大河ドラマ『光る君へ』をもっと、楽しむためのコーナーが「ラジオ深夜便」で放送する「もっと、光る君へ」。キャストやスタッフが、ドラマの現場から制作チームのこだわりをお伝えします。案内役は、ドラマの芸能シーンに携わる、芸能考証・指導の友吉鶴心(ともよし・かくしん)さんです。
【出演者】
友吉:友吉鶴心さん(薩摩琵琶奏者・『光る君へ』芸能考証・指導)
内田:内田ゆき チーフ・プロデューサー(制作統括)
大河ドラマ『光る君へ』をもっと、楽しむためのコーナーが「ラジオ深夜便」で放送する「もっと、光る君へ」。キャストやスタッフが、ドラマの現場から制作チームのこだわりをお伝えします。案内役は、ドラマの芸能シーンに携わる、芸能考証・指導の友吉鶴心(ともよし・かくしん)さんです。
【出演者】
友吉:友吉鶴心さん(薩摩琵琶奏者・『光る君へ』芸能考証・指導)
内田:内田ゆき チーフ・プロデューサー(制作統括)
友吉:
案内役の友吉鶴心です。
きょうは、制作統括の内田ゆきチーフ・プロデューサーとご一緒にお送りします。
いよいよ、1月7日から『光る君へ』スタートでございます。
主人公は、源氏物語の作者である、紫式部。
どうして、紫式部を大河ドラマで描こうと?
内田:
『光る君へ』の主人公・紫式部は、『おんな城主 直虎』から7年ぶりの女性主役となります。
女性を主役にしたいという時に、私とチーフ演出の中島由貴との間で、自分で物事を成した女性を描けないかということになりまして、いろいろ候補はあったんですが、そのなかで1000年を超えるベストセラーを書いた紫式部という人を描いていきたいなと。これ以上に何かを成した人はなかなかいないわけですから、そこに挑戦していきたいなということになりました。
友吉:
このドラマで、新しく挑戦していることはありますか?
内田:
もう挑戦だらけでして…。まず、平安中期の貴族社会を扱った大河ドラマというのは初めてのことになります。
私たち自身も勉強はしておりますけれども、NHKの美術が持っているものも、そこに追いつかないものは新しく作らなければなりませんし、それだけではなくて、それがどのように使われていたのか、衣装や調度など、そういった知識をスタッフはもちろん、出演者の方にも持っていただくことが大事ですし、そういった制作そのものが本当に挑戦って言えるような大河ドラマかなと思っています。
友吉:
脚本を手がけるのは大石静さん、今回の大石さんの脚本の魅力というのは?
内田:
たくさんあるんですけれども、まず、大河ドラマをすでに書いていらして(2006年『功名が辻』)、私たちもはっとさせられたことですが、『光る君へ』では人の心の動きっていうのを中心に私たちは考えていたんですが、大石さんは「それだけじゃないですよ」と。「大河ドラマというからには、その人たちが生きていた時代、社会のうねりってものが出てこないとだめですよ」というふうにおっしゃっていて。
紫式部も今から宮仕えをしていきますし、道長はそういった権力闘争の中に生きていますし、彼らがどういう世界の中に自分をおいて生きているかというのを、個人を超えた社会っていうのがちゃんと描かれていることが1つ。
もう1つは、セリフですよね。大石さんのセリフって、いい意味で期待を裏切ってくるというか。
こういう時にはこういう言い方…っていうのを、生き生きとした書き方、リアルにはこう言うだろう、リアルにはこういう言い方はしないだろうみたいなことを、艶っぽいセリフとして書いていらっしゃるので、もう私たちとしては全幅の信頼をもって書いていただいています。
友吉:
最後に『光る君へ』の見どころを。
内田:
まず、平安のきらびやかさを存分に楽しんでいただきたいということ。
そして、主人公の紫式部や藤原道長をはじめとする登場人物が「今と変わらないように幸せを追い求めて、人生のいろんな岐路で悩んで生きていた」ということを描けていると思っているので、ぜひその辺を見て楽しんでいただけたらなと思っております。
友吉:
きょうは、制作統括の内田ゆきチーフ・プロデューサーとご一緒にお送りしました。
2024年の大河ドラマ『光る君へ』。どうぞ、お楽しみに!
【放送】
2023/12/30 「ラジオ深夜便」
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