山好き俳優・南沢奈央さんがご来店 アイスクライミングの思い出を語る

24/02/03まで

石丸謙二郎の山カフェ

放送日:2024/01/27

#登山#ネイチャー

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登山を趣味とし、山を愛する石丸謙二郎さんが「山」をテーマに、さまざまな企画をお届けする<石丸謙二郎の山カフェ>。今回は、俳優・南沢奈央さんがご来店。山にハマったきっかけや、冬の御嶽山の氷瀑(ひょうばく)でのアイスクライミングの思い出を伺いました。

【出演者】
石丸:石丸謙二郎さん(俳優・ナレーター)
山本:山本志保アナウンサー
南沢:南沢奈央さん(俳優)

登山にハマった理由は?

山本:
最近ハマっているのが、「山」ということですが、何かきっかけはあったのですか?

南沢:
もともとは、ボルダリングやクライミングをやっていて、また、知人に誘われてトレイルランを始めたので、山には行っていましたが、本格的な登山はしたことがなくて。

石丸:
いわゆる、お弁当を持って、ザックを背負って……ということはしていなかった。そういうのに興味がなかった?

南沢:
「いろいろ、そろえなくちゃいけないし」とか、「詳しい方に連れて行ってもらわないといけないかな?」とか、ハードルの高さを勝手に感じていたんです。

石丸:
山の中で走ったり、クライミングはしていたのにね。
クライミングは、どこに行っていた?

南沢:
クライミングは、双子山(ふたごやま)とか、瑞牆山(みずがきやま)とかですね。

石丸:
ちゃんと山じゃない!
部分的に岩に登っているけれど、頂上には行ったことがなかったんだね。クライミングをしている僕の友達も、山を登りだしたのは、20年くらいたってからだったね。

南沢:
意外とそうなんですよね。「(クライミングは)やってはいるけれど、登山に至らない」みたいな。

石丸:
登山は別のものだと。実際は、ギリギリまで登っているのにね(笑)。

南沢:
結構、近いところまで行っているのに(笑)。

山本:
ターニングポイントはいつですか?

南沢:
今から5~6年前に、NHKのBSプレミアムの「にっぽん百名山」にお声がけいただいて、登山グッズをそろえ、谷川岳(たにがわだけ)・西黒尾根(にしくろおね)に。

石丸:
初めてが西黒尾根? ちょっときついでしょう?

南沢:
ちょっとハードでしたね(笑)。

石丸:
ちょっとじゃないよ(笑)。

南沢:
そのときは、1泊2日で行きました。

山本:
どんな山行でしたか?

南沢:
キツさと達成感たるや……。山頂に行ったときの景色で、疲れが一気に吹っ飛びました。

山本:
どんな景色を?

南沢:
1泊したので、「朝早く起きて、ご来光を見よう」ということで、それに合わせて山頂を目指して登ったのですが、ご来光が神秘的で。ふだんの生活で見る朝日と全然違って、「近い!」と感じました。雲間から、目の前に現れる感じを体感して、「これは、山に来ないと絶対に見られない景色だな」というのを初めて実感して、「これはたまらないな」と。

石丸:
きついところを登ってよかったかもしれないね。普通はロープウエーで行く人が多いよ。

南沢:
ロープウエーありましたね! みんな違うところから来ていて「どこから来たんだろう?」って(笑)。

山本:
道の途中は、順調に行けたのですか?

南沢:
順調に行けましたね。

山本:
「しんどい!」とか、ピンチはなかったですか?

南沢:
山頂を近づくと、ツルツルした岩場があるからヘルメット着けて……みたいな時は、結構ヒヤっとしました。手汗もぶわっとかいて。

山本:
でも、それを上回る感動があったということですか? その後、やめていないということは。

南沢:
「一歩一歩、足を進めていくと、たどり着けるんだな」という楽しさに気づきました。

石丸:
その後はどこへ行ったの?

南沢:
その後は近場で、筑波山(つくばさん)や金時山(きんときやま)とか、北海道に知り合いがいたので、ニセコアンヌプリ、昆布岳(こんぶだけ)に行きました。去年は時間があったので、日光白根(にっこうしらね)、三頭山(みとうさん)、大菩薩嶺(だいぼさつれい)に日帰り登山で行きました。

石丸:
全部、日帰りなのは何で?

