【大竹しのぶ サイコロ回顧録】2011年 紫綬褒章を受章

24/04/17まで

大竹しのぶの“スピーカーズコーナー”

放送日:2024/04/10

#ライフスタイル#映画・ドラマ#舞台

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久しぶりに4姉妹と子どもが集まって、庭の満開のしだれ桜をみながら、春のお食事会をしたというしのぶさん。桜えびとそら豆の炊き込みご飯、新じゃがを煮て、お刺身やキッシュを持ち寄り、おいしいご飯をみんなで食べるという楽しい時間を過ごして、幸せを実感したという“喜”エピソードからスタート。


大竹しのぶの“スピーカーズコーナー”
R1・ラジオ第1 毎週水曜日 午後9時05分~9時55分

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母が喜んでくれた紫綬褒章

私、大竹しのぶは去年(2023年)の秋、デビュー作のドラマ『ボクは女学生』の放送開始から50年を迎え、全然うれしくないけど芸能生活50周年イヤーに入っています(笑)。そんな節目の年を迎えたのを機にこれまでの活動を振り返りつつ、お世話になったみなさんに感謝を伝えていこう、というのがこのコーナー。

今、スタジオにはですね、年代別に私の出演作などをまとめたリストと、サイコロが2つ用意されています。サイコロは、1つが、私がデビューした1970年代の“197”から2020年代の“202”までの数字が書かれた六面体、もう1つが、0から9までの数字が書かれた十面体。この2つのサイコロを振って、出た目の年代の作品について振り返りたいと思います。

前回は、1987年、昭和62年、私が30歳のときのお話でした。

【大竹しのぶ サイコロ回顧録】1987年「奇跡の人があったから」(2024/03/27放送)

それに続く今回は何が出るんでしょうか。さっそくサイコロを振ってみたいと思います。
サイコロ、サイコロ、サイコロ、ぷるぷるぷる~♫(サイコロを振る)

えー! 2028年!?

そんなー! ええとね、元気でいたい! あはは!
じゃあ、もう1回振ります。ちゃちゃちゃちゃちゃ~ん♫(サイコロを振る)

……2011年!

2011年、そっか…。そうですね、震災の年でしたね。仕事していますね。大河ドラマ『江~姫たちの戦国』、『それでも、生きてゆく』、『看取りの医者 バイク母さんの往診日誌』、『帰郷』、映画『一枚のハガキ』。舞台は4本やっています。『大人は、かく戦えり』、『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』、『身毒丸』、『ピアフ』。そしてコンサートツアー、紅白歌合戦でゲスト審査員。ラジオ『大竹しのぶのオールナイトニッポンGOLD』。

そして3つも受賞しているよ、私。すごいですね、ありがたいですね。本当にね。紫綬褒章を受章。へーえ、そうなんだ。あははは。こんなに元気でね、お仕事できて、そしてそんな賞までいただいて、本当にありがたいなと思います。今も8年ぶりにやっている『スウィーニー・トッド』。そして『ピアフ』もそれからもやっていますけれども。

何について話そうかな…。そのラジオもそのときは違う局だったんですけども。ラジオをやって自分が感じていることを話したりすることが本当に楽しいっていうのが、この番組ですることができました。

そして、その紫綬褒章を受章したときに、その賞っていうのは、例えば私が彫刻だったり、美術や絵を描いたりとか一人でこう頑張っているんだったら、自分のやってきたことに対して、「本当にありがたいな」と思うんですけども。私の仕事は一人じゃないので、やっぱりいい監督に出会わないといけないし、いい本に出会わないといけないし、いい共演者に出会わないと、やっぱりいい芝居っていうのができないわけであって…。だから、その賞をいただくことは本当にうれしいことだけれども、よくありますけれども「すべてのスタッフさんに感謝します」とか「すべての共演者に感謝します」っていうけれど、私一人の力じゃないというのは、もう本当に自分が一番よくわかっているんですよ。

もちろんうれしいんですけれども。だから、すっごくうれしいけど、だからそれだからって「何なんだ?」みたいな…。「何なんだ?」っていうことはないんですけど、「みんながいたからもらえたんだな」っていうのは、あって…。

ただその紫綬褒章っていうのは、国からもらうわけですよね。で、母がそのことをやっぱり喜んでいたわけですよ。それは、まあ、そうですよね。で、その朝、私より母は早く起きるので、おみそ汁とかを作ったりするときに、だいたいもう母が先にキッチンに立っていて、私がおかずを作ったりするんですけれども、そのおみそ汁の出汁をとりながら「しのぶさん。本当におめでとうございます」って娘に対して、こう頭を深々と下げたんです。

今そのことを思い出しました。だから「あっ、ありがとうございます」って私も母に深々とお礼をして、頭を下げたんですけども。「こんなにお母さんが喜んでくれることができて、私は良かったな」ってそのとき思いましたね。うん、それは本当にうれしかった。そのキッチンで母が深々と頭を下げた姿は忘れられないんですね。

で、さっき4姉妹が集まって話をしたときに「お母さんがしていた時計ってどうしたんだっけ?」って…。「ほら、お母さん、しのぶが田中絹代賞を受賞したときに時計をいただいたでしょう?」って、「あの時計が大好きで、ずっとずっとしていたわよね」。「あの時計、いったいどこに行っちゃったのかしら?」って言って。で妹が「私が持っているよ」って言って。

お母さんは私が映画の賞でいただいた時計をずっとそういえば気に入って、時々その時計を見つめながら大好きな感じを私も覚えているので、「大事に、大事にしてくれていたな」って思ってそんなことを今思い出しましたね。

こんなに2011年、たくさんの仕事をして、それが評価され、賞までいただいて、「母が子どもに対して『おめでとう』って心から頭を下げてくれるなんて、本当に私は幸せ者だな」って思いましたね。それが2011年の受賞した時の思い出の話でした。

1つ1つの作品についてもいっぱい話したいことがあるんですけど、とりあえず、きょうはこんな感じで、また2011年がでたらいろいろお話ししたいなと思います。というわけで今回のサイコロ回顧録は2011年を振り返りました。

大竹しのぶの“スピーカーズコーナー”

ラジオ第1
毎週水曜日 午後9時05分~9時55分

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【放送】
2024/04/10 「大竹しのぶの“スピーカーズコーナー”」

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