あなた×NHK=∞

報道局・映像センター竹岡 直幸

  • ニュースや報道番組の映像取材・編集

代表的な仕事

厳しい訓練を受け、潜水カメラマンとして各地の海を撮影

  • ニュース取材熊本地震や九州北部豪雨、コロナ禍の子どもたちなどを取材
  • リオデジャネイロ五輪・東京五輪取材競技に加え、選手のドキュメンタリーも撮影
  • 潜水取材海の環境問題のほか、東北では震災の爪痕を取材

NHKに入ったきっかけ

コンテンツの提案から取材、撮影まで携われるNHKのカメラマンに

元々は教師になりたいと教育学部に通っていたのですが、教育実習で子どもたちと触れあう中で、家庭環境や友人との関係で悩み、将来に希望を持てない子どもたちが多くいることを知りました。その時、こうした社会に埋もれた声を世の中に発信する仕事に就きたいと考えました。また、子どもの頃から競泳をしていて選手として五輪に出場するのも夢でしたが、それはかないませんでした。しかし、五輪で活躍する選手の姿をテレビで見た時、カメラマンとして夢の舞台に立ちたいと思い、コンテンツの提案から取材、撮影までに携わり、自分の視点で切り撮った映像を後世に残していける、NHKのカメラマンを志しました。

仕事に対する思い

取材・撮影を通して 一人ひとりの尊い思いを伝え続けたい

入局後は日々のニュース取材の中で、撮影の基本や取材対象者との向き合い方などを一から学び、経験を積んでいきました。そして、入局4年目に競泳選手に密着して取材する提案が通りました。自分自身、長い競泳経験があったことでその選手とも打ち解けることができ、番組として放送することができました。リオデジャネイロ五輪では競技だけでなく、その裏側も撮影。メダル獲得の瞬間に立ち会えたときは、地球の裏側から日本に映像を届けられる喜びがあり、言葉で表現できないほど感動しました。
一方、熊本放送局時代には豊かな海の象徴として知られる、タツノオトシゴが水俣の海にいることを発信しているダイバーを3年にわたって撮り続けました。「公害が発生した水俣の海のイメージを払拭し、命あふれる海にしていきたい」という思いを胸に活動している姿を見つめ続け、一人ひとりの尊い思いを伝え続けることにやりがいを感じています。

今後の展望

自分の視点を大切に
社会を見つめ映像で紡いでいきたい

この仕事の一番のやりがいは、社会のさまざまなところに自分自身の視点を置いて、見つめることができることだと思います。だからこそ、人にカメラを向けることの重みを感じることも多く、災害報道や事件や事故の被害者取材などを行う中で、撮影が相手を苦しめることにもなるのではないかと幾度となく考えさせられました。なぜ辛く厳しい現状を撮影するのかと問われることもありますが、伝えないと変わらない現状もあると思います。NHKのカメラマンである前に一人の人間として見てもらえるよう、カメラを回す前にしっかりと時間を作り、人と人として向き合うことを心がけています。「目に見えない物事の本質をいかに追究できるか」。今の自分の中に根ざしている先輩からの教えです。その教えは今では私の信条でもあり、取材を通して一過性ではない関係性を築き、映像を通して伝え続けていきたいと思っています。

1日のスケジュール

  • 07:00

    起床

    朝食の後、自転車で通勤。すれ違う人々や街の風景を見ながら情報収集し、30分ほどで到着

  • 9:30

    出局

    ニュース対応や、緊急報道に備えてのスタンバイ

  • 12:00

    昼食

    局内の食堂と外食が半々。広島出身なので近くのお好み焼き屋へ行くのも楽しみ

  • 13:00

    取材

    取材準備、音声マンと段取りの打ち合わせをし現場へ。時間をかけて取材相手と雑談などで打ち解けてから撮影を開始

  • 18:00

    帰局

    取材内容を確認し、機材を戻す

  • 19:00

    退局

    帰宅後は家族とドラマや映画を見てリラックス。時には進めている取材に関する作品を見ることも