南沢:
初めて行った谷川岳は、ガイドさんがいたので、「ついて行けば平気だな」と思ったのですが、今は友人と行っているので、山小屋に泊まるのも、「ちゃんと詳しい人がいたほうがいいんじゃないかな」と。

石丸:
まだ山に泊まるのは、ハードル高いんだ。

南沢:
ハードル高いですね。

石丸:
下の宿に泊まるのは平気でしょう? 何が違うんだろう?

南沢:
「特別な準備が必要じゃないか」と思って(笑)。

山本:
山をいろいろあげていただきましたが、山を選ぶ基準はあるのですか?

南沢:
周りの人に話を聞いたり、ネットで都内から日帰りで行けるところを調べて、行っています。

山本:
いきなり谷川岳ですもんね。そこに行ってしまえば、いろいろな場所に行けちゃいそうですね。

石丸:
谷川岳は、岸壁をのぞきに行った?

南沢:
行かなかったです。そこも有名ですよね。

石丸:
一度見てみるといい、とてつもないから! 写真で見るのはダメ。「日本にこんなところがあるんだ!」と。そこで岩登りをしていたんだよ。しかも、冬に登ったりするから。一度見に行きましょう? クライミングをするから、意味がわかると思う。

南沢:
そうですね。

山本:
お便りが届いております。

60代の男性・神奈川県
南沢奈央さん、この日を待っていましたよ! 私は南沢さんに、勝手にシンパシーを抱いています。その理由は、落語・読書・猫好き・そばが好き。極めつきは誕生日が一緒なんです。NHKで放送された初の本格登山が谷川岳。それも「日本三大急登」と言われる、西黒尾根コースでしたね。「いきなり西黒尾根?!」と思って見ていましたが、見事完登しましたね。途中の一枚岩で、あのポーズで撮った写真が楽しそうで、印象に残りました。

山本:
どんなポーズでしたか?

南沢:
大きな岩があって、そこに登っているふうに、寝そべって写真を撮ってもらって、角度を変えると、すごく急な岩を登っているふうに見える、トリックアートみたいな感じです。ときどき写真を見返すと「こんなところ登った?!」となります(笑)。

御嶽山の氷瀑は「自然の芸術」

山本:
去年、NHKで放送した番組で、南沢奈央さんが冬の御嶽山の氷瀑に行かれたそうで。その番組のナレーションは、石丸マスターでした。ぜひ、この話を伺いたいです。どんな登山でしたか?

南沢:
氷瀑を見る旅ということで、雪道を歩いたのですが、雪道を歩くのが初めてだったので、ふだん見ている山道の景色と全然違って。雪ですごく高さが上がっているので、木の高いところを見ながら歩いている感じが新鮮で、「空が近いな」と思ったり、雪に囲まれているとすごく静かで、神秘的な空気を感じました。

山本:
氷瀑を見たときは、どんな感じでしたか?

南沢:
圧倒されて、言葉が出ないぐらい美しかったです。滝から水が流れているのがじょじょに固まって、氷の柱みたいなものが、何10メートルという幅・高さでできあがって。それでも水がちょっとずつ流れているので、ときどき崩れたりもして。1秒1秒、変化していく景色で、「自然の芸術だな」と感じました。
“ブルーアイス“という、太陽光が当たらない場所に行くと、周りの光が吸収されて青く見えるという氷があって。

石丸:
赤がなくなるんだよね。

山本:
不思議ですね。

南沢:
それが不思議で、「人工的に作られたんじゃないか?」と思うぐらい青で。本当に感動しましたね。

石丸:
ナレーションをやっている時、ブルーアイスのとき、思わず見入っちゃって、しゃべるのを忘れちゃった(笑)。
あと奈央さんは、アイスクライミングもやったじゃない?

山本:
どうでしたか? どんな道具を使って登っていくのですか?

南沢:
「アックス」を使って登ったのですが、結構重いんですね!

石丸:
カマキリのような形のものね。初めてだったんだね。

南沢:
重さと寒さと疲労で、手がじょじょにしびれてきて。

山本:
どうやって登っていくんです?

南沢:
引っかかるところを、自分で打ち込んでいくんです。

石丸:
右、左、と行ってね。足は、前方に刃が2本出ている靴を履くんだよね。それを氷に突き刺す。あれはうまくいった?

