世界記録保持者から世界の頂点へ 競泳 渡辺一平選手 前編

ざっくり言うと
憧れの北島康介に抱いていた感情とは?
高校の指導者が“緩い”ことで自分に必要な練習しか頑張らなかった
2019/11/08 増田明美のキキスギ? 渡辺一平さん(競泳選手)

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2019/11/08

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2019年11月8日(金)放送より

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渡辺一平選手は、競泳平泳ぎの前世界記録保持者です。
身長1m93cmの長身で来年23歳での五輪出場を目指しています。


増田さん: ご両親も背が高いですか。
渡辺選手: 両親はすごく小柄で、父が170cmしかないんですよ。母も157cmとかで姉が3人いるんですけど姉も160cm前後なんですよね。僕だけなんですよ。
増田さん: いつからそんなに伸びたんですか。
渡辺選手: 中学校の3年間で30cmぐらい。10cm、10cm、10cmですよね。少しずつ伸びていったんですけども、そのときは日に日に母が小っちゃくなっていくんですね。母が病気なんじゃないかって思うくらい僕が大きくなってるんですけど。
増田さん: そのときに何か自分がこれが理由じゃないかと思ってることは。
渡辺選手: よく食べてよく寝てましたね。本当に寝る子だったと思います。
増田さん: あ~それがいいんだ私もよく寝てたんだけどなぁ。150cm…。
渡辺選手: それは僕にはよくわからないです(笑)。
増田さん: ちょっとこのまえテレビのトーク番組みてたんだけどね、牛丼が大好き?
渡辺選手: そうですね。牛丼が好きなわけじゃないですけどね。今日は食べてないですけど昨日は朝晩食べて、おとといは晩御飯食べたあとに夜食で食べて…。
増田さん: なんでそんなに。
渡辺選手: 好きなわけじゃなくて、最寄り駅にあって、絶対に売り切れとかないじゃないですか。で、いつも決まったメニューを頼んでます。
増田さん: じゃ、自炊とかしない。
渡辺選手: 自炊は、台所っていうんですかね、何かしようとすると低くて腰が痛くなっちゃうんですよ(笑)。

増田さん: 憧れていた選手は誰ですか?
渡辺選手: 北島康介さんです。水泳始めたときに北島康介さんのアテネオリンピックがあって、2冠であったりとか、「チョー気持ちいい」という言葉だったりとかっていうのを見て「うわ、この人かっこいい」っていうふうに思ってましたね。
あのときって北島康介さんが誰も負けると思ってなかったんじゃないですか、絶対に勝つみたいな。その状況で勝つ強さっていうのはすごく男としてかっこいいなっていうふうに魅かれましたね。
増田さん: 子どもたちにとって、そういうお手本かモデルになるような人の存在っていうのがいかに大きいかっていうことね。
渡辺選手: 大きいと思いますね。
増田さん: 今度はそういう存在だもんね。
渡辺選手: そういう存在になりたいと思ってます。でもやっぱり僕が北島康介さんに抱いていたあの感情まで届いてないですよ、今の自分は。なのでもっともっと上を目指さなきゃと思ってますね。

このあと、渡辺選手と北島さんの長い因縁のお話が続きます。
あまりの存在の大きさに渡辺選手は今も北島さんの前では緊張して何もできないのだそうです。

増田さん: 水泳をやめようと思ったことはありますか。
渡辺選手: あります。めちゃめちゃありますよ。小学校、中学校のときはほぼ毎日思ってますね。水泳人生14年なんですけれど小学校、中学校の練習が一番きつかったんですよ。ですけど全然思い描いてるような結果も出ない、タイムも出ない。
全国に行っても決勝にも残れない、自分には才能がないんだっていうふうに常に思ってましたね。
増田さん: そっか、ずっと強かったわけじゃないんだ。
渡辺選手: 全然ですよ僕。
増田さん: 練習時間が少なかったとか。
渡辺選手: いやもう今以上に泳いでました。
増田さん: ああ、じゃあ指導者と合わなかったのかしら。
渡辺選手: 指導者と合わなかったわけではないと思うんですけど、指導者だったり両親からやらされる水泳だったんですよ。練習に行け、このメニューをやれっていわれる水泳だったんですよ。そこは高校生からすごく意識が変わって、自分で水泳をやるようになったのでそこからグンとタイムが伸び始めたって感じです。高校の水泳部の監督の下城先生なんですけど、いい先生かというとそうじゃないと思います。緩いんです。僕たち選手が思っている意見というのを聞いてくれて取り入れてくださる指導者ですね。
増田さん: 高校の指導者って、自分が見てる3年間で日本一にしようって頑張りすぎちゃう人が多い中で、緩いっていいんじゃないかな。
渡辺選手: 僕は自分に必要だって思う練習しか頑張らなかったんですよ。高校生から考え方を変えたんですけど、自分に必要なのは何かっていうのをすごく考えながら日々の練習に取り組んでいて、今以上に社会人みたいな練習してました。だからこの練習いらないってプールを上がることもよくありましたし、そのかわりこの練習必要だっていうときは誰よりも練習に頑張ってたっていうのは自信をもって言えますね。そういうのを認めてくださる先生です。

増田さん: 前回のリオオリンピックはどんな思い出ですか。
渡辺選手: 苦い思い出です。
杉嶋アナ: 200m平泳ぎで6位に入賞されてますよね、なぜ苦い思い出なんでしょう。
渡辺選手: リオがすごく自分自身を大きく成長させてくれたんですけど、4月の日本選手権で代表権をギリギリで獲得して、そのときたぶん世界ランキング十何番とか。決勝にも全然残れないような感じだったので、リオオリンピックの目標がやっぱり北島康介さん、立石諒さんを差し置いて代表権を獲得している以上は、絶対に決勝に進出するんだっていう気持ちをもって練習に取り組んでいて、準決勝で自分の力すべてを出して2分7秒22というオリンピック記録を樹立して1位通過をして、やっぱり僕としては何といいますかね、リオオリンピックの目標を達成しちゃったんですよ。そこを決勝まで1日あるんですけど、目標設定をうまく切り替えられなかったんですよね。
結局6位で、優勝した選手が2分7秒46というタイムだったんですけど、自分の準決勝が速いと言う、自分自身がオリンピックで一番速い記録を持っているにもかかわらず6位っていうのはすごく悔しかったですし、日本の水泳界にもすごく申し訳ない気持ちでしたね。
杉嶋アナ: 19歳でリオに出て、23歳で東京を迎える、これはどうなんでしょうか?
渡辺選手: 競泳選手として一番ピークだと思うんですよ、20代前半というのが。そういう時期に東京オリンピックが迎えられるっていうのは本当に運命的な出会いなんじゃないかなっていうふうに思ってますし、自分自身のオリンピックレコードですし、ライバルに世界記録を持っていかれたんですけど、自分が初めての2分5秒台に突入して200m平泳ぎを発展させるという気持ちを持って残りの少ない日数を大切にしていきたいなと思います。

<渡辺一平選手 後編>へつづく

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2019年11月8日(金)放送より

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