大河ドラマ『光る君へ』をもっと、楽しむためのコーナーが「ラジオ深夜便」で放送する「もっと、光る君へ」。キャストやスタッフが、ドラマの現場から制作チームのこだわりをお伝えします。案内役は、ドラマの芸能シーンに携わる、芸能考証・指導の友吉鶴心（ともよし・かくしん）さんです。
【出演者】
友吉：友吉鶴心さん（薩摩琵琶奏者・『光る君へ』芸能考証・指導）
金田：金田哲さん（藤原斉信役）
「平安のF4」きっての平安顔!? 平安は知らない時代だけにおもしろい
友吉：
案内役の友吉鶴心です。きょうは、藤原斉信（ふじわらのただのぶ）役の金田哲さんとご一緒にお送りします。
斉信は、藤原道長、藤原公任、藤原行成とともに青春時代をおう歌して、後に道長を支えていく存在になると思うんですけど、みんなで恋の話をしたり、漢詩をよんだり、そして、打毬（だきゅう）。
どうでしたか、打毬は？
金田：
もう馬の稽古が…ドラマ『アシガール』（2017年）で５鞍（くら）くらい乗らせていただいたんですけど、今回本格的に打毬をやりたいということで、昨年の始めから30鞍（くら）近く乗らせていただいて、片手運転で、さらに上体を反らして球を打つっていう、これがかなり苦労しましたね。
友吉：
（馬にのって）１回練習することを１鞍っていうみたいですね。馬に乗りながら右手で、ポロ（馬術競技）の棒みたいなのを持って。すごい場面でしたね。
金田：
公任役の町田啓太くんは、（馬の）常歩（なみあし）、駈足（かけあし）、速歩（はやあし）は、やっていなかったらしくて、本番当日急きょそういうシーンに。でも、町田くんはそのまま普通にできちゃってたんで、僕の30鞍はなんだったんだって、ちょっと思っちゃいましたけどね（笑）。それぐらい公任のキャラに、町田くんがかなり寄っているなっていう感じでしたね。
友吉：
ほかに、書のお稽古もされていらっしゃる？
金田：
そうですね、書も公任、行成とみんなで。キャラクターに合わせた字体といいますか、それも練習して、自宅にも硯（すずり）と紙をいただいて、斉信なりの字を練習していました。
友吉：
道長さんや公任さんや行成さん、斉信さんがみんな集まって、ワヤワヤとお話ししている場面が私は大好きですね。
金田：
ほかのドラマで、お金持ちのボンボンの４人組をF4っていうので、藤原の４人組だから「平安のF4だ」って言い始めたら、それが結構ひとり歩きしてしまいまして…。で、後に道長が偉くなって、それを支える四納言っていう、もうひとり後で出てくるんですけど、その人から、「F4でまとめられたら結構気まずい」っていうことは言われました（笑）。
友吉：
平安時代という時代で、貴族のお役に対しての思いというのは？
金田：
もともと歴史好きで、戦国、幕末とかそういうのは好きで昔から見ていたんですけど、平安って聞いた時に一番知らない時代といいますか。なので、そこから自分で勉強したり、芸人で歴史好きの人といろんな勉強会みたいなのをして、ハマればハマるほどおもしろいというか。でも、現代とあんまり変わらない感覚もあって、共通するところもあって親近感が湧きました。
「平安顔だね」ってよく、言っていただけるんですけど、僕の中の平安顔って、ロバートの秋山竜次さん（藤原実資役）とかの白いバージョンの感じのイメージなんすけど、どう思いますか？
友吉：
（笑）。おひなさまのお人形の顔に近いと、皆さん思っていらっしゃるんじゃないですか？
金田：
ありがたいですね（笑）、そんなこと言っていただいて。平安貴族っぽいって言っていただけるのが、すごくうれしいです。僕にとってもサプライズでした。
友吉：
今後の見どころは？
金田：
見どころだらけですけども、道長とまひろの関係性もそうですし、あと、ドロドロの政治の内部。そこに僕らもどんどん巻き込まれていくというか、そういう時代になっていくので、斉信的には、ちょっと出世欲が強いので、そこもどう入っていくのか。
あと、ききょう・清少納言さんとの感じも楽しみにしていただいて。
僕も楽しみです。台本は自分以外のシーンは読むんですけど、しっかり読まないようにしようと思って。すごい事になっていきます、もう毎回クライマックスです。ちょっとハードル上げすぎですかね？ でも、それぐらいほんとに、すごい作品に毎回なっているので、そこは見どころかなと思います。
友吉：
楽しみにご覧いただければと思います。
きょうは、藤原斉信役の、金田哲さんとご一緒にお送りしました。
【もっと、光る君へ】所作指導 花柳寿楽さん（2024/02/04放送）
【もっと、光る君へ】装飾 大角啓太郎さん（2024/02/18放送）
【もっと、光る君へ】高階貴子役 板谷由夏さん（2024/03/03放送）
【放送】
2024/03/17 「ラジオ深夜便」
この記事をシェアする