報道局・スポーツセンター スポーツ業務管理部大神 直哉
初任地の甲府放送局では番組制作のあらゆることを経験
もともと新しいデジタルコンテンツやテクノロジーには目がない性格で、興味深いサービスはいち早くチェックしていました。2000年代初頭に台頭してきた動画配信サービスもその1つで、ガラケーやパソコンで楽しんでいました。一方でNHKの番組も好きでよく見ていたということもあり、ネット動画とテレビ放送を物理的に切り替えないと見られないことが単純に不便だなと感じ、テレビとパソコンの垣根は越えられないのかなと疑問を抱くように。今はNHKプラスなどありますが、当時は法律や制度が整っておらず、放送をネットに同時配信できないことを知りました。世の中のニーズに合わせてそうした技術や制度改革の一翼を担っていくのはNHKだと考え、入局すれば革新的なことができるのではないかと、今の職業を志しました。
放送技術局メディア技術センターでは、スポーツの競技データやライブ映像といったデジタルサービスの基盤構築に携わりました。それまで従事していた双方向番組や音声といった現場中心の番組技術から、IT・デジタル技術を中心とした業務に大きく変わり、また外国のIT企業に滞在して開発業務を行ったりと海外出張の機会に多く恵まれました。そうした中、NHKの外の動向や情勢にすごく興味が湧いて、同時にもっと職場で活かせることがあるのではないかと危機感に似た意識を持つように。ピョンチャン五輪では現地のIBC(国際放送センター)に1か月滞在してデジタルサービスのシステム構築・運営を行いました。IBCには海外の放送局が一堂に会するのですが、こんな貴重な機会はないと思い、17の国と地域の放送局にひとつひとつアポをとって設備やサービスを調査。そうして得たヒントをどうしたら職場に還元できるだろうかと、内外のバランスにいつも悩みながら、実際の設備の改善やサービス向上のアイディアに繋げています。
いま籍を置いているのはスポーツ業務管理部のデジタル班。番組プロデューサー2人と、記者の副部長、僕の4人で、スポーツのデジタルサービスの企画・管理をしています。SNS発信ツールの導入やWEBサイトの構成など演出の仕事にも関わっています。
今の職場にいて感じるのは、魅力的なコンテンツをデジタルでも発信していきたいという需要の高まり。NHKには想像力があって個性豊かな人がたくさんいますが、そうした人財が持ち前のアウトプット能力を発揮する機会を狭めないように、効率よくコンテンツ発信できる土台を作っていかなければなりません。
甲府放送局から現在に至るまでさまざまな業務を経て、それぞれの仕事や立場のエッセンスを捉えてこそ、実現性の高い技術選定や効率的な運用を導入できると学びました。現場に耳を傾けながら、デジタルコンテンツ発信の土台となる仕組み作りに尽力したい。NHKが公共メディアとして果たしていく役割に少しでも貢献することが目標です。
コーヒーを飲みながらニュースやTechブログをチェック。世の中の動きやトレンドをおさえます
メール、チャットツール、プロジェクト管理ツールを確認。優先順位の高いものから捌いていきます
デジタル展開を伴う演出からのご相談や、所管するシステムの利用依頼などの対応を行います
同期や他部署の人と行くことが多いです。しっかりリラックスして午後の業務に備えます
スポーツデジタル班のメンバーと連携が必要な業務の共有や全体のスケジュール確認を行います
報告資料、提案資料、要件定義書、仕様書、運用マニュアル、セキュリティ申請といった書き物は日常的に行っています
デジタルサービスの開発ベンダーやデザイン会社とリモートで会議し、スケジュール管理や課題確認を行います
課題解決に必要な局内外へのヒアリングやデータ分析、コンセプトを示すための簡易的な開発を行います
帰宅後は、Youtubeでいろんな動画を見たり趣味のプログラミングをしたりして英気を養っています