うことになりますが、敗れた父と弟の助命嘆願をしたというエピソードを知った時、そのような方の役でよかったと思いました。
真面目で部下に対しても丁寧。「家臣を大切に」という言葉を残しているくらいです。かと思えば、戦では自ら先陣を切って突っ込んでいくような面もあったようです。「格好いいな、この人」と思いながらも、その分、僕が苦手とする殺陣シーンや乗馬シーンが増えるので「そこまで果敢でなくとも」という気もしました(笑)。大将なのだから、座って差配するタイプの人であって欲しかった……。

脚本の三谷さんによれば、信幸さんは、嫡男ゆえに真田を継いでいかなければならないという思いが強く、一族のためにはなんでもできる男だと。戦国時代なのでシビアな決断をしなければならないし、運命的にそういう時がきます。弟は迷うけれど、兄には迷いがない。嫡男の責任感で決断すべきところはしっかりと決めた、真田家存続の礎となった人物。そのようにお聞きし、「なるほどな」と吹っ切れました。

いとおしい弟、よき共演者・堺雅人

弟・信繁を演じる堺雅人さんとは、映画『アフタースクール』(2008年)以来の共演です。俳優デビューが30歳過ぎの僕にとって、同い年ですが大先輩でもあり、尊敬しています。そんな堺さんに「兄上」と、笑顔で言われると、兄として堺さんのためならなんでもしたいと思えるようになります(笑)。いとおしい存在です(笑)。

ドラマの中では、常に父上(昌幸)のなすことに驚かされ、翻弄され続けています。ひょうひょうとした草刈正雄さんの演技は面白くて、笑いをこらえるのに必死です。面白いシーンを真剣に演じられるので、さらに面白い! 序盤、どう決断するべきか親子3人で話し合う、かなり長いシーンがあるのですが、笑えるけど緊張感あふれるものになりました。
三谷作品は映画『清須会議』(2013年)の秀吉役などで経験していましたが、今回はコミカルな役どころが多い私に、今までにないような役柄、シーンを用意していただいています。今までなかなか言ったことがないような格好いいセリフを言うシーンもありました。撮影は直前まで不安な気持ちもありましたが、結果的にはとても良いシーンとなったと思います。

堺さんは、共演者が良い芝居をすると臆せずそれを伝えてくれて、それがさらに良いチームワークを生み出していると思います。役の人物像は、相手の演技でわかってきたりするものですから、お互いに良いところを認めあいながら丁寧に確かめ合うようにお芝居をしていきたいですね。

武将らしい所作、そして乗馬…

私は時代劇の経験もあまりなく、また以前出演した大河ドラマ『龍馬伝』(2010年)での近藤長次郎さんは刀を抜かない方だったのですが、今回は殺陣も多く大変です。ですが、やはり気持ちはいいですね(笑)。
『清須会議』では秀吉を演じましたが、なんせ破天荒な秀吉でしたから所作の指導も特になく「自由にどうぞ」という感じ。信幸は生真面目というイメージがありますから、『真田丸』では、それらしい所作が大変です。

乗馬はバラエティー番組で経験がありましたが、今回の役柄にあたり、基礎から学ばせて頂きました。でも、なかなか乗る時間が確保できず、2日間でまとめて練習する、というスケジュールで、ずっと馬に乗り続けたこともありました。慣れないまま長く乗ると、長時間お尻を強打し続けてしまうことになり、ただただ痛いだけではなく、尻の皮が赤くむけまして(笑)。「尻の皮がむける」というのは、今まで比喩だと思っていましたが、本当です。その結果、娘には笑われるし、大変でした(笑)。

そして馬というのは、乗り手の技量がわかるらしくて、慣れていない乗り手だと感じると露骨にやる気を見せなくなったり、わざとお尻が痛くなるように走ったりするんです。本番に強いが、練習は嫌いという馬もいたり。そんな馬に乗り、言うことを聞いてくれなかったりすると、めちゃめちゃ落ち込みましたね。でもずっと乗るうちにこちらも上手くなってくるので、言うことを聞かなかった馬を手なずけた時は達成感がありました。今は馬に乗るのが大好きですね。

そして馬というのは、乗り手の技量がわかるらしくて、慣れていない乗り手だと感じると露骨にやる気を見せなくなったり、わざとお尻が痛くなるように走ったりするんです。本番に強いが、練習は嫌いという馬もいたり。そんな馬に乗り、言うことを聞いてくれなかったりすると、めちゃめちゃ落ち込みましたね。でもずっと乗るうちにこちらも上手くなってくるので、言うことを聞かなかった馬を手なずけた時は達成感がありました。今は馬に乗るのが大好きですね。

ともかく、この1年は『真田丸』に捧げることになります。セットのスケールの大きさ、キャストの豪華さに圧倒されつつも、撮影に充実感を感じています。去年は朝ドラ『まれ』に出させて頂きましたが、大河ドラマの影響力も計り知れませんからねぇ。皆様に怒られないように(笑)、そして私なりの新しい真田信幸像を作り上げられたらいいなと思っています。

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