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2014年4月20日放送

到来!健康ビッグデータ時代

健康と職場の関係 みなさんも見つめ直してみませんか

データ

健康診断や食生活に関する膨大な情報、健康ビッグデータ。これを解析すれば、職場環境や職種ごとに、どんな健康リスクがあるのか、みーんなわかっちゃう。例えば営業職に多いのは高血糖。システムエンジニアは高血圧など...リスクを知って対策をたてよう!

健康は職場環境しだい!?
      ★データで裏付け★高血糖対策

美容師の職場ビッグデータの活用で、従業員がみんな元気になったと聞いてやってきたのは、南青山の美容室。仕事がら長時間の立ち仕事を強いられる現場。でもみなさん、顔色も良くて笑顔も素敵♪でも3年前は、従業員の8割が、やせているにも関わらず血糖値の平均が90台後半と高い数値を示していたんです。「痩せているのに血糖値の平均が50代並み。びっくりしました」と語るのは、この美容室で東京大学が行った調査を担当した管理栄養士の田中裕子さん。テーマは「健康診断の結果と、働き方や職場環境の関係を探る」というものでした。

自販機一般的に、血糖値が高い人の多くは肥満傾向。炭水化物や甘いものなどを食べ過ぎてしまう人ほど、血糖値が高くなるからです。しかし、やせているのに血糖値が高いというのは食事では説明がつきません。実はこの謎を解く鍵が、職場の環境そのものにあったのです。田中さんが注目したのは、職場の片隅に設置されていた自動販売機。問題だったのは、糖分の多い炭酸飲料を好んで選んでいたこと。なぜ?...その理由は、勤務時間中の食事のとりかた。仕事が忙しいため食事を抜き、その代わりにジュースや菓子パンなど、甘い物でおなかを満たしていたのです。

弁当健康ビッグデータによって浮き彫りになった職場環境の問題点。早速改善にのり出しました。朝の営業開始前に「朝食タイム」を設定。さらに栄養士を招いてヘルシーなお弁当やサラダの作り方も学び、食生活も改善。そして自動販売機の代わりにウォーターサーバーを設置しました。こうして、ほぼすべての従業員の血糖値が平均まで改善。体調不良で欠勤するスタッフが減り、ローテーションが安定。健康に関する知識が増えたことで営業トークの幅も広がり、売り上げもアップしたんです。

大分発★8万人のメタボ・データ
       徹底比較★職種別不健康チェック

データさらに、健康ビッグデータで業種ごとの課題を見つけ出そうという動きも!主に中小企業向けの健康保険事業を行う全国健康保険協会大分支部。毎年県内約8万人に実施している、いわゆる「メタボ検診」のデータを元に、各職場ごとにどんな健康リスクがあるのかグラフ化しました。さらに同業他社や、県の平均値もあわせて表示。他と比べることで、経営者のやる気に火をつけるのが狙いです。職場で健康な人が増えれば、医療費の抑制にもつながります。
この健保協会の場合、団塊の世代が一斉に退職したことで保険料収入は激減。その一方で、生活習慣病による医療費の支払いは増加。2年後には3500億円の赤字に転落するという試算も...。そこで期待されるのが健康ビッグデータの活用なんです。

たばこ大分市内で幟旗などを製造している老舗メーカー。代表の太田光則さんの元に、協会から職場の健診結果のリポートが届いていました。職場の課題は、従業員の高血圧。同業他社と比べて2割ほど多いという結果が。その原因として考えられるのが、タバコでした。40歳以上の喫煙率が4割と、他社と比べて高いことが指摘されています。太田さんの会社では、工場内で喫煙できることに加え、職場のリーダーの多くが喫煙者。愛煙家にとっては絶好の職場環境。...とはいえ、健康あっての働く仲間。喫煙所を屋外に限定するなど対策に乗り出しました。「みんな吸わない方が自分の健康のためにいいとわかっていても、なかなかきっかけがないと出来ない。そういうきっかけ作りも会社がする一つの責務。データがあれば説得力が増します。(太田さん)」

自転車通勤一方、会社を挙げて体力作りに取り組むようになった職場も。主に自転車や自動車向けの部品を製造している会社。こちらでは肥満や高血圧の社員が多いと健診データから明らかになりました。原因は慢性的な運動不足。会社が郊外にあるため、マイカー通勤が多く、1日中ほとんど歩かないという人ばかりだったのです。そこで、この会社が新しく導入した制度が、「自転車通勤」。マイカー手当と同額を支給し、体を動かすことを奨励することにしました。会社に提案したのは専務の京極良一さん。自ら率先して模範を示そうと、片道17キロの道のりを通勤しています。

ママチャリレースさらに自転車通勤の励みにしようと、隣町のサーキット場で開催されている買い物用自転車「ママチャリ」のレースに会社で参戦しました。自転車で健康作りを始めて半年。思わぬ効果も生まれています。「職場でお互いの関係がない者が、仕事以外でもコミュニケーションが図れるようになった。(京極さん)」技術課長の四辻公敏さんも意識の変化を感じた一人。経験豊富な分、ちょっと部下に厳しい態度をとりがちだった四辻さん。ママチャリレースをきっかけにチームワークの大切さに目覚めたといいます。「ありがとうっていう言葉が増えたような気がします。」

