【喜】賛美歌を思い出して、本のタイトルを決めた

24/02/21まで

大竹しのぶの“スピーカーズコーナー”

放送日:2024/02/14

#ライフスタイル#舞台#読書

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OPトークはバレンタインデーの話題。<14日はバレンタインデーで、彼女のいない息子へのチョコを用意したので、うれしいような悲しいような複雑な気持ち。彼女の“か”の字もない息子たちって、どうなのかしら…? しのぶさんは彼女を紹介してもらえそうですけど、私はいつになるんでしょう、首を長くして待っています>というおたよりに、しのぶさんは、「何のアレもない。彼が宣言しただけで、全くそういう兆候も見られないです。これから帰ってチョコレートがあるかどうかチェックしてみますね…。でもきっと150%ないと思います(笑)」


大竹しのぶの“スピーカーズコーナー”
R1・ラジオ第1 毎週水曜日 午後9時05分~9時55分

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もっと鍛えておけばよかった!

大竹しのぶ、今週の「喜or怒or哀or楽」。うれしい、楽しい、悲しい、腹が立った。人はそんな感情が揺さぶられるような経験をすると、その話を誰かに伝えたくなるものです。今週は四つの中からこのお話「喜」。

私は今、毎日毎日『スウィーニー・トッド』という3月9日に幕が開く、ミュージカルのお稽古をしていて、きょうも一日ずっと歌ってきたんで、ちょっと声が疲れ気味で、お聞き苦しいところがあったらごめんなさい。本当にもう、今回5回目になる舞台なんですけども、先週はね、トッド役の市村正親さんと楽しいおしゃべりをしてあっという間だったんですけども。

2024/02/07放送 “戦友”市村正親さんが出演 はコチラ

本当に稽古場では、新しい人もたくさんいらっしゃるので、もう、みんな夢中で楽譜とにらめっこしながら、音とリズムと声と悩みながら、前に前に、きょうよりもあした、あしたよりあさってという感じで、進化していくことをみんなで頑張っている毎日です。

私も5回目といいながらも全然慣れなくて「あ~、まだだめだ、まだだめだ」とばっかり思っていて。「あ~、もっと歌うときの腹筋がもっとあればよかったな」って。じゃあ、なんで日頃からね、ちゃんと鍛錬しないのかって…。

そういえば、1年前に『GYPSY』(ジプシー)というミュージカルをやったときに、ボイストレーナーの先生が「腹筋と背筋をちょっと訓練しましょう!」って言って、「毎日、お稽古が始まる前に、腹筋と背筋と、あと風船を膨らましたりとかしてくださいね!」ってそれをずっとやって、すごい声が出るようになったんですけど。それを1年前から毎日もっとちゃんと続けておけばって…。「あぁー、頑張りますよー、私は頑張ります。風船いっぱい買ったのに、あの風船、どこ行っちゃったんだろうー?」と思う毎日で、でも本当に楽しくお稽古しています。

そんな中、ちょっとうれしいことがありまして、実は、私が毎週新聞にコラムを連載しているんですけども。その『まあいいか』というタイトルで、その何年か、2年分かな? このまとめたのが第4弾として、本になりまして、そのタイトルがですね。そう、『ヒビノカテ まあいいか4』。

カタカナで“ヒビノカテ”というタイトルなんですね。で、やっぱり自分が書いたものがまとまって本になったことは、すごくうれしいし、もちろん加筆したり、何ページかまた新しいことを書いたりしているんですけども。そこの本になるまでの工程というのは、本当に時間がかかりまして。細かい推こうっていうんですか。何度も何度も「最終チェックを何日までにしてください」って。

そして、それが終わったら、今度は本の装丁を考えなくちゃいけなくて、そのデザイナーの若い女の子と一緒に何度も何度もやり取りをして、字の大きさ、タイトルの位置とか、挿絵の大きさとか、本当に細かく、色使いも含めてすごく一生懸命してくださって。その、表紙は、2人の息子と娘が小さいときに書いた絵が、表紙になっているんですけれども。色鮮やかにその色を出してくださって、本当にすてきな本が出来上がりました。うれしかったなって思って…。やっぱり、その、毎週コラムが掲載されると、母が毎週楽しみにしていたので、まず、母の写真の所に置いて「お母さん、また本が出来たよ」って報告しました。

タイトルも私が決めなくちゃいけないので、「タイトルは、何にしますか?」ってずっと言われていたんですけど、全然いいタイトルが浮かばず…。突然、道を歩いていたら、小さいときに歌った賛美歌を思い出しまして、「日々の糧を あたえたもう めぐみのみかみは ほむべきかな~♪」って。お食事をする前に、牧師さんの家で歌っていた歌があって、“日々の糧”という言葉が、当時、私5歳か6歳ぐらいだったんですけど、「何だろう、この“日々の糧”って何かすごい。この響き、好き」って思ったんですね。で、その賛美歌をふって思い出して…。

「あっ、そうか、一日一日、私たちは本当に何かをもらって生きている」 もちろん、お食事のことなんですけれども、お食事以外に、いろんなことが…。「悲しいことも苦しいことも、楽しいこともうれしいことも、たくさんもらいながら、生きているんだな」っていうことがパーッってこう思って、「だからこの響きが好きだったんだ」って、こう、妙に納得して、それで出版社の人に「タイトル決まりました」って言って。タイトルが決まったのが『ヒビノカテ まあいいか4』という本になりました。

本当に、最近ね、本を読む人もだんだん少なくなってきて、活字離れみたいになってしまっているんですけれど、今、私がしゃべっているような感じのことをいろいろ書いているので、もしよかったら、すごくうれしかったので見てみてください。


あなたが小さなハッピーを感じたことやカチンときたことや悲しいことや楽しいこと、喜怒哀楽をメッセージでお待ちしています♪

大竹しのぶの“スピーカーズコーナー”

ラジオ第1
毎週水曜日 午後9時05分~9時55分

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【放送】
2024/02/14 「大竹しのぶの“スピーカーズコーナー”」

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