大岡越前の名裁きは、別の奉行の話?

ざっくり言うと
2018/12/30 DJ日本史「これが、“庶民のヒーロー”だ!」①
「大岡政談」の多くは、江戸時代初めの奉行・板倉勝重の裁き
庶民のために、すぐれた知恵で難事件を解決

歴史

2018/12/30

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【出演者】
松村邦洋さん
堀口茉純さん
川久保秀一さん


歴史好きが歴史を熱く語る番組“DJ日本史”では、『これが、“庶民のヒーロー”だ!』をテーマにお伝えしました。

庶民のヒーローというと、時代劇「大岡越前」でおなじみの大岡越前守忠相(おおおかえちぜんのかみただすけ)もその1人。

大岡忠相は、8代将軍・徳川吉宗のころ、江戸南町奉行を務めた人物です。
彼の死後、大岡が主人公の講談や歌舞伎などが作られます。
タイトルはすべて「大岡政談(せいだん)」。
現代の時代劇は、この大岡政談を元に作られているようですが、「大岡政談」で実際に大岡が裁いた事件はほんのわずか。
大岡政談で描かれる大岡忠相の活躍は、実は、奉行を務めた別人の話が元になっています。

その人物とは、板倉勝重(いたくら かつしげ)
板倉勝重は、大岡忠相よりずっと以前の江戸時代初めに活躍した町奉行です。
勝重は、奉行として公正で人情味のある裁きを行って、理不尽な政治で泣きを見ることが多かった庶民の人気を博します。
しかし、彼のエピソードは後の世に大岡政談の中に集約され、大岡が主人公の話に書き換えられてしまいました。
そのため、名奉行にも関わらず、あまりその名が知られてはいません。

それでは、彼はどんな裁きをして庶民から絶大な信頼を得たのか?
その名裁き、彼がかかわった1つの事件から見ていきましょう。


町のお地蔵様の前で木綿を売っていた男がいました。
ある日、この男の商品がすべて盗まれてしまう事件が発生。
男は、路頭に迷う瀬戸際に追い込まれてしまいました。

この事件について聞いた板倉勝重。盗まれた男のことをふびんに思い、周囲の人々を取り調べます。しかし、みんな、心当たりがないというばかり。男は泣き寝入りをしなくてはならないのか?
そこで、勝重は一計を案じます。
男の周囲にいた人々にこう命じたのです。

「犯人は地蔵様以外には考えられない。従って、一同には、地蔵様の監視を命じる!」

突拍子もない勝重のことばに、人々はびっくり!
実は、この命令には、狙いがありました。

人々にとって、毎日地蔵の監視をするのは面倒きわまりないこと。
ついには一同から、地蔵の監視を勘弁してもらいたいと、盗まれたのと同じ量の木綿が差し出されてきました。
この時を待っていた勝重。
差し出されてきた木綿を調査し、その中に、盗まれた木綿があるのを発見。見事に犯人を見つけ出したのです。
これにて、一件落着!
皆さんは、板倉勝重のこの裁きをどう感じたでしょうか?

DJ日本史「これが、“庶民のヒーロー”だ!」②

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