不眠・ストレスに注意

ざっくり言うと
東京理科大学薬学部教授 上村直樹さん
ステイホームの不調には「薬」を。生活改善も重要
2020/05/27 マイあさ! 健康ライフ「新型コロナ対策、知っておきたい! 薬の話③」

くらし・健康

2020/05/27

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2020年5月27日(水)放送より

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――外出制限や自粛生活などで不眠・ストレスに悩まされる人は増えているのでしょうか。

上村さん: 私たちの薬局でも、今回の新型コロナウイルス流行に伴う自粛生活で、不眠やストレスに対するイライラ、抑うつ、けん怠感などの相談を受けることが多いです。特に不眠です。自粛生活による活動の低下、仕事や将来の不安などで眠れなくなっている人は多いと思います。

――そんなときに、いい薬はありますか。

上村さん: 「睡眠薬」は医療用医薬品なので、必ず医師の処方せんが必要です。
新型コロナウイルス感染症対策のため「0410対応」が出て、病院を受診することなく処方薬を受け取ることができることになったんですけれど、睡眠薬やうつ病に使われる向精神薬などは除外されています。そのため、OTC医薬品(市販薬)の「睡眠改善薬」のようなものが注目されています。

――「睡眠改善薬」と「睡眠薬」とは違うものなのですか。

上村さん: まったく違います。医師から処方される睡眠薬は日常的な不眠症を対象としますけれど、OTC医薬品の睡眠改善薬は「寝つきが悪い」「眠りが浅い」などの一時的な不眠を対象にしているんです。ですから、緩やかに眠りへ導くような効き方が期待できます。
このOTC医薬品の睡眠改善薬は「ドラッグ・リポジショニング」で生まれた薬なんです。分かりにくい言葉なんですけれど、ドラッグ・リポジショニングとは、今までの薬に新しい薬効を見いだして別の疾患に対する治療薬として開発する、「薬の二刀流」みたいな感じです。
ドラッグ・リポジショニングで誕生した薬はまだありまして、たとえばミノキシジルという育毛薬はもともと高血圧の薬だったんです。ED薬のシルデナフィルは狭心症の薬として開発されていたんです。

――睡眠改善薬はもともとどんな薬だったのですか。

上村さん: アレルギーの薬です。アレルギーというと鼻水が出ますので、鼻水を止めたりする薬で使われていました。多くの方がそういう薬をのまれたことがあると思いますけれど、必ず「車の運転に注意してください」と言われませんでしたか。これは眠くなるからなんです。
この副作用を主作用にして販売した薬が睡眠改善薬になって、緩やかな眠りを誘います。

――服用するときの注意点はありますか。

上村さん: アルコールがだめなんです。アルコールと一緒に服用したり、体内に残っていると、作用が強くなってしまったり副作用が増加する可能性があるんです。絶対に避けていただきたいと思います。
そして、妊娠されている方、授乳中の方、緑内障などの症状のある方。薬をもらうときの「薬剤情報提供書」という薬の写真の付いた説明書に必ず書いてありますので、読んでいただければと思います。

――睡眠改善薬をのむと、不眠は解消できるのでしょうか。

上村さん: それだけではなくて、生活を改善することも重要だと思います。自粛生活の中でも、たとえば毎朝一定時間に起きて体内時間を整える、いつもと変わらないリズムで生活することも大事なことです。
あとは室内での運動。今テレビやネット動画でもやっているエクササイズで体を動かすことも効果があります。

――そのほか、薬を使ったほうがいい「新型コロナ」に関連する不調はありますか。

上村さん: 家庭でテレワークされている方も今多いと思うんです。テレビ会議などパソコンでずっと画面を見続けたりすることが多いですよね。腰痛や肩こり、疲れ目などを訴える人が増えています。症状を抑える薬は、いずれも市販薬で購入できます。

――どんなものがいいのでしょうか。

上村さん: 腰痛・肩こりには湿布や、容器に入っていてクルクルしたもので肩に塗れるようなローションがあります。のみ薬としては、総合ビタミン剤も腰痛・肩こり・疲れ目に効くんです。さらに疲れ目にはビタミン入りの目薬がOTC医薬品として販売されていますので、それもぜひ使ってみるといいと思います。

マイあさ! 健康ライフ「新型コロナ対策、知っておきたい! 薬の話②」

マイあさ! 健康ライフ「新型コロナ対策、知っておきたい! 薬の話④」

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2020年5月27日(水)放送より

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