南沢:
いや~難しかったです。

石丸:
2本の刃で支えるしね。

南沢:
怖かったです。「本当に刺さっているのかな?」と不安でしたし、ふだんクライミングはやっているけれど、道具を使うわけじゃなくて、直接、手と足で触れるじゃないですか? それなら感覚はわかるけれど、道具を通してだったので、感覚が最初はつかめなくて。

石丸:
「ザクッ」って、アックスを氷に突き刺すじゃない? 壊れるかもしれない。

南沢:
それも怖くて……!

山本:
ルートはどう選んでいくのですか?

南沢:
全部、自分で見ていくんですよね。自分でルートを開拓していく感じは楽しかったです。

山本:
どうやって見極めていくのですか?

南沢:
手の感覚でしたね。打ち込んでいって、「はまったな」と、重さとかを手で感じて……。

石丸:
疲れるのはどこ?

南沢:
特に前腕ですね。じょじょに足にもきて、足もプルプルしていました。

山本:
そういうのは途中で、「やーめた」と言いづらい雰囲気ですか?

南沢:
懸垂下降で降りたので、「そこに登らないと戻れないですよ」と言われましたね。

石丸:
「トップロープ」というもので、上からつるしているから、いざというときは、ちょっとしか落下しない。

山本:
なるほど。安全を確保しつつ。

石丸:
高さはどれくらい?

南沢:
たぶん20~30メートルはありますね。

山本:
すごい! イメージ的には25メートルのプールをタテに往復した感じで。

石丸:
しかも、横に滝がまだ流れていたと。

南沢:
そうなんです!

山本:
自分の体重を自分の腕と足で支えていくわけでしょう? すごいな~!

南沢:
でも楽しかったです。

山本:
楽しいのは、どんなところでしたか?

南沢:
景色がいい場所でクライミングするのは楽しいですし、自分の手の感覚をじょじょにつかみながら、登れる場所を探していく感じが「生きているな」みたいな。

山本:
女性のアイスクライマーさんにもお会いしたそうですね。

南沢:
同年代の方が、ちょうど登っていらっしゃって。その方も、最初はアイスじゃなくて、ボルダリングから入った方で。ガツガツと登られていて、かっこよかったです。

山本:
山での経験が、ふだんの「お仕事や経験につながっているな」と思ったことはありますか?

南沢:
山に行くと、気持ちがリセットされるので、ドラマや舞台が一つ終わったら、山に行くことで、ふだんの自分に戻れるような感じがしますね。あと、一つのことを成し遂げる体験が、登山で出来るので、自信にもつながる感じがします。

石丸:
山だと達成感があるからね。ドラマって、あるようであいまいなところがあるからね。
自分が主役だったとしても、例えば映画なら公開が1年後とかで、熱は冷めているからね。

山本:
タイムラグがあるのですね。

石丸:
山はその日に結果が出るからね。

山本:
リセットするということで、上手に息抜きするのに使っていらっしゃるのですね。
南沢奈央さんのリクエストで、「都内から日帰りで行けて、ソロ登山ができる山はどこでしょうか? もしできたら、おいしい山小屋ごはんがあるとうれしいです」をご紹介したところ、さっそく返事をいただきました。

40代の男性・神奈川県
都心から日帰りで行けて、山でおいしいものが食べられるおすすめの山は、丹沢の鍋割山(なべわりやま)です。登山口まで気軽に行けて、山中にある鍋割山荘では、行列ができるほど有名な、おいしい鍋焼きうどんが味わえるほか、昼ご飯を食べながらきれいな富士山(ふじさん)を見ることができます。鍋割山の周辺には、東野岳(とうのだけ)など、いろいろな山もあります。気分や体力に合わせて、いろいろなコースを巡れるのが魅力の一つでもあります。

南沢:
鍋焼きうどんいいですね! 「行列ができるほど」ってすごいですね。

山本:
まずは並ばなければ!

石丸:
金時山は行ったんだよね? 山頂のそばは食べた?

南沢:
私が行ったとき、ちょうど閉まっていて……。そのリベンジもしたいですね!


番組では、番組へのメッセージ・写真投稿をお待ちしております。また、最新の放送回は「らじる★らじる」の聴き逃しサービスでお楽しみいただけます。ぜひ、ご利用ください。

石丸謙二郎の山カフェ

ラジオ第1
毎週土曜 午前8時05分

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2024/01/27 「石丸謙二郎の山カフェ」

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