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Discover science column

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今回の実験は「人間巨大ビジョン」

赤、緑、青は「光の三原色」と呼ばれています。テレビだけでなく、パソコンや携帯電話などの画面は、白をはじめ、すべての色を赤・緑・青の三原色から作り出しています。

2014年のノーベル物理学賞のことを覚えている方も多いと思います。「青色LED(発光ダイオード)の開発」で日本の研究者3人が受賞して、話題になりました。この時、なぜ「青色」なのかと疑問に思った方もいるかもしれません。赤と緑のLEDはすでにできていて、あとは青さえできれば、LEDのフルカラーディスプレイが可能になるからだったのです。でも、最後の青が難しく、時間がかかっていました。だからこそのノーベル賞だったわけです。

光の三原色を合わせると白色になるはずなのですが…….番組史上最大の270人が参加した「大科学実験」では青みがかった色でしたよね。これは想定外で、収録現場はちょっとしたパニック状態だったそうです。

明るさの強さはもちろん合わせていたのに、なぜ青味が強くなってしまったのか? はっきりとした原因はわかりませんが、長い廊下で行った実験ではちゃんと白く見えたことから、青色LEDの方が赤色や緑色のLEDに比べて、遠くまで光が届きやすいのではないか、と考えています。番組の実験で使った青色LEDの方が広がらずにまっすぐに進む(指向性が強い)ので、弱くならずに遠くまで届いたのだろうということです。さらに、実験レンジャーたちによると、色の見え方は人によってかなり違うそうです。また、画面の大きさでも変わったそうです。

冒頭で「光の三原色」という書き方をしてきましたが、三原色には「絵の具の三原色」とか「色の三原色」と呼ばれるものもあります。カラー印刷で使われている三原色です。番組の中でテレビ画面を拡大したように、雑誌などのカラーページを虫眼鏡で拡大すると、小さな点々からできていることがわかります。光の三原色は混ぜ合わせると白になりますが、絵の具の三原色を混ぜると黒っぽくなります。光の三原色は赤(レッド)・緑(グリーン)・青(ブルー)の頭文字をとってRGBとも呼びますが、絵の具の三原色はシアン・マゼンダ・イエローなのでCMYともいいます。商業印刷では、これに黒を加えたCMYKの4色のインクでフルカラーを実現しています(最後のブラックはブルーと混同しないように、頭文字ではなくKを使います)。

イエロー(黄色)はともかく、シアンやマゼンダは、あまり聞いたことがない色かもしれませんね。でも、「大科学実験」ファンならば、すでに何度も目にしているはず。そう、大科学実験のマークや実験レンジャーの衣装で使っている色が、まさにシアン・マゼンダ・イエローなのです!

(日本科学未来館・詫摩雅子)