障害者採用

フェアに扱ってもらえる
それが自分にとって
一番大切でした

放送事業のマネジメント 小林 悟 2004年入局。放送管理・営業企画、
関連事業局所属。身体障害、右膝に人工関節。

NHKを志望した理由は?

学生時代からいろいろな企業でアルバイトをしていたので、就職活動でも様々な業界を受けました。良いなと思った企業は他にもありましたが、一番好感を持てたのがNHKでした。また、採用説明会に参加したり、OBに話を伺ったりして、NHKは障害者採用に積極的に取り組んでいることも分かりました。
私は昔から、「地球大紀行」や「映像の世紀」といったNHKの番組が好きでした。そして、公共放送という、営利を目的とせず公共の福祉のための組織だということも大きかったです。公共放送という組織であれば、障害を持っている人に対するものの見方も、一般の企業に比べて、より普通に見てもらえるのではないかと思ったのです。私の場合、記者やディレクターとして番組を作りたいからNHKで働きたいというよりは、NHKという組織のために働きたいと思って志望しました。放送管理は放送を支える仕事なので、まさにぴったりでした。

NHKの職場環境はいかがですか?

19歳の時に、病気の治療で右膝に人工関節を入れました。歩行はできますが足を曲げられる角度に制限があり、重いものを持ち運んだり、走ったり、一度に長い距離を歩けないなどの制限があります。そのため、職場で相談の上、自動車通勤にしてもらいました。都内の交通渋滞を避けるために、7:30から16:00までのフレックス勤務をしています。

同僚が出勤し来る前に、その日のスケジュールを組み立てて、準備をしておきます。勤務時間内に仕事を終えられるように、他のメンバーと一緒にする仕事は優先的に行い、自分だけでできる仕事は後回しにするなど工夫をしています。みんなと勤務時間がずれているため、どうすれば効率的に働けるかを常に考えているので、仕事の成果や質の高いアウトプットにつなげられていると思います。育児短時間勤務や在宅勤務をしている人もいるので、いろいろな制約がある人と働くのには慣れている職場だと思います。私の場合も、私に合った働き方を考えてくれて、自然に接してくれています。

仕事のやりがいを教えてください

初任地は神戸局で、財務全般、広報・総務・ホームページ管理など幅広く担当し、地域放送局の運営に携わりました。次の大阪放送局では採用担当として採用説明会などにも携わりました。5年前から東京に移り総務局を経て、現在は関連事業局で働いています。
関連事業局は、NHK以外の企業が番組関連の書籍やDVD、グッズなどを商品化して2次使用する際のライセンス管理を行っています。最近担当した例で言うと、NHKスペシャルで「老後破産」という番組がありました。老後、経済的に困窮する人が増えているという現実を取材し、介護を苦に親を殺めてしまった人へのインタビューなど、声なき声を届けられるのは自分たちしかいないという制作者の強い思いが詰まったドキュメンタリーでした。その番組を見た出版社が番組を書籍化して、この問題を世に問いたいと言ってくださいました。書籍になれば番組制作者が伝えたいと願っていたことをもう一度新たな形で届けることができます。番組制作者の思いと出版社の思いをつなぐことができて、とてもやりがいのある仕事でした。

就活生へメッセージをお願いします

これほど仕事が好きで、多種多様な人財を抱える組織はNHKの他にないだろうと、いつも思います。一緒に働く同僚の中には、子供番組を作っていた人、記者として国内外で取材をしてきた人などもいます。それぞれ見る角度が違うので、一つのことに対してもいろいろな意見が出ます。これまでの経歴も、年齢も異なる様々な人たちが一緒に働くことで、バランスがとれて、多種多様な仕事ができるのだと思います。私のように障害があっても、それはいろいろな人がいる中での一つの違いなだけで、特別視はされません。
私が就職活動をする上で一番大事だと思っていたのは「フェアに扱ってもらえるかどうか」でした。NHKはフェアな組織です。健常者と障害者とで評価に差があるかというと、全くありません。それはつまり、健常者と同じパフォーマンスを障害者も求められるということです。
放送局の仕事の大半は華やかなものばかりではありません。時間をかけて丁寧に作った番組を放送する。正確な情報をいち早く皆さんにお届けする。その目的のために目立たない場所でも仕事を全うする。そんな「気概」を持った方に、是非NHKを目指してもらいたいと思います。