障害者採用

自分らしく
働き続けられるように
一緒に考えてくれる職場

放送事業のマネジメント 山本 詩織 2016年入局。放送管理・営業企画、
経理局調達担当。内臓障害。

NHKを志望した理由は?

もともと幼少の頃からテレビやエンターテイメントが好きで、将来はメディア関係で働くことができれば良いなと思っていました。親の仕事の都合で、海外で暮らしていた時の経験から国際的で多彩なコンテンツも多いNHKは魅力に感じていました。ただ、中学2年生の時に病気を発症したので、周りからは「メディアは忙しい職場だし、体力的にも難しいんじゃないかな」と言われていました。そのため、最初は業界を絞らずに就職活動していましたが、障害者就労支援社団法人ACE主催のフォーラムに参加した際に、実際に障害がありながら働いているNHK職員と話す機会があり、NHKを意識するようになりました。
別の障害者向けフォーラムでも、NHKの人事と話す機会があり、そこでは自分の障害についても話しました。採用試験は健常者の方と同じプロセスで受けられたことも嬉しかったですが、随所できちんと配慮をしてもらいました。私の場合は腎臓の病気があり、こまめに水分をとったり、お手洗いに頻繁にいく必要があります。試験会場でも係の方に情報が共有されていて、「何かあったら気軽に声をかけてね」と言ってもらい、心強かったです。
一番の決め手は、人事の担当者に「病気のことを考慮しながら、山本さんがNHKで長く働き続けられるように一緒に考えていきましょう」と言ってもらえたことです。「サポートします」ということではなく、「一緒に考えてくれる」というのが嬉しかったですね。

NHKの職場環境はいかがですか?

私は現在、月1回の通院・検査が必要です。仕事の都合で検査を先延ばしにすると、急に体調が変わる可能性があるので、定期的に通院する必要があります。また、体調管理のために残業なしで働かせてもらっています。
入局当初は、仕事が残っていると当日中に終わらせなければいけないと思っていました。周囲の人に「それは明日でいいから、もう帰りなさい」と声をかけてもらい、私に合った働き方を教えてもらいました。

今は先輩と二人のグループで仕事をしています。先輩は子どもがいるので、必要に応じて時短勤務をしています。自分が休みをとりたいときはお互い相談しながら、大事な打ち合わせが通院日と重ならないよう調整してもらうなど、フレキシブルに働かせてもらっています。私の場合、障害が見た目ではわからないので、自分から話すことが大事だと思っています。病気のことを話しても、過剰に気を遣われないので、自分の障害のことを良い意味で意識せずに過ごせています。

仕事のやりがいを教えてください

私は、放送事業でのコンピューター関連の調達を担当しています。NHKは「政府調達協定」を準用する機関として位置づけられています。国内外を問わず公平で透明性のある調達を行うため、調達内容を官報に公示依頼する業務をしています。公共性、透明性を推進することは、NHKの大事な義務のひとつだと考えています。外部の会社の方と接する機会も多く、NHKと社会との繋がりを実感できることが多いです。
放送管理の仕事はジョブローテーションが魅力だと思います。様々な業務を経験することで多様なNHKの部署同士の関わりを知ることができます。NHKの組織を知った上で、放送局ならではの広報や編成などを経験して、キャリアアップしながら公共メディアとしての放送を支えることができたら良いなと思っています。

就活生へメッセージをお願いします

後悔のないように、納得のいくまで就活をやってほしいと思います。障害もあくまでもその人の特徴のひとつです。障害があることをマイナスと捉えず、自分の一部として客観的に、具体的に話すことが大事です。これは私が就活を通して、先輩方に教えてもらったことでもあります。「障害があるので、できない」ではなく、「このように配慮してもらえれば、できます」というように、自分から前向きに伝えていく姿勢が大切だと思います。
障害の有無に関係なく言えることなのですが、私自身も「できないことより、できることを数えよう」という姿勢を忘れないようにしています。
NHKにはダイバーシティに関する番組もたくさんあり、実際現場で経験をされて、自分は公共メディアで働いているんだという意識を高く持っている人がいます。そのため、多様なバックグラウンドを持った人が互いに自然な距離感で接しています。制度などの面ではこれからの部分もあるかもしれませんが、一緒にどうしていくべきか考えようとする人たちの集まりがNHKだと思っています。

本部所属の同期&後輩との勉強会で