- 主な内容
今年は短期間に濃縮し、さらにパワーアップ!
「NHK報道記者とは」講義
記者・映像取材・映像制作の報道3職種の仕事を紹介するDVDを上映した後、報道記者の仕事の概要やテレビジャーナリズムについて講義。新聞とテレビの違いや報道記者の日常、緊急報道の大切さや公共放送について解説した。
「大越記者主幹 講演」
元「ニュースウォッチ9」キャスター大越健介記者主幹による講演と質疑。長年の取材経験を踏まえて、「記者とは何か」「記者に求められる資質」「取材に臨む心構えや姿勢」などを率直に語った。また学生からの質問に答える形で、自身が大切にしていること、公平な報道とは何かについてなども分かりやすい言葉で伝えた。
「ニュースができるまで」講義
取材から放送までの仕組みやテレビニュース制作の基礎、NHKの取材・放送体制を解説。特に公共放送の使命である緊急報道については、データや映像を交えながら「命を守る」公共放送の最新の取り組みを伝えた。
スタジオ見学・ニュース制作の現場
全国ニュースや首都圏ネットワークを放送しているスタジオで、さまざまな設備や放送の仕組みの解説を行った。実際にニュースを放送している現場にも立ち会ってもらい、放送現場の雰囲気を感じてもらった。
放送原稿の基礎
講義形式で取材の基本とニュース原稿に求められるものを学んでもらった。原稿に必要な要素や構造、用語や注意点など最低限の基礎について理解を深めた後、「NHK報道記者インターンシップ」を題材に参加者全員が原稿を作成。講師らが個別の講評や添削を行った。
模擬記者会見と原稿実習
ストーカー殺人事件を題材に模擬記者会見を実施し、その内容をニュース原稿にするという実習を行った。広報文を手掛かりに何を質問するのか考えて事実を確認するということの難しさや、原稿を書くうえで必要な取材とは何かを体験してもらった。研修センター講師らが学生を個別に指導し、原稿の添削、講評を行った。
リポート実習
土砂崩れが起きた災害現場を題材にリポート実習。場所や被害の大きさなど災害現場の概要を伝えた後、現場の映像を見て、立ちリポート用の原稿を作成。1人1人カメラでリポートを収録し、講師が全員の講評をした。
取材現場研修・記者クラブ体験
外務省クラブ、経産省クラブ、警視庁クラブ、国交省クラブ、都庁クラブなど、3~4人ずつの班にわかれて、取材の最前線である記者クラブを訪問。先輩記者・デスクの案内で記者会見や広報担当者などを取材、先輩記者から専門分野の取材の重要性ややりがいを聞いてもらった。
参加者の感想
- 「大越氏が、今も何かと格闘し、チャレンジし続け、気付き、発見を続けている姿に、記者という仕事へのあこがれが強くなった。おごらず謙虚に一つ一つのニュースを大切にする姿勢に、何もかも知った気になって頭でっかちになっていた自分を反省した」
- 「ニュース制作の現場見学では、命を守る報道へと一歩一歩確実な歩みを進めている様子を目の当たりにすることができた」
- 「スタジオやデスクでの実際の雰囲気に興奮し、放送直前まで闘う姿にすご味を感じた」
- 「放送直前の緊張感とチームワーク、また、放送直後にすぐ反省会をし、ニュースの内容やバリューについて話し合うジャーナリストとしての姿に感心した」
- 「プライバシーや正確さという、当然守れると思っていたことを守れず、今までの認識の甘さを痛感した」
- 「簡単に報道されていると思われるニュースでも想像以上の苦労が隠されていることが分かった」
- 「記事を書いて自分だけが楽しむだけではだめだ。自分が記事を書くことで少しでも世の中の役に立ちたい。そう強く思った」
- 「思っていたよりずっと親密に取材相手と話す姿に、取材には人間関係の構築が何よりも重要なのだと実感した」
- 「記者自身がとても勉強していて、豊富な知識を持っており、そのことで取材先に相談を受けるほど信頼されていることが印象に残った」
- 「実際の取材の現場に行き、記者として働くイメージがより具体的につかめた」
- 「話しにくいような質問にも、正直に答えてくれ、持っていた疑問を解消することができた」
- 「さまざまなキャリアや仕事内容を持つ記者の方々と接することができて、とても参考になった」