ハイテク機器が健康を支える!
      ここまで来た!ビックリIT技術

計測器スタジオでは、IT技術を駆使した健康機器を2点紹介しました。1つはパソコンや携帯などのカメラで顔を撮影するだけで心拍数が分かるという装置。脈を打つごとに微妙に変化する顔の明るさを察知して、心拍数を算出します。そしてもう1つは、腕に着ける計測器。装着するだけで、24時間どんな生活、どんな行動をとっていたか、1分単位ですべて克明に記録されます。例えば、何時から何時までデスクワークをしていた、散歩をした、睡眠をとったなど、どういう行動をとったのかがひと目で分かるんです。
日常生活の中で気軽に健康データをとることができる・・・これらの機器を活用した健康ビッグデータの世界が、今後さらに広がりをみせていきそうです。

イギリス★ビッグデータで糖尿病予防
    世界輸出だ!ニッポン流健康ノウハウ

打ち合わせイギリス北部のマンチェスター。日本と同じように、生活習慣病による医療費増大が悩みの種。中でも糖尿病の医療費は、年間1700億円にも達し、大きな課題に。そこで立ち上がったのが、日本の大手電機メーカー。電子カルテが普及しているイギリスの医療データを徹底分析し、糖尿病を撲滅しようともちかけたのです。現在、日本の技術者と共同開発中なのが、ITを駆使した糖尿病予防対策プログラム。そのアイデアの一つになっているのが、日本のメーカーが従業員のメタボ対策用に作ったソフトなんです。

食事する高倉さん一体どんなプログラムなのか?職場にお邪魔しました。システム部門で働く、高倉一敏さん。健康診断でメタボ予備軍と指摘され、現在、ダイエットの真っ最中。実はこのプログラム、「頑張らなくても成功する」というのが特徴。というのも、毎日の体重、歩いた歩数、食事内容を90日間記録し続けるだけ。自分の体重と行動の因果関係を理解すれば、無理なく生活習慣を改善できるというのです。「飲み会で(体重が)ガン!と上がりそれを一生懸命節制している。また飲み会で上がりという因果関係がはっきり分かる(高倉さん)」

カード化画面そして無理せずダイエットできる仕掛けがもうひとつ。ご飯やおかずの量を減らしたり、普段の生活の中でできる運動など100キロカロリーごとにカード化し、選択したカードを実行するというもの。さらに保健師から励ましのメールやアドバイスを受けられます。この日、高倉さんが選んだのは2食分のご飯の量と、お菓子を減らすこと。合計300キロカロリー減。これだけで月に1キロやせる計算です。まもなくゴールの90日を迎えるという高倉さんは3キロの減量に成功!これまで1400人が参加し5割以上が減量に成功した、このプログラム。こうした日本流のこまやかなソフトをパッケージにして海外へ売り込もうというのです。

相談風景というわけで、イギリス・マンチェスター。現在、日本から技術者を送り込み、医師や保健師と試作プログラムを開発中。ところが問題が。イギリス人の中には、日々の体重や生活記録を事細かに入力することに抵抗を感じる人も少なくないというのです。「比較するのはおもしろそうね」「実際、本当のことを知らせたいと思うでしょうか?」「ウェブページで情報を記入する方が正直に答えるかもしれませんね。」などなど次々と感想がでてきます。文化や習慣の違いを、どう乗り越えるか。健康をテーマに、世界に売り込みをかける日本企業の挑戦が続きます。

ルー大柴さん(タレント)

ルー大柴さん(タレント)

やっぱりね、文化だとか食文化だとかそういうのがあるから、そして考え方の違いがあるから、まずその現地に行って、溶け込まないとね、日本人が。そしてミーティングを通して "トゥゲザー"になんないと駄目。これが"ベリーインポータント"!なんです。で、そこから、ニーズを捉えていくことが重要ではないんでしょうかね。

古井祐司さん(東京大学特任助教)

古井祐司さん(東京大学特任助教)

(健康ビッグデータの活用が広がりそうですね?)
ハード面も大事なんですけど、ハード面とソフト面が一緒になって輸出できるといいと思うんですね。よく新幹線は、日本のビジネスモデルだっていうんですけど、予防分野だってこれだけきめこまかいノウハウが入っているんだから、"予防分野の新幹線ソリューション"みたいなものが、たぶんできると思うんです。それがほんとに強みだと思います。

お問い合わせ先

メタボデータを活用して生活習慣病対策
全国健康保険協会 大分支部
ホームページ: https://www.kyoukaikenpo.or.jp/shibu/oita/

スタジオでご紹介した「心拍数をカメラで測定する機器」を開発しているのは・・・
富士通研究所
ホームページ: http://pr.fujitsu.com/jp/news/2013/03/18.html

イギリスで糖尿病対策プログラムを開発する企業&スタジオでご紹介した「腕時計端末」を開発
日立製作所
ホームページ: http://www.hitachi.co.jp/Div/jkk/press/news/140417.html
カビラさん選曲のエンディングの曲
曲名:「Superfantastic」
歌手名:MR.BIG